文献情報
文献番号
201412041A
報告書区分
総括
研究課題名
小児期からの生活習慣病対策及び生涯の健診等データの蓄積・伝達の在り方等に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H25-循環器等(生習)-一般-012
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
瀧本 秀美(医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所)
研究分担者(所属機関)
- 吉池 信男(青森県立保健大学)
- 福岡 秀興(早稲田大学総合研究機構)
- 佐田 文宏(東京医科歯科大学)
- 伊藤 善也(日本赤十字北海道看護大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 【補助金】 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
10,390,000円
研究者交替、所属機関変更
研究代表者の所属機関が、法人統合に伴い「独立行政法人国立健康・栄養研究所」から「医薬基盤・健康・栄養研究所」となった。
研究報告書(概要版)
研究目的
小児期の肥満発症は、成人後の生活習慣病発症のリスクを高めることが危惧されるため、リスクの高い小児への早期からの予防介入が必要である。よって、乳幼児健康診査、保育園・幼稚園での身体測定、就学時健康診断、小・中・高校での学校検診などのデータを縦断的に収集し、肥満発症の予兆を早期に把握し、子ども自身の健康管理ならびに成人後の健康づくりに生かすための仕組みづくりが必要である。
本研究では、既存の母子健康手帳の情報等を活用し、小児期における生活習慣病の早期発見・早期介入を容易とするデータベースの構築や、これを活用した適切な介入実施の仕組みづくりを目指す。
本研究では、既存の母子健康手帳の情報等を活用し、小児期における生活習慣病の早期発見・早期介入を容易とするデータベースの構築や、これを活用した適切な介入実施の仕組みづくりを目指す。
研究方法
乳幼児期の健診等データの蓄積と活用について、A県において乳幼児期の肥満関連データ等の蓄積と活用に向けて、保育所を対象とした取組、すなわち保育所において定期的に測定されている身長・体重データを活用するため、その精度管理とデータベース化に向けた作業を開始した。
生活習慣病の予防を目的として、香川県全県で小学生を対象とした学童検診事業が開始された。その流れからこの地域では、小児、成人を含めて健康への意識が拡大している。そこで三豊・観音寺地区で、一生を通じて利用可能な個人の健康記録を記載できる手帳形式の「Myカルテ」の作成に取り組んだ。「21世紀出生児縦断調査」の第1~11回(平成13年度~24年度)の縦断調査データのうち、胎児期~幼小児期の環境要因、社会経済要因が児の発育に及ぼす要因を検討した。
乳幼児健診情報の縦断管理のため健診票のレイアウトを選択してから、スキャナーで読み込み、抽出した身体計測値を確認して登録するシステムを開発した。また、小児の体格を集団として管理するために身体計測値から肥満度などの体格指標を計算し、それらの結果を集計する機能を持ったソフトウェア(エクセルファイル)を作成した。
生活習慣病の予防を目的として、香川県全県で小学生を対象とした学童検診事業が開始された。その流れからこの地域では、小児、成人を含めて健康への意識が拡大している。そこで三豊・観音寺地区で、一生を通じて利用可能な個人の健康記録を記載できる手帳形式の「Myカルテ」の作成に取り組んだ。「21世紀出生児縦断調査」の第1~11回(平成13年度~24年度)の縦断調査データのうち、胎児期~幼小児期の環境要因、社会経済要因が児の発育に及ぼす要因を検討した。
乳幼児健診情報の縦断管理のため健診票のレイアウトを選択してから、スキャナーで読み込み、抽出した身体計測値を確認して登録するシステムを開発した。また、小児の体格を集団として管理するために身体計測値から肥満度などの体格指標を計算し、それらの結果を集計する機能を持ったソフトウェア(エクセルファイル)を作成した。
結果と考察
「身長・体重入力、成長曲線作成ツール」を完成させ、A県の全保育所を網羅したデータ収集を開始することができた。幼児期の成長や肥満指標などに関して、地域における縦断的な観察データを構築する目処が立った。
「Myカルテ」の活用によって、出生後の身体計測値や健康状態の情報がビッグデータとして利用されていくためには、地域全体で推進していく為の活動が求められると考えられた。
「21世紀出生児縦断調査」の分析では、父母の短い教育年数、低世帯収入及び父母の喫煙習慣は、いずれも出生後、次第に肥満度が増す傾向がみられたが、出産1年前の母親の就労には、そのような傾向はみられなかった。一方、父母の比較的長い教育年数は、低出生体重の予防要因であることが示唆され、高世帯収入とともに早産の予防要因であることが示唆された。
健診票の取り込みソフトウェアを制作して判明した最大の問題点はOCR機能である健診票の改善は電子化にあたっては必須のことと考えられた。
エクセルで作成したソフトは、全国の特定給食施設に提供することにした。本ファイルはすでに国立健康・栄養研究所のHP(http://www0.nih.go.jp/eiken/programs /eiyo_shokuiku.html)にアップし、ダウンロード可能なようにして公開しているので、今後の利用の促進が求められる。
「Myカルテ」の活用によって、出生後の身体計測値や健康状態の情報がビッグデータとして利用されていくためには、地域全体で推進していく為の活動が求められると考えられた。
「21世紀出生児縦断調査」の分析では、父母の短い教育年数、低世帯収入及び父母の喫煙習慣は、いずれも出生後、次第に肥満度が増す傾向がみられたが、出産1年前の母親の就労には、そのような傾向はみられなかった。一方、父母の比較的長い教育年数は、低出生体重の予防要因であることが示唆され、高世帯収入とともに早産の予防要因であることが示唆された。
健診票の取り込みソフトウェアを制作して判明した最大の問題点はOCR機能である健診票の改善は電子化にあたっては必須のことと考えられた。
エクセルで作成したソフトは、全国の特定給食施設に提供することにした。本ファイルはすでに国立健康・栄養研究所のHP(http://www0.nih.go.jp/eiken/programs /eiyo_shokuiku.html)にアップし、ダウンロード可能なようにして公開しているので、今後の利用の促進が求められる。
結論
児童における肥満者の割合が増加している地域(青森県)において、就学前の子どもたちの食習慣、身長・体重変化についてモニタリングを行うための基盤づくりを行った。21世紀縦断調査の分析から、父母の教育年数、や出産1年前の母親の就労、世帯収入といった社会経済要因が児の発育に影響を及ぼすことが示唆された。
乳幼児健診および学校健診の健診票から身体計測値を抽出して電子化し、蓄積するシステムを開発した。さまざまな問題点を乗り越えて、より良いシステムを構築が不可欠と考えられた。Excelの関数機能を活用して5つの情報(性別、生年月日、測定日、身長、体重)から肥満度を計算し、肥満度区分を判定するソフトウェアを制作し、配布した。今後は、これの活用状況についてのフォローアップ調査が必要であると考えられた。
乳幼児健診および学校健診の健診票から身体計測値を抽出して電子化し、蓄積するシステムを開発した。さまざまな問題点を乗り越えて、より良いシステムを構築が不可欠と考えられた。Excelの関数機能を活用して5つの情報(性別、生年月日、測定日、身長、体重)から肥満度を計算し、肥満度区分を判定するソフトウェアを制作し、配布した。今後は、これの活用状況についてのフォローアップ調査が必要であると考えられた。
公開日・更新日
公開日
2015-09-11
更新日
-