文献情報
文献番号
199800174A
報告書区分
総括
研究課題名
口腔ケアの実態調査と手技の確立に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成10(1998)年度
研究代表者(所属機関)
河合 幹(愛知学院大学歯学部)
研究分担者(所属機関)
- 亀山洋一郎(愛知学院大学歯学部)
- 鈴木俊夫(日本口腔ケア研究会)
- 山中克己(名古屋市立中央看護専門学校)
- 鈴木幹三(名古屋市厚生院付属病院)
- 大森武子(東京女子医科大学看護短期大学)
- 岡山政由(医療法人社団貴峰会東海記念病院)
- 夏目長門(愛知学院大学歯学部)
- 木下弘幸(愛知学院大学歯学部)
- 古川博雄(愛知学院大学歯学部)
- 新美照幸(愛知学院大学歯学部)
研究区分
厚生科学研究費補助金 総合的プロジェクト研究分野 長寿科学総合研究事業
研究開始年度
平成10(1998)年度
研究終了予定年度
-
研究費
13,700,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
今後、我が国においては高齢化に伴い、病院、老人施設、在宅における口腔ケアは益々重要な課題となっているが、現状では衛生士、看護婦教育はもとより歯科学生の教育においても入院管理中の患者ならび寝たきり老人等の口腔ケアの方法についてはほとんど講義がなされず、病態に応じた適切な口腔ケアの実際の方法についても十分検討されていない。その最大の理由は医師、歯科医師、看護婦、衛生士ともに、その各々職能の境界の領域と考え、積極的に取り組む姿勢がなかったことに起因すると考えられる。また本共同研究者の内科医の報告によれば、最近の寝たきり老人の直、間接的な死亡の原因に高頻度に慢性的な誤燕性肺炎が存在していることが指摘され、内科医からも咀嚼、燕下、保清が着目されつつあるが、現状では我が国の寝たきり老人の口腔ケアの実態すら把握できていない。
また、口腔ケアについては、現状では歯科医師よりむしろ熱心な看護婦達が各々の施設で独自のケアの方法を有しているが、これについてはほとんど報告されていない。本研究で得られた成果をまとめた図書『目でみる口腔ケア』は患者の病態に応じて各種保清法、適切な含嗽剤の選択法、咀嚼能力の向上のための介護法等、超高齢化社会に向かう我が国の高齢者口腔ケアの手技と実施のための計画立案の一助となる。また、在宅看護を含めた一般の人々に対しても口腔ケアに関する様々な情報をインターネットで得られるようにして、口腔ケアの改善の一助をなるものと考える。
また、口腔ケアについては、現状では歯科医師よりむしろ熱心な看護婦達が各々の施設で独自のケアの方法を有しているが、これについてはほとんど報告されていない。本研究で得られた成果をまとめた図書『目でみる口腔ケア』は患者の病態に応じて各種保清法、適切な含嗽剤の選択法、咀嚼能力の向上のための介護法等、超高齢化社会に向かう我が国の高齢者口腔ケアの手技と実施のための計画立案の一助となる。また、在宅看護を含めた一般の人々に対しても口腔ケアに関する様々な情報をインターネットで得られるようにして、口腔ケアの改善の一助をなるものと考える。
研究方法
1.口腔ケアについて、患者の各ステージ別、疾患別、症状別または施設在宅別での問題点、現状について各研究者が所属する病院、組織において実務サイドよりの情報収集を行い、それをもとに共同研究の企画立案を行った。
2.既に得られた予備調査の知見結果をもとに調査用紙を作成した。
3.全国の口腔ケア研究会会員に対して全国調査を行い、実態を把握し、その検診の方法、手技を確立を試みた。
4.含嗽剤の特徴について分類を行うとともに、各々の施設で使用し、その評価を行うとともに現時点で患者の状態に合わせた含嗽剤の選択法に示唆を与えた。
5.評価委員会を組織して、全国の各施設で行っている口腔ケアの方法の中でより適切と思われるものを、疾患別、症状別に分類し直し、図書およびインターネットのホームページの項目を選定した。
6.口腔ケアを行なう上で必要な基礎知識について評価委員会で検討を加えて、これらについて情報提供をした。
7.全国70施設と共同で、口腔ケアの成果について図書、ホームページを作成した。
2.既に得られた予備調査の知見結果をもとに調査用紙を作成した。
3.全国の口腔ケア研究会会員に対して全国調査を行い、実態を把握し、その検診の方法、手技を確立を試みた。
4.含嗽剤の特徴について分類を行うとともに、各々の施設で使用し、その評価を行うとともに現時点で患者の状態に合わせた含嗽剤の選択法に示唆を与えた。
