診断用機器及び診断方法の開発に基づいたがん診断能向上に関する研究

文献情報

文献番号
201220018A
報告書区分
総括
研究課題名
診断用機器及び診断方法の開発に基づいたがん診断能向上に関する研究
課題番号
H22-3次がん-一般-019
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
森山 紀之(独立行政法人国立がん研究センター がん予防・検診研究センタ-)
研究分担者(所属機関)
  • 藤井 博史(独立行政法人国立がん研究センター 東病院 臨床開発センター)
  • 柿沼 龍太郎(独立行政法人国立がん研究センター がん予防・検診研究センタ- 画像診断開発室 )
  • 村松 幸男(独立行政法人国立がん研究センター がん予防・検診研究センタ- 検診開発研究部 )
  • 内山 菜智子(独立行政法人国立がん研究センター がん予防・検診研究センタ- 総合検診室 )
  • 黒木 嘉典(栃木県立がんセンター 画像診断部)
  • 佐竹 光夫(独立行政法人国立がん研究センター 東病院 放射線診断科)
  • 津田 均(独立行政法人国立がん研究センター 中央病院 病理科・臨床検査科)
  • 井野 彰浩(独立行政法人国立病院機構九州がんセンター 内視鏡診断・治療・放射線診断)
  • 仁木 登(徳島大学大学院 ソシオテクノ研究部)
  • 佐藤 均(東京医療保健大学 医療保健学部)
  • 寺内 隆司(独立行政法人国立がん研究センター がん予防・検診研究センタ- 特殊検査室)
  • 角川 康夫(独立行政法人国立がん研究センター がん予防・検診研究センタ-  診断支援技術開発室)
  • 出雲 雄大(独立行政法人国立がん研究センター がん予防・検診研究センタ- 画像診断開発室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 第3次対がん総合戦略研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
60,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1)CT,MRI,PET,消化管内視鏡、超音波、マンモグラフィ等を用いた高精度がん検診を実際に行いどの程度の頻度で発見可能であるのかどのような間隔で検診を行うかを明らかとする
2)診断用ME機器の開発を進めるとともにこれらをがん診断の臨床に応用しがん画像診断の向上を目指す
3)臨床,病理画像のデータベース化、患者および家族向けの画像データベースの構築を行い画像診断の均てん化と精神的ケアを行う
4)コンピュータ支援がん画像診断装置(CAD)の開発を行い画像診断の精度と効率の向上を目指す
5)分子イメージングに基づいた新しい診断技術の開発を行う
研究方法
1)高精度がん検診を実際に行い各種検査方法と発見がんとの関係を明らかとした
2)仮想内視鏡の撮影方法の確立と臨床応用,経鼻内視鏡の検診への導入、320列マルチスライスCTによるサブトラクション法の開発、前立腺MRIによる生検適応、トモシンセシスの臨床評価を行った
3)典型例、稀な症例、教育的な症例に対し病理および臨床画像と患者および家族用の画像のデータベース化
4)分子イメージングに関してプローブとリポゾームの開発を進めた
結果と考察
1)高精度がん検診によって10,659人中572人(5.4%)に何らかのがんが発見され潜在するがんの多さが確認された。発見されたがんの大部分は早期のがんであった
2)仮想内視鏡の進行大腸がん,5mm以上の隆起型早期大腸がんに対する検出能は100%であった。トモシンセシスは胸部、乳腺領域で有用であった。320列CTのサブトラクション法は頭頚部領域で有用であった。経鼻内視鏡の検診への応用を行った。
3)臨床画像データベース、癒し憩いの画像が登録公開された
4)新しいプローブの開発により低酵素領域のがんを画像化することに成功した
結論
1)高精度のがん検診によって約20人に1人は何らかのがんを有していること、くり返し検診の重要性が確認できた
2)大腸がんに対する仮想内視鏡、肺がん・乳がんに対するトモシンセシス、肺野拡大CTは臨床上優れた検出能を示した。
3)2万画像を超える臨床,病理,患者および家族向けの画像をデータベース化し公開した
4)新しいプローブとリポゾームの開発により分子イメージングとしてがん病変部を可視化することができた

公開日・更新日

公開日
2013-05-28
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201220018Z