臨床研究中核病院を活用した国際標準の臨床研究の推進と新規医薬品・医療機器の開発に関する研究

文献情報

文献番号
201409060A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研究中核病院を活用した国際標準の臨床研究の推進と新規医薬品・医療機器の開発に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H25-実用化(国際)-指定-004
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
堀部 敬三(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 是恒 之宏(独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 臨床研究センター)
  • 武田 純三(独立行政法人国立病院機構東京医療センター)
  • 角田 晃一(独立行政法人国立病院機構東京医療センター 感覚器センター臨床研究センター 人工臓器・機器開発研究部)
  • 岡田 靖(独立行政法人国立病院機構九州医療センター 臨床研究センター)
  • 井口 東郎(独立行政法人国立病院機構四国がんセンター 臨床研究センター)
  • 武田 和憲(独立行政法人国立病院機構仙台医療センター 外科)
  • 坂 英雄(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター)
  • 森 鉄也(聖マリアンナ医科大学 小児科)
  • 小川 千登世(国立がん研究センター中央病院 小児腫瘍科)
  • 豊田 秀実(三重大学 医学部 小児科)
  • 齋藤 明子(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター 臨床疫学研究室)
  • 齋藤 俊樹(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター 再生医療研究部)
  • 嘉田 晃子(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター 生物統計研究室)
  • 浅田 隆太(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター 研究開発推進室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 【補助金】 医療技術実用化総合研究
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
70,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
国立病院機構で開発・汲み上げられた医薬品・医療機器や患者数が少なく企業が治験を実施しがたい難治・小児疾患等の新規治療開発、最適な治療法を確立(エビデンス創出)するために、独自開発の高品質で低コストのデータ管理・保証システムを用いて国際水準の臨床試験・治験を実施し、迅速な承認申請に繋げることで質の高い医療を国民に提供する。
研究方法
臨床試験を効率的に国際水準で行える体制を整備し、以下の6試験を実施する。課題1:RET遺伝子変異陽性肺がんに対するsunitinibの第II相医師主導治験、課題2:舌圧子一体型口腔咽頭内視鏡の安全性に関する医師主導臨床試験、課題3:小児ALK陽性未分化大細胞リンパ腫(ALCL)に対するcrizotinibの第I/II相医師主導治験、課題4:小児高リスク成熟B細胞性リンパ腫(B-NHL)に対するリツキシマブ追加多剤併用化学療法の国際共同医師主導臨床試験、課題5:再発小児急性リンパ性白血病(ALL)の標準的治療法の確立に関する国際共同研究、課題6:再発小児ALLに対するbortezomibの第I相医師主導治験
結果と考察
課題3および課題6は、平成26年度厚生労働科学研究委託費(革新的がん医療実用化研究事業)に採択されたため、採択決定後に本研究の対象外とした。課題1は、RET融合遺伝子変異スクリーニングの方法が確立しておらず、現在なお、FISH法によるスクリーニングを検討中である。課題2は、舌圧子一体型口腔咽頭内視鏡の薬事承認を目指した臨床試験を行った。改良型1号機を用いて65名で使用された結果、さまざまな指摘や要望が出され、現在、改良2号機を作成中である。課題4は、リツキシマブの開発は、国内試験の結果と国際治験結果をメタ解析する計画であり、新倫理指針に基づいて実施することになった。課題5は、第一再発小児急性リンパ性白血病(ALL)の標準リスク(SR)群を対象としたICH- GCP準拠国際共同臨床試験を独自のEDCシステム・モニタリング体制を整備して昨年11月に国内において開始した。そのIT基盤整備として、日本に設置したローカルデータセンターにおいて、独自EDC(Ptosh)を円滑に運用するために1.多言語対応、2. CDISC標準でのeCRFメタデータのインポート機能実装、3. CDISC標準でのeCRF入力データの出力機能の実装を行った。本年3月までに27施設が登録可能となり、3例が登録された。開発シーズ確保が重要課題であり、今後、新たなシーズを汲み上げて、希少・難治・小児疾患に対する医薬品の効率的で質の高い試験実施運営により速やかな承認申請を目指す予定である。
結論
再発小児ALLの標準治療確立のためのICH-GCP準拠国際共同臨床試験が独自のデータ管理・モニタリング体制を整備して開始された。今後、さらに新たなシーズを汲み上げて効率的で質の高い試験の実施と速やかな承認申請を目指す。

公開日・更新日

公開日
2016-01-28
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201409060Z