文献情報
文献番号
201405013A
報告書区分
総括
研究課題名
地球規模保健課題解決推進を目的とした研究に関連する研究開発管理の実施・評価に関する研究
課題番号
H26-特別-指定-037
研究年度
平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関)
仲佐 保(国立国際医療研究センター 国際医療協力部)
研究分担者(所属機関)
- 松谷有希雄(国立保健医療科学院)
- 遠藤弘良(東京女子医科大学)
- 村上仁(国立国際医療研究センター)
- 宮野真輔(国立国際医療研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 【補助金】 厚生労働科学特別研究
研究開始年度
平成26(2014)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
3,228,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
地球規模保健課題解決推進を目的とした研究の成果を最大化するために必要な進捗管理の具体的な方策を開発・実施・評価し、また「研究開発管理」を効果的に推進するための仕組み(PDCAサイクル)を検討し、研究の進捗管理を行うことを目的とする。
研究方法
PD/POを設置、実施主体とし、研究進捗管理の手法として、1)研究計画等の確認、2)進捗状況の把握・管理(中間時点)、3)ヒヤリング、4)進捗状況の把握・管理(年度末)、5)研究班会議への参加、サイトビジット、6)研究成果報告会の開催(中間・事後評価委員会への参加)、7)進捗管理の総括、8)事前評価委員会への参加を試行的に実施し、その実行可能性を検証する。対象は平成26年度に実施中である地球規模保健課題推進研究事業の医療・疾病等に関する研究課題(全9課題)とする。
結果と考察
1)研究計画等の確認
各研究課題の研究計画書に記載されている研究計画・研究期間とそれに伴う到達目標および研究期間以降を含むロードマップを確認しするとともに不十分な点は、PD/POからメールや電話を通じて確認または助言を行ったところ、いずれの点も改善された。
2)進捗状況の把握・管理(中間時点)
ほとんどの研究班において、研究代表者が研究の進捗管理目標として挙げたマイルストンに準じて研究が進捗していることが確認でき、進捗上の重大な問題発生は全く認められなかった。
3)ヒヤリング
研究代表者から挙げられていた進捗上の軽微な問題について、その解決状況を確認・把握することを目的にPD/POがヒヤリングを実施した。挙げられてたいずれの問題も研究者自身がコントロールしにくい問題であったが、各研究の主軸に影響を与えるほどの大きな問題ではなく、最終的には問題が解決、または研究計画を微修正することで適切に対応できていた。
4)進捗状況の把握・管理
今回の進捗管理の対象となった9つの対象研究はそれぞれ異なる研究時間軸で実施されていたため(3年の全研究期間を終了した研究が4つ、2年目を終了した研究が2つ、初年度を終了した研究が3つ)、年度末における進捗状況の把握・管理は、別々に評価する。
必要がある。
3年の全研究期間を終了した研究が4つのうち、3つの研究においては計画された研究進捗(マイルストン)や目標(ゴールは確実に達成されており、残り1つの研究についても目標については達成不可能であったものの、その前段階である研究成果は達成できており、十分な成果が出されていると判断できる。その他の5つの研究(研究期間の1,2年目が終了)においても、現時点までマイルストン1~3は確実に達成されており、研究終了時点でのゴール達成に向け、知見を系統的かつ具体的に整理したり、より焦点を絞った研究計画に修正したり、対外的により積極的な発信を行っていくといった努力も認められている。
5)研究班会議への参加、サイトビジット
時間的な制約もあり、研究班会議へは1つの研究班のみに参加することができ、サイトビジットは実施できなかった。出席した研究班会議については、PD/POで作成したチェックポイントをもとに評価を行ったが、進捗における問題などは確認されなかった。
6)研究成果報告会の開催(中間・事後評価委員会への参加)
PD/POは、研究成果報告会を中間・事後評価委員会と合わせて開催し、対象の研究班について1)~5)で実施した項目を整理し、「進捗管理の総括」に関する報告、情報提供を、評価委員に対して行った。進捗管理の状況を中間・事後評価委員と共有、確認することで、各研究班の定めたマイルストンの意味、それに基づく研究の向かうべき方向性、研究目標への到達可能性などについて委員とともに評価することで、PD/POが単純に進捗を管理するのではなく、内容的な評価も含めて管理していくという意味で大変重要であった。
