大規模データを用いた運動器疾患・呼吸器疾患・がん・脳卒中等の臨床疫学・経済分析

文献情報

文献番号
201405047A
報告書区分
総括
研究課題名
大規模データを用いた運動器疾患・呼吸器疾患・がん・脳卒中等の臨床疫学・経済分析
課題番号
H26-特別-指定-047
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
康永 秀生(東京大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 大江 和彦(東京大学 医学部附属病院 )
  • 橋本 英樹(東京大学 大学院医学系研究科 )
  • 松山 裕(東京大学 大学院医学系研究科 )
  • 國土 典宏(東京大学 医学部附属病院)
  • 田中 栄(東京大学 医学部附属病院)
  • 長瀬 隆英(東京大学 医学部附属病院)
  • 芳賀 信彦(東京大学 医学部附属病院)
  • 本間 之夫(東京大学 医学部附属病院)
  • 山田 芳嗣(東京大学 医学部附属病院)
  • 堀口 裕正(国立病院機構本部総合研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 【補助金】 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
770,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、大規模保健医療データベースを用いて、以下の網羅的・包括的な分析を行うことを目的とする:
(I) 個々の医療技術の効果と費用の分析
(II) 医療サービス提供の量・質および効率性に関する分析
本年度は来年度以降の戦略研究を遂行するための研究実施計画を作成する年度である。
研究方法
【データベース】
Diagnosis Procedure Combination (DPC)データ、医療施設調査データ、米国National Inpatient Sample(NIS)データを利用する。全国レセプトデータは利用申請を予定。

【リサーチクエスチョン】
複数の領域(運動器、呼吸器、がん、脳卒中など)における下記のリサーチクエスチョン(RQ)を設定する。
<RQ1>ガイドラインに沿った診療がどれぐらい日常臨床で実践されているか?また、ガイドラインを遵守した診療は、そうでない診療と比較して、どれくらい患者アウトカムを改善するか?
<RQ2>ロコモティブ・シンドロームによる外来・入院患者はどれぐらい増加しているか?入院治療後のADLなどのアウトカムに影響する要因は何か?運動器疾患にかかる医療費はどの程度か?
<RQ3>高齢者の骨折による入院はどれぐらいの頻度で発生しているか?術後の合併症やADL、在院死亡率は?入院医療費はどれくらいに達するか?
<RQ4>関節リウマチの治療戦略における近年のパラダイム・シフトは、RA患者の治療選択や副作用・入院頻度にどのような影響をもたらしたか?
<RQ5>慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息の増悪による死亡の発生率やリスク因子は?COPDおよび喘息による入院患者が退院後に再び増悪して再入院するリスク因子は何か? COPDや喘息の入院による超過医療費はどれぐらいか?
<RQ6>がん手術後の早期死亡率・合併症発生率の施設間格差はどの程度存在するか?施設の集約化を行うと仮定した場合、患者居住地からがん治療施設までの地理的距離はその程度広がるか?
<RQ7>脳卒中の種々の病態に応じた急性期治療および急性期リハビリテーションの最適な組み合わせは何か?脳卒中急性期予後に影響する医療施設の要因は何か?
<RQ8>敗血症治療において費用効果に優れる治療は何か?
<RQ9>院内感染症の全国レベルの発生割合はどの程度か?院内感染症による超過医療費はどの程度か?
<RQ10>妊産婦の帝王切開手術に関連した死亡および重症合併症に対する麻酔法が与える影響とリスク要因は何か? 超過医療費はどの程度か?
<RQ11>急激な普及を見せるロボット支援前立腺全摘除術は従来の手術よりも安全に施行されているか?医療費をどの程度押し上げているか?
<RQ12>医師以外の職種の働きは患者アウトカムの改善にどの程度貢献しているか?

【研究体制】
研究組織のコア・メンバーは臨床疫学、医療経済学、医療情報学、生物統計学などの専門家と、臨床各領域の専門家で構成される。
結果と考察
【期待される成果】
研究協力者に若手研究者を多数招き、平成27年3月現在、総勢約80名の研究者による研究体制を敷いている。
上記12のRQのみならず、研究期間中に順次新たなRQを設定し、研究目的にかなうエビデンスを量産する。それらを通じて、若手研究者を育成し、我が国の臨床疫学研究、医療経済研究の裾野を広げる
結論
本研究を通じて、医療現場に向けて、エビデンスに基づく医療の推進に寄与する重要な知見を提供できる。さらに医療政策意志決定者に向けて、様々な疾病による社会経済的負担の状況および有効な治療選択による負担軽減の程度を把握し、今後必要となる医療資源投入量を推計し、医療の質の改善や医療費の適正化に向けた政策を立案することに資する重要な資料を提供できる。

公開日・更新日

公開日
2017-05-26
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201405047C

成果

専門的・学術的観点からの成果
本研究は、来年度の戦略研究のための研研究計画作成のための研究である。本究期間中に設定したリサーチクエスチョンの解明により、様々な疾病による社会経済的負担の状況および有効な治療選択による負担軽減の程度を把握することができる。
臨床的観点からの成果
本研究は、来年度の戦略研究のための研研究計画作成のための研究である。本究期間中に設定したリサーチクエスチョンの解明により、医療現場に向けて、エビデンスに基づく医療の推進に寄与する重要な知見を提供できる。
ガイドライン等の開発
なし
その他行政的観点からの成果
医療政策意志決定者に向けて、今後必要となる医療資源投入量を推計し、医療の質の改善や医療費の適正化に向けた政策を立案することに資する重要な資料を提供できる。
その他のインパクト
なし

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
0件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2016-05-30
更新日
2019-06-04

収支報告書

文献番号
201405047Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
1,000,000円
(2)補助金確定額
1,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 288,557円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 481,443円
間接経費 230,000円
合計 1,000,000円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2016-05-30
更新日
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