食品中の微生物試験法及びその妥当性評価に関する研究 

文献情報

文献番号
201327008A
報告書区分
総括
研究課題名
食品中の微生物試験法及びその妥当性評価に関する研究 
課題番号
H23-食品-一般-010
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
五十君 静信 (国立医薬品食品衛生研究所 食品衛生管理部)
研究分担者(所属機関)
  • 松岡 英明(東京農工大学大学院 共生科学技術研究院)
  • 甲斐 明美(東京都健康安全研究センター 微生物部)
  • 荻原 博和(日本大学 生物資源科学部)
  • 岡田 由美子(国立医薬品食品衛生研究所 食品衛生管理部)
  • 伊豫田 淳(国立感染症研究所 細菌第一部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
14,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食品における微生物試験法のメソッドバリデーションの手法を検討し、統一した方向性を持ち、科学的根拠のある信頼性の高い標準試験法の作成をおこなう。これまでの研究班の成果である標準試験法作成方針に従い、ビブリオ属菌、クロノバクター属菌、衛生指標菌などの標準試験法の策定を進める。今後リスク評価の結果を受けて作成される食品の微生物基準に利用可能な試験法となるように国際的に互換性のある試験法を提供することを想定し、さらに作成された標準試験法を精度高く実施するために必要な導入時の検証、微生物標準品の設定、試験精度の管理に関する基礎的研究を行う。
研究方法
食中毒起因細菌や衛生指標菌の試験法に関する専門家、約20名からなる“標準試験法検討委員会”を組織し、以前の研究により作成された標準試験法作成ガイドラインに従い、微生物標準試験法の策定を進めた。国際的にもまだ確立していない検討結果の統計処理方法とその評価方法については、実際の試験法作成の検討データを基に検討した。これらの試験法作成過程は国立医薬品食品衛生研究所ホームページ上に公開し、一般にも広く意見を求めた。研究班の行う当該微生物の試験法作成はそれぞれの作業部会を組織し、本研究班の代表・分担・協力研究者が具体的な標準法作成の作業にあたった。各作業部会は、“食品からの細菌標準試験法作成方針”に従い “標準法検討委員会”の評価を受けながら作業を進めた。
結果と考察
平成25年度に“標準法検討委員会”を5回開催し、それぞれの試験法作成が適切に行われていることを確認すると共に、食品における微生物試験法のメソッドバリデーションの手法を検討し、その手法の確立を行った。他の研究班に協力しウェルシュ菌標準試験法の作業部会案を作成した。妥当性確認については、AOACインターナショナルで新たに提案されたガイドラインを参考にして、ISO 16140に示された項目との異同について検討し、ガイドライン案を作成した。ビブリオ属菌、クロノバクター属菌、衛生指標菌などの標準試験法は、それぞれ作業部会案から最終試験法の検討(ステージ2~4)を行った。
結論
標準試験法の策定を順調に進めることが出来た。

公開日・更新日

公開日
2015-06-26
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2018-08-06
更新日
-

文献情報

文献番号
201327008B
報告書区分
総合
研究課題名
食品中の微生物試験法及びその妥当性評価に関する研究 
課題番号
H23-食品-一般-010
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
五十君 静信 (国立医薬品食品衛生研究所 食品衛生管理部)
研究分担者(所属機関)
  • 松岡 英明(東京農工大学大学院 共生科学技術研究院)
  • 甲斐 明美(東京都健康安全研究センター 微生物部)
  • 荻原 博和(日本大学 生物資源科学部)
  • 岡田 由美子(国立医薬品食品衛生研究所 食品衛生管理部)
  • 伊豫田 淳(国立感染症研究所 細菌第一部)
  • 工藤 由起子(国立医薬品食品衛生研究所 衛生微生物部 )
  • 小西 良子(国立医薬品食品衛生研究所 衛生微生物部 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究者交替、所属機関変更
研究分担者交替 工藤由起子(平成23年4月1日~24年3月31日)→小西 良子(平成24年4月1日~25年3月31日)

研究報告書(概要版)

