文献情報
文献番号
201225016A
報告書区分
総括
研究課題名
情報弱者等への配慮を含めた感染症に対する適切な情報提供・リスクコミュニケーションに関する研究
課題番号
H22-新興-一般-016
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
丸井 英二(順天堂大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 堀口 逸子(順天堂大学 医学部)
- 吉川 肇子(慶應義塾大学商学部)
- 杉浦 淳吉(愛知教育大学教育学部)
- 重松 美加(国立感染症研究所感染症情報センター)
- 城川 美佳(富山大学付属病院)
- 濱田 篤郎(東京医科大学病院渡航者医療センター)
- 竹中 伸一(財団法人結核予防会結核研究所)
- 高木 彩(千葉工業大学社会システム科学部)
- 山崎 瑞紀(東京都市大学環境情報科学)
- 早坂 信哉(大東文化大学スポーツ健康科学部)
- 金田 英子(東洋大学法学部)
- 福島 慎二(東京医科大学感染制御部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
6,278,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
感染症に関する情報ニーズやリスク認知に関する状況を把握すること、情報弱者に配慮したリスクコミュニケーションツールを開発し評価し、その普及を図ることを目的とした。
研究方法
既存のWebサイトを精査し、研究者間のディスカッションにより、問題点を抽出し推奨案を作成した。質問紙を利用し、在日外国人(留学生含む)や一般消費者を対象とし、その評価を実施した。Webサイトの利用状況把握のために全国高校を対象として往復葉書による質問紙調査を実施した。
教材開発と評価は、また、「手洗い」行動習得の媒体作成として研究者間のディスカッションと協力企業と協議した。
リスク認知状況把握のための消費者パネル対象Webサイトを利用し調査した。狂犬病の知識の現状を明らかにするために、リサーチ会社消費者パネルを対象に質問紙によるWeb調査を実施した。
教材開発と評価は、また、「手洗い」行動習得の媒体作成として研究者間のディスカッションと協力企業と協議した。
リスク認知状況把握のための消費者パネル対象Webサイトを利用し調査した。狂犬病の知識の現状を明らかにするために、リサーチ会社消費者パネルを対象に質問紙によるWeb調査を実施した。
結果と考察
Webサイトとして動物由来感染症全般及び感染症流行情報提供の2つの案が作成された。流行情報は色分けタイプがドットタイプよりも分かりやすいことがわかった。また、高校の保健主事や養護教諭によるWebサイトの利用率は半数を超え、その利用サイトは、自治体・地方衛生研究所・保健所、厚生労働省の他、文部科学省や教育委員会のサイトが挙げられた。国立感染症研究所や厚生労働省であった。教材は、知識の増加が確認でき、指導要綱作成によって利用可能性が高いことが示唆された。ギミックを使った紙芝居が試作されたが、歌等との組み合わせが必要であること、ギミックについて詳細な更なる詳細な検討が必要と考えられたリスク認知状況は、経年で特に大きな変化が見られなかった。狂犬病の知識では、正答率が50%を下回る項目も少なくはなく、「犬」に特化した疾患と認識されていると考えられ、今後は効果的な情報提供方法について明らかにし、努めなければならない。
結論
幼児対象ツール(ギミックを利用した紙芝居)が開発され、幼児に利用可能性があることは、感染症予防の平時のリスクコミュニケーションの促進に繋がる。既存HPの分析と推奨案の作成により、動物由来感染症に関する情報提供の質が向上した。地方衛生研究所等のWebサイトについては、流行情報として色分けするなどの分かりやすい表現方法への工夫が求められる。また、高校の学校保健管理担当者への情報提供媒体として、教育分野のWebサイトも考慮する必要があると考えられた。リスク認知状況把握は、コホート研究となることがより詳細情報を得られることとなると考えられた。
公開日・更新日
公開日
2013-05-31
更新日
-