患者および患者支援団体等による研究支援体制の構築に関わる研究

文献情報

文献番号
201231119A
報告書区分
総括
研究課題名
患者および患者支援団体等による研究支援体制の構築に関わる研究
課題番号
H24-難治等(難)-一般-018
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
橋本 操(特定非営利活動法人ALS/MNDサポートセンターさくら会 研修事業部)
研究分担者(所属機関)
  • 青木 正志(東北大学大学院医学系研究科・臨床神経学)
  • 井手口 直子(帝京平成大学薬学部 薬学部・医療薬学)
  • 伊藤 史人(一ツ橋大学情報基盤センター)
  • 川口 有美子(NPO法人ALS/MNDサポートセンターさくら会)
  • 吉良 潤一(九州大学医学部)
  • 斎藤 加代子(東京女子医科大学遺伝子医療センター)
  • 執印 太郎(高知大学教育研究部医療学系臨床医学部門・泌尿器科学 )
  • 高橋 美枝(医療法人高知記念病院神経内科)
  • 中川 正法(京都府立医科大学大学院・神経内科学)
  • 中島 孝(国立病院機構新潟病院 臨床研究部、神経内科)
  • 中山 優季(財)東京都医学総合研究所)
  • 松田 純(静岡大学人文学部)
  • 水島 洋(国立保健医療科学院 医療情報学)
  • 立岩 真也(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
  • 佐藤 達哉(立命館大学大学院文学部)
  • 井村  修(大阪大学人間科学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等克服研究(難治性疾患克服研究)
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
12,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、多様な難病患者のナラティブとPRO(患者の報告するアウトカム)の収集方法とその解析方法、閲覧に関する研究と登録サイトの構築の実践を行うことである。
研究方法
今年度は、難病の中でも特に神経筋疾患により、重篤な身体障害を呈する希少疾患の患者会等で活動実績のある7つの団体の推薦者を協力研究者とし、医学薬学・社会学・情報学・心理学・倫理学等の学際的な難病研究者の助言を得ながら、7つの疾患ごと症状ごとのレジストリを患者の報告するアウトカム(PRO)ベース で作成する方法について研究する。そして、www上に実験的に登録サイトを作成し、一般公開し登録を促しつつ、PROの収集と評価の方法を検討した。
結果と考察
今年度に得られた閲覧可能な患者のデータの集積は、およそ200名分に達した。患者自身が自分の疾患の経過を書き込む「ライフヒストリー」患者の生きる知恵を集めた「難病知恵袋」などのスペースに患者の「語り」を集め、症状、療養環境、服薬の習慣、コミュニケーション等のQOL全般が改善する研究が可能となることを狙いとした。ほぼ1年間をかけて、登録サイトの構築を行い、利用し易さ、使い勝手、記入すべき項目の妥当性などを調査した。
結論
希少疾患患者登録サイトの課題として以下が挙げられた。・多様な、しかし共通する難病患者のナラティブを一か所に集積するための基本項目の絞り込み・すべての難病を対象とすることの重要性・個人を特定されないためのプライバシーの確保・アクセシビリティ・サイトのわかりやすさ・継続を促す工夫・患者と研究者の双方向性・研究年度終了後のファンド設立準備・サイトの管理監督の方法。
これらのことから、結論として同様の登録サイトが乱立し、難病患者の情報が分散することを避ける必要が認識されたので、今年度中にエントリーと情報保管場所を一か所とするオールジャパンの難病ポータルサイトの構築を他班と共働し目指す。

公開日・更新日

公開日
2013-06-04
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201231119Z