医療放射線防護に関する研究

文献情報

文献番号
201325016A
報告書区分
総括
研究課題名
医療放射線防護に関する研究
課題番号
H24-医療-一般-017
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
細野 眞(近畿大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 山口 一郎(国立保健医療科学院 生活環境研究部)
  • 高橋 健夫(埼玉医科大学 医学部)
  • 赤羽 正章(NTT東日本関東病院 放射線科)
  • 成田 雄一郎(弘前大学 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、国民の生命と健康向上のための放射線利用に繋がる放射線防護の構築に向けて、公衆と従事者の防護を法令や指針のうえでどのように確保するかに力点を置いて実施した。新しい診断・治療が次々に実用化され、国民医療に役立っている一方で、医療放射線手法の高度化・複雑化に対応して、放射線防護に係る法令や指針の整備は不可欠である。従来からあった手法も、より進んだ応用がなされるようになっており、対応が求められる例がある。また東日本大震災に際して災害時に備えた措置を講じておく重要性が再認識された。被害状況を分析して線源の保安確保を図ることとともに、災害時にもできる限りの放射線診療の提供を行えるように備えることも重要である。一方、医療放射線防護の国際的な流れとしてはICRPの諸勧告、IAEAの新しい基本安全基準(BSS)などが、医療放射線防護のために重要な提言を行っており、このような国際的な標準化の動向に対応して、整合ある国内施策を検討する必要がある。
研究方法
医療放射線各分野(放射線診断・核医学・放射線治療・医学物理)の専門家が緊密に連携して放射線防護に関する共同研究を実施し、国内外の既存の資料を調査分析し、また必要な調査・測定等を実施した。取り組んだ課題は以下の通りである。1-1 医療放射線防護の国際動向、1-2 前立腺癌に対するヨウ素125密封小線源永久挿入療法の退出における放射線安全確保に関する検討―退出後の患者家族の被ばく線量に関する検討(実測による検討)―、1-3 核医学診療施設における濃度限度等に係る安全評価の検討、1-4 RI内用療法に関する施設状況調査について、2-1 CT装置の放射線事前安全の合理的評価法開発、2-2 放射線診療部門での災害への備えに関する検討、3 放射線治療領域における放射線防護に関する研究、4 放射線診断領域における放射線防護に関する研究、5 医学物理領域における放射線防護に関する研究。 
結果と考察
新しい診断・治療への対応、災害時に備えた措置、国際的な標準化の動向への対応を柱として、公衆と従事者の防護を法令や指針のうえで確保するため、上記の分断課題について調査分析を行った。とりわけI-125シードによる前立腺癌の組織内照射、RI内用療法、CT装置の放射線事前安全の合理的評価法について法令の手直しに直結する資料を作成した。これらの課題への取り組みを通じて人的資源の維持・後進の育成も図った。
結論
本研究によって得られた成果は、わが国の医療実態に即した放射線防護を推進するために参考となる資料であり、医療放射線の発展に寄与することが期待できる。

公開日・更新日

公開日
2015-05-19
更新日
-

研究報告書(PDF)

文献情報

文献番号
201325016B
報告書区分
総合
研究課題名
医療放射線防護に関する研究
課題番号
H24-医療-一般-017
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
細野 眞(近畿大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 山口 一郎(国立保健医療科学院 生活環境研究部)
  • 高橋 健夫(埼玉医科大学 医学部)
  • 赤羽 正章(NTT東日本関東病院 放射線科)
  • 成田 雄一郎(弘前大学 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療放射線の目覚ましい進歩を受けて、国民の生命を守り健康向上に寄与する診療を支える放射線防護を進めるため、公衆と従事者の防護を法令や指針のうえでどのように確保するかを中心に検討した。
研究方法
新しい診断・治療への対応、災害時に備えた措置、国際的な標準化の動向への対応を柱として、医療放射線各分野(放射線診断・核医学・放射線治療・医学物理)の専門家が緊密に連携して放射線防護に関する共同研究を実施し、国内外の既存の資料を調査分析し、また必要な調査・測定等を実施した。取り組んだ課題は以下の通りである。平成24年度1-1 医療放射線防護の国際動向、1-2 ヨウ素-125シード線源による前立腺がん治療における放射線安全確保に関する検討、1-3 塩化ラジウム(Ra-223)注射液の使用に当たって実施する放射線管理のための遮へい計算並びに空気中及び排気・排水中の放射能濃度の計算方法、1-4 PET/MRI複合装置の使用に伴う医療安全の確保に関する検討、2 災害等による事故の場合の措置や事故防止に関する検討、3 放射線治療領域における放射線防護に関する研究、4 放射線診断領域における放射線防護に関する研究、5 医学物理領域における放射線防護に関する研究。平成25年度1-1 医療放射線防護の国際動向、1-2 前立腺癌に対するヨウ素125密封小線源永久挿入療法の退出における放射線安全確保に関する検討―退出後の患者家族の被ばく線量に関する検討(実測による検討)―、1-3 核医学診療施設における濃度限度等に係る安全評価の検討、1-4 RI内用療法に関する施設状況調査、2-1 CT装置の放射線事前安全の合理的評価法開発、2-2 放射線診療部門での災害への備えに関する検討、3 放射線治療領域における放射線防護に関する研究、4 放射線診断領域における放射線防護に関する研究、5 医学物理領域における放射線防護に関する研究。 
結果と考察
医療における放射線防護の国際動向、前立腺癌に対するヨウ素125密封小線源永久挿入療法の退出、PET/MRI複合装置、塩化ラジウム(223Ra)注射液の使用に当たって実施する放射線管理、核医学診療施設における濃度限度等に係る安全評価、RI内用療法に関する施設状況調査、CT装置の放射線事前安全の合理的評価法開発、放射線診療部門での災害への備え、災害発生時の放射線治療に関わる安全対策、放射線診断領域における放射線防護(CT透視下IVR)等の課題について、当初考えていた研究目的の通り、公衆と従事者の防護を中心として法令や指針に繋がる資料を示すことができた。
結論
本研究によって得られた成果は、わが国の医療において新しい時代に相応しい放射線防護の手法を確立し、法令や指針、制度を構築するために参考となる資料であり、医療放射線の発展に寄与することが期待できる。

公開日・更新日

公開日
2015-06-09
更新日
-

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201325016C

収支報告書

文献番号
201325016Z