小児医薬品の早期実用化に資するレギュラトリーサイエンス研究

文献情報

文献番号
201328058A
報告書区分
総括
研究課題名
小児医薬品の早期実用化に資するレギュラトリーサイエンス研究
課題番号
H25-医薬-指定-013
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
中村 秀文(独立行政法人 国立成育医療研究センター 臨床研究センター 治験推進室)
研究分担者(所属機関)
  • 中川 雅生(国立大学法人 滋賀医科大学 医学部付属病院 臨床研究開発センター)
  • 石川 洋一(独立行政法人 国立成育医療研究センター 薬剤部)
  • 矢野 育子(京都大学 大学院 薬学研究科)
  • 森 雅亮(公立大学法人 横浜市立大学 市民総合医療センター )
  • 平野 慎也(地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター 新生児科)
  • 松井 健志(独立行政法人国立循環器病研究センター 研究開発基盤センター)
  • 尾崎 雅弘(ユーシービージャパン株式会社 開発本部 薬事部 )
  • 秋山 裕一(協和発酵キリン株式会社 開発本部 クリニカルサイエンス部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成25(2013)年度
研究終了予定年度
平成27(2015)年度
研究費
8,210,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
関連学会.日本製薬工業協会.規制当局のこれまでの取組や.海外における取組・現状などを参考に.小児科領域の医薬品開発・評価研究者と日本製薬工業協会代表を研究分担者とし.医薬品医療機器総合機構等からも研究協力者・オブザーバーを迎え.厚労省や医薬品医療機器総合機構の今後の方針決定への提案も念頭に.小児医薬品の早期実用化のためのレギュラトリーサイエンス研究を行い.我が国における方法論・方策の検討を行う.
研究方法
平成25年度には.各研究分担ごとに.研究協力者を選定し.取り組みの具体的内容を決定し.個々の担当テーマについてその国内外の現状・取り組みについて情報収集し.特に新しい取り組み・方法論とそのメリットや限界などについて可能な限り検討した.
結果と考察
研究代表者の中村は.全体の活動の取り纏めと総括を行い.また欧米の関係者やEUのGlobal Research in Paediatrics研究班からの情報収集・意見交換の窓口としても機能した.欧米における取り組みと方法論等の検討を行い.また薬理学的手法の小児臨床試験への応用について.矢野を補佐した.
研究分担者の中川は.医薬品審査の経験と臨床現場での治験実施及び支援の経験から.小児科医の立場から実施可能性のある開発方法論の検討を行い.現時点での開発の流れについてまとめた.
石川は.これまでも専門的薬剤師の立場から小児剤形や用量等の検討を行ってきたが.さらに薬学専門家.小児専門薬剤師や製薬企業等の専門家と連携し.最新の知見も踏まえた適切な小児剤形.薬物動態評価等についての検討を開始した.
矢野は.これまでの研究成果も踏まえて.新しい薬物動態学的手法や.薬理遺伝学も念頭に.薬理学的手法の小児臨床試験への応用について検討するが.今年度は特に.米国及び日本における実例を中心に検討を行った.
森は.小児リウマチ領域などの生物学的製剤の開発経験等を生かして.小児におけるバイオ医薬品等の開発を推進するための方法論・方策の検討を行うが.今年度は特に最近治験が実施され承認された医薬品について.その開発の経緯を調査した.
平野は.新生児科領域における臨床試験の経験と.小児治験支援の経験を生かして.欧米で積極的に進められている新生児における治験・臨床試験の方法論や.新生児領域における適応拡大の方策について.国内外の新生児臨床試験関係者と連携しての検討を開始した.特に.最近の新生児医薬品適応取得の現状及び欧州における小児薬品開発に関する規制とその成果についてまとめた.
松井は臨床研究倫理専門家であり.また小児科領域の臨床試験倫理審査の経験も生かし.近いうちに行われるとされているICH E-11「小児集団における医薬品の臨床試験に関するガイダンス」の再検討も念頭に.小児医薬品開発における倫理的配慮についての検討を開始し.欧米の代表的なガイドラインの内容について調査を行った.
製薬協からは.小児治験グループの代表として尾崎・秋山が参画し.他の製薬企業関係者とも連携して.製薬企業としての開発推進のための方策の検討を行い.また他の研究分担者と連携した検討も行った.さらに.造販売後データの活用状況を調査し.レトロスペクティブ調査の内容の検討等も行った.
結論
今年度は.個々の分担課題についてその国内外の現状・取り組みについて情報収集し.特に新しい取り組み・方法論とそのメリットや限界などについて検討した.海外の取組や国内での先進の取り組みを踏まえ.来年度にはリフレクションペーパー内容を具体的に検討し.関係学会等からの意見聴取も踏まえて.案の確定を目指したい.

公開日・更新日

公開日
2015-06-29
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201328058Z