文献情報
文献番号
201409016A
報告書区分
総括
研究課題名
造血細胞移植における肝中心静脈閉塞症(VOD)に対する本邦未承認薬defibrotideの国内導入のための研究:第I 相および第II 相試験(医師主導治験)
課題番号
H24-被災地域-一般-006
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
菊田 敦(公立大学法人福島県立医科大学附属病院 小児腫瘍科)
研究分担者(所属機関)
- 梅村 和夫(国立大学法人浜松医科大学医学部附属病院 臨床研究管理センター)
- 小川 千登世(独立行政法人国立がん研究センター中央病院 小児腫瘍科)
- 福田 隆浩(独立行政法人国立がん研究センター中央病院 造血幹細胞移植科)
- 森 有紀(国家公務員共済組合連合会虎の門病院 血液内科)
- 堀部 敬三(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター臨床研究センター)
- 小川 啓恭(兵庫医科大学 内科学講座血液内科)
- 中前 博久(公立大学法人大阪市立大学大学院医学研究科 血液腫瘍制御学)
- 高橋 義行(名古屋大学大学院医学系研究科 成長発達医学)
- 後藤 裕明(地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター 血液・再生医療科)
- 大橋 一輝(東京都立駒込病院 血液内科)
- 吉村 健一(金沢大学附属病院 先端医療開発センター)
- 木村 利美(東京女子医科大学病院 薬剤部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 【補助金】 医療技術実用化総合研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
92,103,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、造血細胞移植の重大な合併症である肝中心静脈閉塞症(VOD)に対し、唯一の治療/予防薬で、欧米では薬事承認間近であるオーファン薬のdefibrotideについて医師主導治験を実施し、日本人での薬物動態、安全性、有効性を検討し、薬事承認を含めた一般化を目指すことを目的としている。
研究方法
薬物動態の類似性および安全性確認を目的に健康成人第I相試験と第II相試験+臨床薬理試験を実施し、その後EPP試験とのブリッジを目指し薬事承認申請を目指す予定であったが、平成25年7月26日、EMA承認見込みとなり、同年10月18日にEMAで治療承認となったため、本研究でも治療承認を確実にするために予防と治療の2試験を実施する。平成25年度、小児および成人造血幹細胞移植患者に対する予防および治療投与の2試験による有効性確認試験+臨床薬理試験を開始、平成26年度試験継続、平成27年度内登録終了(PMDA相談済)。総括報告書の作成完了、研究期間内の治験薬提供者による承認申請を可能とする。
結果と考察
平成24年度、海外製造販売元と契約終了。国内薬物測定法樹立。第Ⅰ相計画書作成。平成25年3月から5月に健康成人第Ⅰ相試験実施し、海外データとの相同性確認、容量制限毒性を認めず安全性を確認、健康成人男性20例を対象とした2用量レベル設定プラセボ対照非ランダム化第I相試験を終了し、第I相試験総括報告書を最終固定した。また、薬物血中濃度測定における長期保存安定性試験を実施した。
本年度は、平成26年2月のIRB承認、治験届けを提出後、第Ⅱ相試験を開始し、予防と治療の2試験における症例登録を継続した。治験分担施設のIRB承認、治験届けが順次行われ、平成26年5月末までに一施設を除いて治験開始手続きが終了し、平成26年7月には全施設で治験を開始した。並行して安全性情報取扱マニュアルの改訂をはじめ、各種手順書の作成と各施設のモニタリングを実施、治験薬の安全性情報の協議と報告および治験の進捗管理を行い、国内の定期報告として治験安全性最新報告書(平成27年1月5日)を作成し提出した。また、平成26年10月の時点で2試験とも症例登録進捗の遅れがあり、これを適正化するために、国内移植実績数上位施設で、且つ治験実施可能施設を選定し、一施設を追加し、治験開始準備を進めた。平成27年3月末の時点で治療試験9/20例、予防試験35/75例の登録状況である。
本年度は、平成26年2月のIRB承認、治験届けを提出後、第Ⅱ相試験を開始し、予防と治療の2試験における症例登録を継続した。治験分担施設のIRB承認、治験届けが順次行われ、平成26年5月末までに一施設を除いて治験開始手続きが終了し、平成26年7月には全施設で治験を開始した。並行して安全性情報取扱マニュアルの改訂をはじめ、各種手順書の作成と各施設のモニタリングを実施、治験薬の安全性情報の協議と報告および治験の進捗管理を行い、国内の定期報告として治験安全性最新報告書(平成27年1月5日)を作成し提出した。また、平成26年10月の時点で2試験とも症例登録進捗の遅れがあり、これを適正化するために、国内移植実績数上位施設で、且つ治験実施可能施設を選定し、一施設を追加し、治験開始準備を進めた。平成27年3月末の時点で治療試験9/20例、予防試験35/75例の登録状況である。
結論
VODの唯一の治療/予防薬であるdefibrotideの薬事承認を含めた一般化の目的のために国内開発計画を企画し、第I相試験を終了し、第Ⅱ相試験を継続中である。
公開日・更新日
公開日
2015-06-01
更新日
-