7)どの研究班においても、研究計画の確定、研究開始前の準備、研究調査開始、研究調査終了、データ解析終了、論文や学会発表等の研究成果の発信について活発に実施されており、研究代表者達は研究進捗を意識しながら自らそれを管理することができていると判断でき、それがPD/POにより客観的に管理・評価されるということは重要である。
8)地球規模保健課題推進研究事業の最終ゴールである「ガイドライン策定など国際保健政策策定への貢献」については、研究班で実施されるゴールとして適切に設定されていない場合やされていたとしても達成することが実際は困難な場合が多いということが明確となった。
各研究課題の研究計画書に記載されている研究計画・研究期間とそれに伴う到達目標および研究期間以降を含むロードマップを確認しするとともに不十分な点は、PD/POからメールや電話を通じて確認または助言を行ったところ、いずれの点も改善された。
2)進捗状況の把握・管理(中間時点)
ほとんどの研究班において、研究代表者が研究の進捗管理目標として挙げたマイルストンに準じて研究が進捗していることが確認でき、進捗上の重大な問題発生は全く認められなかった。
3)ヒヤリング
研究代表者から挙げられていた進捗上の軽微な問題について、その解決状況を確認・把握することを目的にPD/POがヒヤリングを実施した。挙げられてたいずれの問題も研究者自身がコントロールしにくい問題であったが、各研究の主軸に影響を与えるほどの大きな問題ではなく、最終的には問題が解決、または研究計画を微修正することで適切に対応できていた。
4)進捗状況の把握・管理
今回の進捗管理の対象となった9つの対象研究はそれぞれ異なる研究時間軸で実施されていたため(3年の全研究期間を終了した研究が4つ、2年目を終了した研究が2つ、初年度を終了した研究が3つ)、年度末における進捗状況の把握・管理は、別々に評価する。
必要がある。
3年の全研究期間を終了した研究が4つのうち、3つの研究においては計画された研究進捗(マイルストン)や目標(ゴールは確実に達成されており、残り1つの研究についても目標については達成不可能であったものの、その前段階である研究成果は達成できており、十分な成果が出されていると判断できる。その他の5つの研究(研究期間の1,2年目が終了)においても、現時点までマイルストン1~3は確実に達成されており、研究終了時点でのゴール達成に向け、知見を系統的かつ具体的に整理したり、より焦点を絞った研究計画に修正したり、対外的により積極的な発信を行っていくといった努力も認められている。
5)研究班会議への参加、サイトビジット
時間的な制約もあり、研究班会議へは1つの研究班のみに参加することができ、サイトビジットは実施できなかった。出席した研究班会議については、PD/POで作成したチェックポイントをもとに評価を行ったが、進捗における問題などは確認されなかった。
6)研究成果報告会の開催(中間・事後評価委員会への参加)
PD/POは、研究成果報告会を中間・事後評価委員会と合わせて開催し、対象の研究班について1)~5)で実施した項目を整理し、「進捗管理の総括」に関する報告、情報提供を、評価委員に対して行った。進捗管理の状況を中間・事後評価委員と共有、確認することで、各研究班の定めたマイルストンの意味、それに基づく研究の向かうべき方向性、研究目標への到達可能性などについて委員とともに評価することで、PD/POが単純に進捗を管理するのではなく、内容的な評価も含めて管理していくという意味で大変重要であった。
7)どの研究班においても、研究計画の確定、研究開始前の準備、研究調査開始、研究調査終了、データ解析終了、論文や学会発表等の研究成果の発信について活発に実施されており、研究代表者達は研究進捗を意識しながら自らそれを管理することができていると判断でき、それがPD/POにより客観的に管理・評価されるということは重要である。
8)地球規模保健課題推進研究事業の最終ゴールである「ガイドライン策定など国際保健政策策定への貢献」については、研究班で実施されるゴールとして適切に設定されていない場合やされていたとしても達成することが実際は困難な場合が多いということが明確となった。
結論
地球規模保健課題推進研究事業として保健政策策定への貢献を効率的に実施していくためのPD/POによる外部的な進捗管理は大変有効であり、実施可能性は高い。
公開日・更新日
公開日
2015-07-06
更新日
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