文献情報
文献番号
199800301A
報告書区分
総括
研究課題名
適正な医療の給付に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成10(1998)年度
研究代表者(所属機関)
笠原 嘉(藤田保健衛生大学)
研究分担者(所属機関)
- 小島卓也(日本大学医学部)
- 黒木宣夫(東邦大学佐倉病院)
- 竹島正(精神・神経センター精神保健研究所)
- 浅井邦彦(浅井病院)
研究区分
厚生科学研究費補助金 総合的プロジェクト研究分野 障害保健福祉総合研究事業
研究開始年度
平成10(1998)年度
研究終了予定年度
-
研究費
13,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
精神障害の早期発見や治療、リハビリテーション、再発予防等について、適正な精神科医療を給付するする方策を多面的に検討を試みるために、以下に示す4研究に分けて行なった。
小島卓也班:長期慢性精神障害者に関する研究
精神分裂病が長期入院するに至った要因と、その社会復帰の可能性について検討するため、入院患者の5年後の調査を行なった。
黒木宣夫班:産業精神保健に関する研究
精神保健福祉センターや職域における精神保健福祉活動の役割を明確化するために、全国のセンターや医療機関、企業の健康担当者へアンケート調査を行い、解析を加えた。
竹島 正班:精神保健福祉情報の整備に関する研究
社会のニーズの変化をとらえた効果的な精神保健福祉サービス提供のあり方を検討するため平成10年6月30日付での精神医療、デイケア施設、社会復帰施設等の調査結果を分析した。
浅井邦彦班:精神科リハビリテーション病棟に関する研究
長期在院を防止するための医学的リハビリテーションとして、精神科リハビリテーション病棟でのマネジメントの有効性を明らかにするため、全国の10病院でマネージメントされたリハビリテーションを試行した。
小島卓也班:長期慢性精神障害者に関する研究
精神分裂病が長期入院するに至った要因と、その社会復帰の可能性について検討するため、入院患者の5年後の調査を行なった。
黒木宣夫班:産業精神保健に関する研究
精神保健福祉センターや職域における精神保健福祉活動の役割を明確化するために、全国のセンターや医療機関、企業の健康担当者へアンケート調査を行い、解析を加えた。
竹島 正班:精神保健福祉情報の整備に関する研究
社会のニーズの変化をとらえた効果的な精神保健福祉サービス提供のあり方を検討するため平成10年6月30日付での精神医療、デイケア施設、社会復帰施設等の調査結果を分析した。
浅井邦彦班:精神科リハビリテーション病棟に関する研究
長期在院を防止するための医学的リハビリテーションとして、精神科リハビリテーション病棟でのマネジメントの有効性を明らかにするため、全国の10病院でマネージメントされたリハビリテーションを試行した。
研究方法
精神障害に対する精神科医療の実態を多角的に把握し適正な医療の給付を推進するために、次のように広範囲な調査研究を進めた。
小島班
1年間以上にわたり入院していた精神分裂病972例の5年後の転帰、社会復帰活動の実態、デイケアや社会復帰施設などの利用状況を調査した。
黒木班
全国の精神保健福祉センターや企業内外の医療機関、企業の健康管理者へ産業精神保健活動に関するアンケート調査を行い、その結果について専門家がラウンドテーブルディスカッションをした。
竹島班
平成10年6月30日の厚生省資料をもとに、入院医療や患者残留率、デイケア、社会復帰施設の現状を把握し、情報のサーベイランス体制のあり方について検討した。 浅井班
リハビリテーション病棟で、慢性分裂病患者にマネージメントされたリハビリテーションを行ない、その効果を客観的な評価尺度で判定し、リハビリテーションの有効性について指摘した。
小島班
1年間以上にわたり入院していた精神分裂病972例の5年後の転帰、社会復帰活動の実態、デイケアや社会復帰施設などの利用状況を調査した。
黒木班
全国の精神保健福祉センターや企業内外の医療機関、企業の健康管理者へ産業精神保健活動に関するアンケート調査を行い、その結果について専門家がラウンドテーブルディスカッションをした。
竹島班
平成10年6月30日の厚生省資料をもとに、入院医療や患者残留率、デイケア、社会復帰施設の現状を把握し、情報のサーベイランス体制のあり方について検討した。 浅井班
リハビリテーション病棟で、慢性分裂病患者にマネージメントされたリハビリテーションを行ない、その効果を客観的な評価尺度で判定し、リハビリテーションの有効性について指摘した。
結果と考察
各研究班の結果は、以下の通りである。
小島班
