医師国家試験の改善に関する研究

文献情報

文献番号
201232050A
報告書区分
総括
研究課題名
医師国家試験の改善に関する研究
課題番号
H24-医療-指定-043
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
奈良 信雄(東京医科歯科大学 医歯学教育システム研究センター)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
5,200,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1.医師国家試験問題の改善
  近年の医師国家試験問題を評価し、より適正な試験システムの構築を目指す。
2.日本語診療能力調査の改善
  外国医師が日本の患者・家族や他の医療従事者と円滑にコミュニケーションをとることができるか確認するための適正な調査法を構築する。
3.医師国家試験にOSCE(客観的臨床能力試験)の導入に向けた研究を行う。
研究方法
1.医師国家試験のあり方に関する研究
  医師国家試験問題を分析し、適正な試験問題の作成法や問題評価手法について検討する。
  臨床能力を評価する仕組みの導入についても研究する。
2.臨床実習前の「共用試験」との関連に関する研究
  臨床実習前「共用試験」に基づく成績評価の標準化を検討する。
 3.海外の医師国家試験のあり方の比較研究
  諸外国の試験制度を調査する。
 4.日本語による診療能力の評価者に対するワークショップの開催
  外国医師を対象とした日本語による診療能力評価法を検討する。
 5.日本語による診療能力調査の実施支援
  日本語診療能力調査に技術的支援を行う。
 6.日本語診療能力調査結果の分析
  日本語診療能力調査実施後に結果を解析する。
 7.「日本語診療能力評価の手引き」の作成
  日本語診療能力評価手法の「手引き」を作成す図る。
 8.「医師国家試験受験資格認定及び日本語診療能力調査に係るパンフレット」
  医師国家試験受験資格認定及び日本語診療能力調査に係るパンフレットを作成する。
 9.医師国家試験におけるOSCE(客観的臨床能力試験)のパイロットとしての研究
  医師国家試験におけるOSCEの導入を検討する。
結果と考察
 国家試験は、アメリカ、韓国では知識を問うペーパー試験に加えて臨床能力を評価する試験が実施されており、わが国の医師国家試験にも導入が望まれる。しかし、医師国家試験として公正かつ適正に実施するには数々の課題があり、さらに研究を進めることとした。
 日本語診療能力調査については、外国医師が日本語を駆使して診療行為が円滑にできるには、「聴く能力」、「話す能力」、「書く能力」、「診察する能力」のいずれもが要求され、これらを適正に評価することの重要性が確認された。
  本研究では、医師国家試験の改善の方向性を確認するとともに、外国医師の日本語を用いた診療能力を適正に評価できることが確認された。さらに医師国家試験改善の具体的方策、および日本語診療能力調査の評価向上に向けた取組を行う予定である。
結論
医師国家試験の改善を図ってより国民の期待に応えられる医師の輩出に貢献するとともに、日本語能力調査による適正な評価法を開発し、日本語で国民に安心かつ安全な医療を提供できる能力のある外国医師を判定することができた。

公開日・更新日

公開日
2013-08-27
更新日
-

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201232050C

収支報告書

文献番号
201232050Z