小児心不全に対するヒト幹細胞移植による先進医療の実用化加速に向けた第2相臨床研究

文献情報

文献番号
201406007A
報告書区分
総括
研究課題名
小児心不全に対するヒト幹細胞移植による先進医療の実用化加速に向けた第2相臨床研究
課題番号
H25-再生-一般-002
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
王 英正(岡山大学病院 新医療研究開発センター再生医療部)
研究分担者(所属機関)
  • 佐野 俊二(岡山大学医歯薬学総合研究科 心臓血管外科)
  • 大月 審一(岡山大学病院 小児循環器科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 【補助金】 再生医療実用化研究
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
40,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、心臓手術後の長期予後が依然不良の小児心不全に対する心臓内幹細胞の自家移植療法に関して、有効性検証目的の第2相ランダム化臨床研究を実施する。さらに、本細胞治療法の薬事法承認に向けて、企業の治験参入に向けた産学間の交渉と技術導出を伴う企業主導多施設共同臨床治験の実施開始を目指す。
研究方法
2013年4月8日に「ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針」で実施承認され、2013年6月より症例登録及びプロトコル治療を開始した有効性検証目的のPERSEUS第2相ランダム化臨床研究(NCT01829750)の継続実施と移植群および非移植群における予定追跡調査期間で取得した臨床データ解析を主たる研究目標とする。第2相臨床試験における主要エンドポイントとして、細胞移植による3か月目での有効性を検証する。評価項目として、治療前後で実施した心エコー図法、心室造影ならびに心臓MRIで算出された心駆出率の改善を検証する。また、上記の3つの検査法によって求められた心駆出率の治療前後における改善度の絶対値を算出し、移植群および非移植群の2群間で比較検証する。
結果と考察
2013年4月8日に厚生科学審議会の承認後、2015年1月まで予定の全34症例を登録終了した。内訳は、移植群17症例、非移植群17症例であった。2015年3月10日までに移植群の全17症例への細胞移植(stage 1)と非移植群に対する3ヶ月目検査実施終了後に救済移植(stage 2)を希望された全17症例に対して実施完了した。今後、これらの全34症例に対して、中長期における安全性と有効性についても、慎重に臨床経過の推移を検討していく。
結論
PERSEUS第2相ランダム化臨床研究より得られた中間的研究成果は、18ヶ月目まで長期経過観察を終了したTICAP第1相前向き臨床研究とは異なり、移植後3か月目までの短期における冠動脈内細胞移植法の安全性と有効性について再現性をもって確認し得た。今後、中長期における本細胞治療法の安全性と有効性検証を行うことは極めて重要であり、企業主導臨床治験の実施承認を得るための貴重な参考資料となる。

公開日・更新日

公開日
2015-04-21
更新日
-

収支報告書

文献番号
201406007Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
52,000,000円
(2)補助金確定額
52,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 31,821,238円
人件費・謝金 0円
旅費 4,496,300円
その他 3,682,462円
間接経費 12,000,000円
合計 52,000,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2016-01-28
更新日
-