第３次対がん総合戦略全体の報告と評価に関する研究

文献情報

文献番号

201411025A

報告書区分

総括

研究課題名

第３次対がん総合戦略全体の報告と評価に関する研究

課題番号

H25-がん臨床-指定-006

研究年度

平成26(2014)年度

研究代表者(所属機関)

藤原　康弘(国立研究開発法人　国立がん研究センター　企画戦略局)

研究分担者(所属機関)

牛島　俊和(国立研究開発法人　国立がん研究センター　研究所)
津金　昌一郎(国立研究開発法人　国立がん研究センター　がん予防・検診研究センター)
斎藤　博(国立研究開発法人　国立がん研究センター　がん予防・検診研究センター　)
山本　昇(国立研究開発法人　国立がん研究センター　早期・探索臨床研究センター)
内富　庸介(国立研究開発法人　国立がん研究センター　支持療法開発センター)
若尾　文彦(国立研究開発法人　国立がん研究センター　がん対策情報センター)
福田　治彦(国立研究開発法人　国立がん研究センター　多施設臨床試験支援センター)
高山　智子(国立研究開発法人　国立がん研究センター　がん対策情報センター)
小川　俊夫(国際医療福祉大学　大学院　医療福祉学研究科)
喜多村　祐里（津田　祐里）(大阪大学大学院　医学研究科　環境医学)
渡邊　清高(帝京大学医学部　内科学講座)
吉田　輝彦(国立研究開発法人　国立がん研究センター　研究所)
山本　精一郎(国立研究開発法人　国立がん研究センター　がん予防・検診研究センター)

研究区分

厚生労働科学研究費補助金疾病・障害対策研究分野【補助金】がん対策推進総合研究

研究開始年度

平成25(2013)年度

研究終了予定年度

平成26(2014)年度

研究費

9,080,000円

研究者交替、所属機関変更

-

研究報告書（概要版）

研究目的

本研究は第3次対がん総合戦略全体の報告と評価を目的とし、以下3項目の研究を行うことする。
①平成24年度堀田班の報告書の追補・改訂を行い、平成25年度までの10年間の報告書とする
②①を元に、3次対がん全体の外部評価を受け、評価報告書をまとめる
③新たながん研究戦略に関して、国民にわかりやすく発信するための資料を作成する。
平成25年度には、①を中心に進め、10年分の3次対がんの報告書を取りまとめた。平成26年度は、①に基づき、3次対がん全体の外部評価を受けるための会議を開催し、評価報告書を取りまとめる（上記②）とともに上記③を継続して行う。

研究方法

3次がんの10年間全体の外部評価
　1.厚労省と協議して、外部評価委員を選定し、研究協力者としての協力を依頼する。
　2.研究分担者が、担当分野の10年間の総括報告に関して外部評価委員に対して口頭発表を行う。
　3.外部評価委員からの質疑を受けるかたちで討議を行い、その議事録を元に、外部評価委員に加筆校正等を依頼し、評価報告書を作成する。

新たながん研究戦略の発信資料作成
有識者会議の事務局を務めた厚労省がん対策・健康増進課等と十分協議し、資料作成を行う。

結果と考察

第3次対がん10ヶ年総合戦略における戦略目標(5項目）のうち、3項目についての目標達成ができた。
また、研究全体の開発体制として、効率的な推進体制を整備することができておらず、今後の事業継続ならびにあるべき推進体制としては、専門的知識を持ち、関係省庁の研究事業を一体的に推進する専任のプログラムディレクターならびにプログラムオフィサーの設定が必要と考えられた。
研究者の育成も不可欠であり、恒常的な人材確保のための整備・育成体制を構築することも必要である。また、世界を見据えた人材育成を図ることが期待される。

結論

がん研究の今後のあるべき方向性として、
・産官学が一体となり「がんの本態解明研究」と「実用化をめざしたがん研究」が一体かつ融合的につながった疾患研究として推進
・臨床現場から新たな課題や国民のニーズを抽出し研究へと還元する、循環型の研究開発
・研究成果等の国民への積極的な公開による、国民ががん研究に参加しやすい環境の整備と、がん研究に関する教育・普及啓発
・研究推進における利益相反マネジメント体制の整備
を挙げた。