研究目的
食品における微生物試験法のメソッドバリデーションの手法を検討し、統一した方向性を持ち、科学的根拠のある信頼性の高い標準試験法の作成をおこなう。これまでの研究班の成果である標準試験法作成方針に従い、ビブリオ属菌、クロノバクター属菌、衛生指標菌などの標準試験法の策定を進める。今後リスク評価の結果を受けて作成される食品の微生物基準に利用可能な試験法となるように国際的に互換性のある試験法を提供することを想定し、さらに作成された標準試験法を精度高く実施するために必要な導入時の検証、微生物標準品の設定、試験精度の管理に関する基礎的研究を行う。
研究方法
食中毒起因細菌や衛生指標菌の試験法に関する専門家、約20名からなる“標準試験法検討委員会”を組織し、以前の研究により作成された標準試験法作成ガイドラインに従い、微生物標準試験法の策定を進めた。国際的にもまだ確立していない検討結果の統計処理方法とその評価方法については、実際の試験法作成の検討データを基に検討した。これらの試験法作成過程は国立医薬品食品衛生研究所ホームページ上に公開し、一般にも広く意見を求めた。研究班の行う当該微生物の試験法作成はそれぞれの作業部会を組織し、本研究班の代表・分担・協力研究者が具体的な標準法作成の作業にあたった。各作業部会は、“食品からの細菌標準試験法作成方針”に従い “標準法検討委員会”の評価を受けながら作業を進めた。
結果と考察
平成23-25年度に“標準法検討委員会”を15回開催し、それぞれの試験法作成が適切に行われていることを確認すると共に、食品における微生物試験法のメソッドバリデーションの手法を検討し、その手法の確立を行った。他の研究班に協力し、カンピロバクターおよび、ウェルシュ菌標準試験法の検討を行った。妥当性確認については、AOACインターナショナルで新たに提案されたガイドラインを参考にして、ISO 16140に示された項目との異同について検討し、ガイドライン案を作成した。ビブリオ属菌、クロノバクター属菌、衛生指標菌(酵素培地を用いた大腸菌試験法)、カンピロバクターなどの標準試験法を策定した。
結論
標準試験法の策定を順調に進めることが出来た。

公開日・更新日

公開日
2015-06-26
更新日
-

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201327008C

成果

専門的・学術的観点からの成果
研究班で検討した、カンピロバクター・ジェジュニ/コリの試験法のISO法との妥当性確認に関する論文が、Journal of AOACに採択され、ISO法の改定作業に影響を与えている。
臨床的観点からの成果
近年急速に増加している拡張型βラクタマーゼ産生細菌の影響を受けずに、カンピロバクター・
ジェジュニ/コリが分離できる試験法を提供できた。
ガイドライン等の開発
2011年10月に施行された生食用食肉の規格基準に、研究班で検討した腸内細菌科菌群試験法が採用された。
その他行政的観点からの成果
平成25年度、平成26年度の食中毒菌サ-べーランス事業に、研究班で検討したカンピロバクター及びサルモネラ属菌試験法が採用された。
その他のインパクト
講演会等で、標準試験法の重要性や、試験法のバリデーションの重要性などを解説し、広く伝えることが出来た。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
3件
その他論文(和文)
1件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
8件
学会発表(国際学会等)
5件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
3件
検討した試験法が、リステリアの微生物基準の試験法として採用された
その他成果(普及・啓発活動)
9件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
1. Matsuoka H, Shigetomi T, Funabashi H et al.
Tryptic soy medium is feasible for the in situ preparation of standards containing small defined numbers of microbial cells.
J. Microbiol. Methods , 93 , 49-51  (2013)
原著論文2
2. Momose Y, Okada Y, Asakura H et al.
Evaluation of the culture method NIHSJ-02 alternative to ISO 10272-1:2006 for the detection of Campylobacter jejuni and Campylobacter coli in chicken: Collaborative study.
J AOAC Int. , 96 , 991-997  (2013)
原著論文3
3. Matsuoka H, Nakano K, Takatani N et al.
Flow cytometric method for in situ preparation of standard materials of a small defined number of microbial cells with colony-forming potentiality.
J AOAC Int. , 97 (2) , 479-483  (2014)

公開日・更新日

公開日
2018-09-14
更新日
-

収支報告書

文献番号
201327008Z