薬用人蔘成分ジンセノサイドRb1脳梗塞抑止作用に関する研究

文献情報

文献番号
199800188A
報告書区分
総括
研究課題名
薬用人蔘成分ジンセノサイドRb1脳梗塞抑止作用に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成10(1998)年度
研究代表者(所属機関)
阪中 雅広(愛媛大学医学部解剖学第二講座)
研究分担者(所属機関)
  • 佐藤康二(愛媛大学医学部解剖学第二講座)
研究区分
厚生科学研究費補助金 総合的プロジェクト研究分野 長寿科学総合研究事業
研究開始年度
平成10(1998)年度
研究終了予定年度
-
研究費
6,160,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
薬用人蔘成分ジンセノサイドRb1の脳梗塞抑止作用について脳卒中易発症
高血圧自然発症(SH-SP)ラットの中大脳動脈皮質枝 (MCA)永久閉塞モデルを用い
て検討するとともに、培養細胞実験系を用いてジンセノサイドRb1の作用機序を明ら
かとする。 
研究方法
SH-SPラットのMCA永久閉塞モデルを用いて、同動物の大脳皮質梗塞巣、場
所学習能力障害、視床二次変性がジンセノサイドRb1の脳室内投与により改善するか
否かをしらべた。また、培養実験系ではフリーラジカル誘発剤である硫酸第一鉄によ
る神経細胞傷害がジンセノサイドRb1により軽減されるかどうか解析した。
結果と考察
スナネズミの一過性前脳虚血モデルよりも重篤でかつヒトの病態に近い
MCA永久閉塞ラットにおいて、ジンセノサイドRb1の脳室内投与は強力な神経保護作用
を示すことが判明した。 更に、ジンセノサイドRb1はフリーラジカルの神経細胞毒
性を軽減することが明らかとなった。以上の結果より、ジンセノサイドRb1は脳虚血
時に過剰に産生されるフリーラジカルの神経細胞毒性を消去することにより、神経細
胞保護作用を発揮するものと考えられた。
結論
ジンセノサイドRb1の脳室内投与は脳梗塞ラットにおいて、強力な神経保護作
用を示すことが明らかとなった。また、ジンセノサイドRb1が脳虚血時にフリーラジ
カル消去剤として作用する可能性が示唆された。

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