臨床研究中核病院を活用した国際標準の臨床研究の推進と新規医薬品・医療機器の開発に関する研究

文献情報

文献番号
201337009A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研究中核病院を活用した国際標準の臨床研究の推進と新規医薬品・医療機器の開発に関する研究
課題番号
H25-実用化(国際)-指定-004
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
堀部 敬三(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 坂 英雄(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター)
  • 角田 晃一(独立行政法人国立病院機構東京医療センター 感覚器センター臨床研究センター 人工臓器・機器開発研究部)
  • 長谷川 浩二(独立行政法人国立病院機構京都医療センター 展開医療研究部)
  • 森 鉄也(国立成育医療研究センター 生体防御系内科部腫瘍科)
  • 小川 千登世(国立がん研究センター中央病院 小児腫瘍科)
  • 齋藤 明子(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター)
  • 齋藤 俊樹 (独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター 再生医療研究部)
  • 嘉田 晃子(独立行政法人国立病院機構名古屋医療センター 臨床研究センター 生物統計研究室)
  • 是恒 之宏(独立行政法人国立病院機構大阪医療センター 臨床研究センター)
  • 武田 和憲(独立行政法人国立病院機構仙台医療センター 外科)
  • 井口 東郎(独立行政法人国立病院機構四国がんセンター 臨床研究センター)
  • 岡田 靖(独立行政法人国立病院機構九州医療センター 臨床研究センター)
  • 松本 純夫(独立行政法人国立病院機構東京医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康長寿社会実現のためのライフ・イノベーションプロジェクト 難病・がん等の疾患分野の医療の実用化研究(国際水準臨床研究分野)
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成29(2017)年度
研究費
70,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
国立病院機構で開発・汲み上げられた医薬品・医療機器や患者数が少なく企業が治験を実施しがたい難治・小児疾患に対する医薬品について、独自開発の高品質で低コストのデータ管理システムを用いて国際水準の臨床試験を実施し、迅速な承認申請に繋げることで質の高い医療を国民に提供する。
研究方法
臨床試験を効率的に国際水準で行える体制を整備し、以下の5試験を実施する。課題1:標準1次治療後のRET遺伝子変異陽性の進行非小細胞肺がん患者に対し、分子標的薬であるスニチニブの2次治療薬としての有効性と安全性を検証し適応拡大を目指す第II相医師主導治験である。課題2:舌圧子一体型口腔咽頭内視鏡の安全性に関する医師主導治験で、本医療機器の承認申請を目指す。課題3:合成高吸収クルクミンの非臨床試験を実施後に医師主導型治験を行い、心不全治療薬としての承認取得を目指す。課題4:小児高リスク成熟B細胞性リンパ腫に対するリツキシマブ追加多剤併用化学療法の標準的化学療法に対する優越性を検証するため国際共同ランダム化比較試験を実施する。課題5:第一再発小児ALL の標準リスク(SR)群に対し、ALL REZ-BFM 2002治療とUK ALL-R3治療とのランダム化比較試験を国際共同で実施し、国際的標準治療法を確立する。
結果と考察
課題1は、企業との交渉でスニチニブの無償供与,安全性情報の提供,医師主導治験の結果を受けて薬事申請を行う合意を得たが、RET融合遺伝子変異スクリーニングシステムの確立に難航している。課題2は、今回開発した舌圧子一体型口腔咽頭内視鏡はクラスⅡのエアウェイスコープ(AWS)部分とクラスⅠのブレード部分から成るが、薬事戦略相談において治験の必要性がないことが判明し、本研究では承認申請に向けた機器の安全性の確認と実用に向けて改良のための臨床試験を行うこととした。課題3は、クルクミンを医薬品として開発するために医師主導治験を計画したが、現段階で市場性が不確定であるため医薬品としての開発を断念し、健康食品である高吸収クルクミンの心不全に対する効果を検証する臨床試験を行うことになった。課題4は、リツキシマブの小児リンパ腫に対する効能効果追加のための国際共同臨床試験Inter-B-NHL2010を計画したが、グローバル企業の了解が得られず、欧米グループと協議の結果、Inter-B-NHL2010と同一の臨床試験を日本で実施し、試験結果を合同解析することで標準治療の確立をめざすことになった。課題5は、ICH-GCP準拠国際共同臨床試験の実施計画書原版(英文)の固定、本文の和訳、プロトコールコンセプトの作成を終え、当該研究グループ(日本小児白血病リンパ腫研究グループ, JPLSG)のプロトコール審査委員会の審査を終了した。国内未承認薬Peg-asparaginase, 6-TGについて欧州事務局および参加国と協議し、代替薬変更への調整を完了した。参加施設のICH-GCP準拠体制について調査した。欧州に準じた臨床研究補償保険および賠償保険に加入することとした。スポンサー間で試験実施契約書を確認した。電子的データ収集システムに(EDC)ついて、欧州で使用予定のEDC-Marvin(CDISC標準)と国内で使用予定の独自開発のEDC-Ptosh間でのデータ移行とその時期、データベースの互換性、追加装備等の調整を完了した。重篤な有害事象報告に関してPtoshの仕様追加を行い、Webシステムによる効率的かつ迅速な多施設間での運用を可能にした。次年度に試験開始予定である。
結論
ICH-GCP準拠の国際共同臨床試験の実施体制を整備した。しかし、必ずしも臨床研究中核病院にふさわしいシーズ開発が順調に進んでいるとは言い難いことから、今後、新たなシーズを探索し、独自開発の効率的で質の高い臨床支援システムのもとに速やかな治験・臨床試験の実施を目指す。

公開日・更新日

公開日
2015-03-11
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201337009Z