医薬品開発時の有効性評価に有用なサロゲートバイオマーカーの開発-虚血性心疾患イベントのサロゲートマーカーの実現-

文献情報

文献番号
201307037A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品開発時の有効性評価に有用なサロゲートバイオマーカーの開発-虚血性心疾患イベントのサロゲートマーカーの実現-
研究課題名(英字)
-
課題番号
H24-バイオ-一般-004
研究年度
平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 亨(東京大学大学院医学系研究科 ユビキタス予防医学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 相澤 健一(東京大学大学院医学系研究科 循環器内科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 創薬基盤推進研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では虚血性心疾患イベントのサロゲートマーカーの開発を目指す。循環器疾患の臨床試験は近年の大規模臨床試験の時代を先導してきたが、代表的なイベントである虚血性心疾患は発症率が低いため、有意な結果を得るために必要な症例数並びに追跡期間が大規模化していることが問題となっている。このため、長期間に及ぶイベント発症の追跡調査に代わり短期間に容易に病態変化を反映するバイオマーカー、すなわちサロゲートマーカーの開発が喫緊の課題である。
研究方法
我々は最近、心血管病態時に特異的に発現する蛋白質であるナトリウム利尿ペプチド(BNP)から、慢性虚血時に生じる特異なプロセシング産物を質量分析計で測定することを測定原理とする新しいバイオマーカーを開発した。このバイオマーカーを研究期間3年間に東京大学医学部附属病院で実施中の次の3つの冠動脈疾患に対する大規模臨床試験([1]動脈硬化生理検査としての血流依存性血管拡張反応検査(FMD法)の有用性検討、[2]薬物介入としての脂質異常治療薬の有効性検討、[3]糖尿病治療薬の有効性検討)で解析する。
結果と考察
研究2年目(平成25年度)は動脈硬化生理検査の有用性検討のための臨床試験に加えて、脂質異常治療薬の有効性検討のための臨床試験、糖尿病治療薬の有効性検討のための臨床試験の検体の全国各施設からの収集と分析を進めた。全体として、当初計画分析数(620例)を上回る数の分析を終えた(1483例)。また、本バイオマーカー検出の感度向上のための条件検討を行った。
結論
本研究により得られた成果は医薬品開発時の治験、臨床研究における有効性評価のためのサロゲートマーカー、薬剤内服時の効果判定として活用可能なコンパニオンバイオマーカー開発につながるものと考えられる。

公開日・更新日

公開日
2015-03-03
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201307037Z