5.評価委員会を組織して、全国の各施設で行っている口腔ケアの方法の中でより適切と思われるものを、疾患別、症状別に分類し直し、図書およびインターネットのホームページの項目を選定した。
6.口腔ケアを行なう上で必要な基礎知識について評価委員会で検討を加えて、これらについて情報提供をした。
7.全国70施設と共同で、口腔ケアの成果について図書、ホームページを作成した。
結果と考察
医学、歯学、看護学共同研究として日本口腔ケア研究会が中心となり、大学病院、市民病院などの病院並び在宅、老人施設で実施している口腔ケアの実態を把握するため、患者の調査を行ない、必要に応じて応急処置を行なった。さらに、介護の必要な高齢者の口腔ケアを行ない、保清を保ち、且つ、人の最後に残された「食べる」という喜びを保ちつつ、改善するのに必要な、手技と実行のための試みを行なうとともに社会科学的立場よりの解析を行い、評価委員会(日本口腔ケア学術委員会)で、その手技の中ですぐれているものを選定して全国の多数の施設共同で、各症状別、疾患別の108項目にわたる研究成果の内容を掲載した図書『目で見る口腔ケア』を出版するとともに、インターネット上でも同様の内容を簡便に得られるホームページ(http://www.aichi-gakuin.ac.jp/~oralcare)を作成した。さらに、評価委員会で口腔ケアを行なう上で基礎知識として必要な項目をあげ、それについて情報提供を行った。
医学、歯学、看護学共同研究として大学病院、市民病院などの病院並び在宅、老人施設で実施している口腔ケア研究会の会員を対象にして口腔ケアの実態などを現在集計解析中である。
口腔ケアについてはいまだ、医学、歯学、看護学のいずれにおいても学生教育、卒後教育、ともに十分行なわれておらず、特に高齢者における口腔ケアは社会問題の1つとしてとりあげられて、口腔ケアの重要性の周知と基礎知識の普及は急務である。本研究では在宅の検診も含め、我が国の口腔ケア研究の中心的役割をはたしている。今日の医師、歯科医師、看護婦が各分野をこえて、協力体制をとり、口腔ケアの実態を踏まえた上で、インターネットに研究成果を報告し、その成果をすぐに医療者ならび介護にあたる人々に提供するように試みた。今後、この分野においてこのような集学的対応がますます重要となってくるものと考えられる。
医学、歯学、看護学共同研究として大学病院、市民病院などの病院並び在宅、老人施設で実施している口腔ケア研究会の会員を対象にして口腔ケアの実態などを現在集計解析中である。
口腔ケアについてはいまだ、医学、歯学、看護学のいずれにおいても学生教育、卒後教育、ともに十分行なわれておらず、特に高齢者における口腔ケアは社会問題の1つとしてとりあげられて、口腔ケアの重要性の周知と基礎知識の普及は急務である。本研究では在宅の検診も含め、我が国の口腔ケア研究の中心的役割をはたしている。今日の医師、歯科医師、看護婦が各分野をこえて、協力体制をとり、口腔ケアの実態を踏まえた上で、インターネットに研究成果を報告し、その成果をすぐに医療者ならび介護にあたる人々に提供するように試みた。今後、この分野においてこのような集学的対応がますます重要となってくるものと考えられる。
結論
口腔ケアについて評価委員会を設定して、現時点で口腔ケアを行なう上で、必要な基礎知識と手技として
1.基礎知識13項目
2.歯磨き9項目
3.うがい5項目
4.義歯について17項目
5.口臭4項目
6.身体に障害や病気のある人15項目
7.むし歯と歯周病11項目
8.出血7項目
9.口腔乾燥5項目
10.摂食・嚥下障害とは7項目
11.その他10項目
12.在宅5項目
を全国108名の研究分担者、研究協力者が共同でインターネット上の情報公開、また、図書を作成した。
1.基礎知識13項目
2.歯磨き9項目
3.うがい5項目
4.義歯について17項目
5.口臭4項目
6.身体に障害や病気のある人15項目
7.むし歯と歯周病11項目
8.出血7項目
9.口腔乾燥5項目
10.摂食・嚥下障害とは7項目
11.その他10項目
12.在宅5項目
を全国108名の研究分担者、研究協力者が共同でインターネット上の情報公開、また、図書を作成した。
公開日・更新日
公開日
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更新日
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