医薬品等規制調和・評価研究及び地球規模保健課題解決推進のための研究に関連する研究開発管理の実施・評価に関する研究

文献情報

文献番号
201405039A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品等規制調和・評価研究及び地球規模保健課題解決推進のための研究に関連する研究開発管理の実施・評価に関する研究
課題番号
H26-特別-指定-039
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
川西 徹(国立医薬品食品衛生研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 井村 伸正(昭和薬科大学)
  • 片倉 健男(国立医薬品食品衛生研究所 再生・細胞医療製品部)
  • 安原 一(公益財団法人 昭和大学医学・医療振興財団)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 【補助金】 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬品等規制調和・評価研究及び地球規模保健課題解決推進のための研究に関連する研究開発を効果的かつ効率的に推進するためには、研究開発の方向性にしたがって採択された研究課題が円滑かつ迅速に遂行され、最大の研究成果を得られるようにするための進捗管理を実施する必要がある。そこで本研究は、医薬品等規制調和・評価研究及び地球規模保健課題解決推進のための研究に関連する研究開発の研究成果を最大化するために必要な進捗管理の具体的な方策を開発・実施・評価し、「研究開発管理」を効果的に推進する仕組み(PDCAサイクル)を検討することを目的として実施した。
研究方法
全77研究課題について、研究代表者に2月末締め切りで研究成果申告書の提出を求め、その内容を確認するとともに解析した。さらに6課題を選定し、研究成果申告書の担当PD, POがサイトビジットを行った。課題は直接経費1,000万円/年以上の研究課題から選定した。サイトビジットは研究代表者の研究機関を訪問することとし、研究進捗について20分程度のプレゼンテイションを行う様、事前に依頼するとともに、研究成果物についての調査・確認が可能なように面談会場に用意すること、また研究分担研究者については可能な限り同席するよう依頼した。また2月下旬に開催された、中間・事後評価委員会に参加して、研究成果申告書が提出されている個別研究課題の進捗についてコメントした。
結果と考察
(1)研究成果申告書の解析: 77研究課題の研究成果申告書の申告内容によると、ほとんどの課題では概ねマイルストーンに沿った成果が得られたとの報告がされていた。次に全課題について、研究の意義、研究の目的、研究対象の階層、医学的応用可能性、開発候補物の分類(承認申請上の分類および技術分類)、関連する疾患分類 について整理を行った。研究の意義は,大半の課題は基盤整備にむけたものであった。研究の目的は疾病制圧と健康長寿に分類されたものが多かったが、病因解明あるいは生活改善としたものもあった。研究対象の階層では細胞、個体、集団、あるいは社会をあげた課題が多かった。医学的応用可能性では治療と予防が多かった。開発候補物からの分類では半数以上課題は「該当せず」を選択していた。疾患分類においては特に偏りはなかった。研究成果申告書の記載内容に関する問題としては、調査書に設定したマイルストーンが 1)全体計画ではなく当該年度のみのマイルストーンを記したもの、2)内容が具体性を欠いたもの、3)研究班が研究内容の異なる分担研究から構成されるにもかかわらず、研究班全体をまとめた記載となっており進捗管理には不十分なもの、があった。またマイルストーンの達成状況については 1)具体性を欠いたもの、2)得られた成果の記録のみとなっているもの 等の問題点がみうけられ、進捗管理を目的とした申告書としては妥当ではないものがあった。一方で今回用いた研究成果申告書の様式は、分類を「その他」としている課題が多く、改善の余地があると考えられた。
(2)サイトビジットによる進捗管理: 6課題のサイトビジットを行った。いずれの課題についても、ほぼ計画に沿った進捗がおこなわれていると評価されたが、報告プレゼンテイションは研究成果の報告になりがちであり、研究進捗の報告としては改善の余地がある課題がみうけられた。また内容的に異なる分担研究からなる研究事業でも、一様なマイルストーンが設定されていた例がみられ、分担研究の内容に応じたマイルストーンを設定するよう指摘した。
(3)平成27年度より当該研究の多くは日本医療研究開発機構(AMED)に移行する。本特別研究事業での経験を踏まえ、来年度以降のAMEDにおけるPS(Program Supervisor)、POによる進捗管理に関して、以下を提言した: 1)担当研究事業の内容は多岐にわたっており、課題に応じた進捗管理が必要である; 2) 進捗管理の具体的方法は ア)全課題について年2回の研究進捗申告書(様式は総括報告書において別途提案)の提出 と イ)直接研究費1,000万円/年以上の課題についてはサイトビジットまたはプレゼン報告 の機会を設ける; 3) 2)の結果は中間・事後評価委員会に報告する。
結論
(1)厚生労働科学研究費(医薬品等規制調和・評価研究事業及び地球規模保健課題解決推進のための研究事業)の研究課題を対象として、PDおよびPO体制による進捗管理研究を行った; (2) 全77課題の研究代表者からの研究成果申告書の収集・解析、および 6課題を抽出したサイトビジットを行ったところ、多くの研究課題の進捗は、概ね良好とみなされたが、進捗管理の方法および研究者の研究進捗の報告には改善の余地があった; (3)AMED移管後の進捗管理について、本研究結果・経験を元に提言を行った。

公開日・更新日

公開日
2015-06-08
更新日
-

研究報告書(PDF)

総括研究報告書
総括研究報告書
分担研究報告書
分担研究報告書
分担研究報告書
分担研究報告書
分担研究報告書
分担研究報告書
分担研究報告書
分担研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表

公開日・更新日

公開日
2015-12-25
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201405039C

収支報告書

文献番号
201405039Z