精神科病床長期在院患者の実態の解明と、その社会復帰の可能性及び方法論について検討した。入院患者972例の5年後の転帰で入院継続が69.6%と多く、その結果について考察した。
黒木班
勤労者の精神医療における精神保健福祉センターの役割を明確化するために、センター45カ所からの回答を検討した。検討内容は、勤労者医療におけるセンターの関わりや産業保健推進センターとの連携である。さらに企業内外の医療機関での再来勤労者調査や、企業の健康管理担当者が実施したメンタルヘルス対策や自殺予防に関する調査も行い、検討を加えた。
竹島班
社会保障構造改革が進むなか、精神保健福祉も大きな変革期にあり、的確な情報による精神保健福祉活動のモニタリングシステムが求められている。そこで平成10年6月30日調査の分析を行い、現在の精神保健福祉サービスの状況を分析した。
浅井班
全国10病院での精神科リハビリテーション病棟で、リハビリテーションを試行した。その結果、対照群と比較して症状の改善や日常生活能力、社会性の向上が有意に認められた。このことは入院患者の早期退院にはリハビリテーションが有効なことを示唆する。
以上の結果から、次のような意見がまとめられた。勤労者が精神障害に陥った場合、職場の衛生管理者や上司、産業医、保健婦、企業内外の医療機関の精神科医、精神保健センターのスタッフ等が連携して加療を試みている場合が経過が良好であった。精神障害者ことに精神分裂病の長期入院者の特徴は、精神症状が続いていたり、家族の受け入れが消極的であったり、適当な社会復帰施設がない等であった。そこで入院患者の早期退院や再発防止には入院中にリハビリテーション病棟での社会復帰活動を試行し、マネージされたリハビリテーションの提供が精神症状の改善や日常生活能力、社会性の向上に有効であったことが明らかになった。こうした実態を全国的規模で検討し、適正な医療の給付を試みる資料には、厚生省精神保健福祉課による6月30日調査の活用が有用であった。
小島班
精神科病床長期在院患者の実態の解明と、その社会復帰の可能性及び方法論について検討した。入院患者972例の5年後の転帰で入院継続が69.6%と多く、その結果について考察した。
黒木班
勤労者の精神医療における精神保健福祉センターの役割を明確化するために、センター45カ所からの回答を検討した。検討内容は、勤労者医療におけるセンターの関わりや産業保健推進センターとの連携である。さらに企業内外の医療機関での再来勤労者調査や、企業の健康管理担当者が実施したメンタルヘルス対策や自殺予防に関する調査も行い、検討を加えた。
竹島班
社会保障構造改革が進むなか、精神保健福祉も大きな変革期にあり、的確な情報による精神保健福祉活動のモニタリングシステムが求められている。そこで平成10年6月30日調査の分析を行い、現在の精神保健福祉サービスの状況を分析した。
浅井班
全国10病院での精神科リハビリテーション病棟で、リハビリテーションを試行した。その結果、対照群と比較して症状の改善や日常生活能力、社会性の向上が有意に認められた。このことは入院患者の早期退院にはリハビリテーションが有効なことを示唆する。
以上の結果から、次のような意見がまとめられた。勤労者が精神障害に陥った場合、職場の衛生管理者や上司、産業医、保健婦、企業内外の医療機関の精神科医、精神保健センターのスタッフ等が連携して加療を試みている場合が経過が良好であった。精神障害者ことに精神分裂病の長期入院者の特徴は、精神症状が続いていたり、家族の受け入れが消極的であったり、適当な社会復帰施設がない等であった。そこで入院患者の早期退院や再発防止には入院中にリハビリテーション病棟での社会復帰活動を試行し、マネージされたリハビリテーションの提供が精神症状の改善や日常生活能力、社会性の向上に有効であったことが明らかになった。こうした実態を全国的規模で検討し、適正な医療の給付を試みる資料には、厚生省精神保健福祉課による6月30日調査の活用が有用であった。
結論
勤労者における精神障害の治療には、職場の上司や産業医、保健婦、精神科医、精神保健福祉センター等が緊密な連携をとることが有効であった。精神分裂病者が長期入院する最も大きな理由は精神症状が残存するためであった。入院している精神障害者が早期退院し社会復帰するためには、リハビリテーション病棟での社会復帰活動を試行して、その事業が有効であることを明らかにした。これらの結果と厚生省が実施したワンディサーベイの資料分析を踏まえて、精神保健福祉の適性な給付のあり方を検討した。
公開日・更新日
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更新日
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