脊柱靭帯骨化症に関する調査研究

文献情報

文献番号
201231048A
報告書区分
総括
研究課題名
脊柱靭帯骨化症に関する調査研究
課題番号
H23-難治-一般-032
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
戸山 芳昭(慶應義塾大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 吉村 典子(東京大学医学部・22世紀医療センター・関節疾患総合研究講座)
  • 森  幹士(滋賀医科大学整形外科)
  • 吉田 宗人(和歌山県立医科大学整形外科・脊椎外科)
  • 吉川 秀樹(大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学)
  • 池川 志郎(理化学研究所遺伝子多型研究センタ-)
  • 内田 研造(福井大学医学部器官制御医学講座整形外科学領域)
  • 川口 善治(富山大学医学部整形外科)
  • 藤  哲(弘前大学医学部整形外科)
  • 辻  崇(北里研究所病院整形外科)
  • 永田 見生(久留米大学整形外科学講座)
  • 山崎 正志(筑波大学医学医療系学部整形外科)
  • 千葉 一裕(北里研究所病院整形外科)
  • 藤原 奈佳子(愛知県立大学看護学部)
  • 中村 雅也(慶應義塾大学医学部整形外科)
  • 遠藤 直人(新潟大学教育研究院医歯学系整形外科学分野)
  • 松本 守雄(慶應義塾大学医学部整形外科)
  • 川口 浩(東京大学医学部附属病院整形外科・脊椎外科)
  • 星野 雄一(自治医科大学整形外科)
  • 小宮 節郎(鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科学)
  • 今釜 史郎(名古屋大学大学院医学系研究科整形外科・脊椎外科)
  • 鐙  邦芳(北海道大学大学院医学研究科体幹支持再建医学分野)
  • 小澤 浩司(東北大学医学部整形外科)
  • 土屋 弘行(金沢大学医薬保健研究域医学系・整形外科)
  • 野原 裕(獨協医科大学整形外科)
  • 山本 謙吾(東京医科大学整形外科学教室)
  • 持田 讓治(東海大学医学部外科学系整形外科)
  • 根尾 昌志(京都大学大学院医学研究科整形外科)
  • 米延 策雄(国立病院機構大阪南医療センター脊椎外科)
  • 中原 進之介(国立病院機構岡山医療センター整形外科)
  • 田口 敏彦(山口大学大学院医学系研究科整形外科学)
  • 松山 幸弘(浜松医科大学整形外科)
  • 市村 正一(杏林大学医学部整形外科学教室)
  • 大川 淳(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科整形外科学)
  • 谷  俊一(高知大学医学部整形外科)
  • 芳賀 信彦(東京大学医学部リハビリテーション医学)
  • 中島 康晴(九州大学大学院医学研究院人工関節生体材料学講座)
  • 神薗 淳司(北九州市立八幡病院小児救急センター)
  • 須佐美 隆史(東京大学医学部顎口腔外科・歯科矯正歯科)
  • 片桐 岳信(埼玉医科大学ゲノム医学研究センター病態生理部門)
  • 鬼頭 浩史(名古屋大学整形外科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等克服研究(難治性疾患克服研究)
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
98,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
脊柱靱帯骨化症(後縦靱帯骨化症; OPLL, 黄色靱帯骨化症; OYLおよび進行性骨化性線維異形成; FOP)は異所性骨化を特徴とし、骨化巣増大に伴い多彩な神経症状やADL制限をもたらし、患者QOLの低下、家族負担の増大に加えて、医療費など医療経済の面からも早急な対策が望まれている。本研究班は疫学・遺伝子解析・基礎研究・多施設共同臨床研究ならびに診療ガイドラインの策定による啓蒙などを通じて、未だに治療の困難な面が多い本症に対する有効な診断と治療体制を確立し、国民に質の高い医療環境を整備し、厚生労働行政に貢献することを目的としている。
研究方法
研究班では、疫学調査(吉村典子)、治療ガイドライン改訂(吉川秀樹)、ゲノム解析(池川志郎)、基礎/創薬研究(永田見生/内田研造)、診断・評価(千葉一裕)、多施設臨床研究(松本守雄)、新規画像評価(中村雅也)、脊髄モニタリング(松山幸弘)、進行性骨化性線維異形成(芳賀信彦,片桐岳信)のサブグループを構築し、研究班のスケールメリットを生かして多面的に研究を推進する。
※ ()内はサブグループのリーダー
結果と考察
疫学調査:初回から3年後の追跡調査行った。また、胸部CT受験者3013名による有病率調査を行った。
ガイドライン改訂:改訂版出版を終え啓蒙活動を行っている。
ゲノム解析:罹患同胞対の解析により、有意な連鎖を認める染色体領域を同定した。
基礎・創薬研究:脊柱靱帯由来幹細胞の局在や性質についてさらに詳細な検討を加え、靱帯組織発現のメカニズムについても解析を行った。
多施設臨床研究:アンケート調査により、OPLL患者が不安を感じる日常生活動作についての理解を深めた。また、術中モニタリングのアラームポイントを振幅の70%と定めて多施設の前向き研究を行い、その有用性を確認した。
画像解析:新たなCT分類法を策定し、骨化の3次元的な定量後の解析を行った。今後多施設での研究に拡大する予定である。
進行性骨化性線維異形成(FOP):基礎研究では、筋損傷に伴う異所性骨化のメカニズムについて、マウス筋損傷・再生モデルの解析を行いその機序に迫った。
臨床研究では、新たなFOP variant症例を検討し、世界第2例目となるL196P (587 T>C) mutationを同定した。
結論
以上の結果を踏まえ、今後も疫学的・基礎的・臨床的など多面的なアプローチによるデータの集積を行いながら、脊柱靱帯骨化症・進行性骨化性線維異形成に対する診断・治療体制の構築を目指し、国民に役立つ医療に還元していく所存である。

公開日・更新日

公開日
2013-06-19
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201231048Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
120,615,000円
(2)補助金確定額
120,615,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 47,958,738円
人件費・謝金 3,866,636円
旅費 8,703,851円
その他 37,512,691円
間接経費 22,615,000円
合計 120,656,916円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2015-06-10
更新日
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