文献情報
文献番号
201219018A
報告書区分
総括
研究課題名
地域における産科医、小児科医の実態把握に関する研究
課題番号
H24-次世代-一般-002
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
海野 信也(北里大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 中井 章人(日本医科大学)
- 澤 倫太郎(日本医科大学)
- 松田 義雄(東京女子医科大学)
- 和田 和子(大阪医科大学)
- 植田 育也(静岡県立こども病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
12,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、地域における産科医、小児科医の実態把握を行い、適切な医療提供体制を構築するための情報を提供するとともに、必要な施策の提言を行う。そのために以下の研究を実施する。
(ア)地域における産科医療、小児医療提供体制の調査。
(イ)一般への産科医療、周産期医療、小児医療情報の適切な提供方法の開発とその実践
(ウ)地域における産科医療、小児医療提供体制の地図の作成を通した可視化法の開発と可視化された医療情報地図のインターネットを介した一般公開収集された医療資源情報に基づいた、わが国の周産期医療提供体制の課題の抽出とその解決のための提言
(ア)地域における産科医療、小児医療提供体制の調査。
(イ)一般への産科医療、周産期医療、小児医療情報の適切な提供方法の開発とその実践
(ウ)地域における産科医療、小児医療提供体制の地図の作成を通した可視化法の開発と可視化された医療情報地図のインターネットを介した一般公開収集された医療資源情報に基づいた、わが国の周産期医療提供体制の課題の抽出とその解決のための提言
研究方法
①研究班website「周産期医療の広場」の活動を継続した。
1.分娩取扱医療機関情報の更新:平成24年度は5月と11月に全面的な調査及び更新を行った。
②研究班website「周産期医療の広場」の機能向上と操作性改善を目的として、以下のような改造を行った。1.スマートフォン版の新規開発2.施設検索機能の充実
③「分娩施設検索」に診療機能による絞り込み機能を付加し、日本IVR学会が公開している産科危機的出血に対する動脈塞栓術対応施設(http://www.jsivr.jp/guideline/guideline_2012sanka.html)、新生児低体温療法登録事業(http://www.babycooling.jp/)が公開している新生児低体温療法対応施設の検索を可能とした。
④「産婦人科研修施設検索」機能の新設と絞り込み機能の付加を行い、以下の学会認定研修施設の検索を可能にした。
1.日本産科婦人科学会・産婦人科専門医制度研修指導施設
2.日本婦人科腫瘍学会・婦人科腫瘍専門医制度認定研修施設
3.日本周産期・新生児医学会周産期医学会・周産期(母体・胎児)専門医研修施設日本生殖医学会・認定研修施設・研修連携施設
⑤PC版の改良1.メニュー項目の変更
(ア)「話題のテーマ」→「トピックス」(イ)「クリッピング」→「周産期関連情報(ウ)「アンケート」→廃止
2.「報告書等」 新設3.学会サイトへのリンクの作成4.ソーシャルネットワーク対応
⑥携帯版の改良1.メニュー項目「周産期関連情報」の追加
2)ウェブサイト「小児医療の広場」の作成と公開〜地域におけるワクチン接種可能施設情報の提供〜NPO法人 「VPDを知って、子どもを守ろうの会」にこの研究への協力を呼びかけ、本研究の主旨に賛同し、協力の了解の得られた402名の会員から、施設情報の提供を得た。
1.分娩取扱医療機関情報の更新:平成24年度は5月と11月に全面的な調査及び更新を行った。
②研究班website「周産期医療の広場」の機能向上と操作性改善を目的として、以下のような改造を行った。1.スマートフォン版の新規開発2.施設検索機能の充実
③「分娩施設検索」に診療機能による絞り込み機能を付加し、日本IVR学会が公開している産科危機的出血に対する動脈塞栓術対応施設(http://www.jsivr.jp/guideline/guideline_2012sanka.html)、新生児低体温療法登録事業(http://www.babycooling.jp/)が公開している新生児低体温療法対応施設の検索を可能とした。
④「産婦人科研修施設検索」機能の新設と絞り込み機能の付加を行い、以下の学会認定研修施設の検索を可能にした。
1.日本産科婦人科学会・産婦人科専門医制度研修指導施設
2.日本婦人科腫瘍学会・婦人科腫瘍専門医制度認定研修施設
3.日本周産期・新生児医学会周産期医学会・周産期(母体・胎児)専門医研修施設日本生殖医学会・認定研修施設・研修連携施設
⑤PC版の改良1.メニュー項目の変更
(ア)「話題のテーマ」→「トピックス」(イ)「クリッピング」→「周産期関連情報(ウ)「アンケート」→廃止
2.「報告書等」 新設3.学会サイトへのリンクの作成4.ソーシャルネットワーク対応
⑥携帯版の改良1.メニュー項目「周産期関連情報」の追加
2)ウェブサイト「小児医療の広場」の作成と公開〜地域におけるワクチン接種可能施設情報の提供〜NPO法人 「VPDを知って、子どもを守ろうの会」にこの研究への協力を呼びかけ、本研究の主旨に賛同し、協力の了解の得られた402名の会員から、施設情報の提供を得た。
結果と考察
ウェブサイト「周産期医療の広場」を介した情報提供はアクセスが多い状況が続いており、社会的に一定の評価を得て、一定の役割を果たしていると考えられた。今年度にアクセスの利便性を高めたことにより、より多くの利用があることが期待できる。今後は提供する情報の内容的な充実とともに、このサイトへの社会の評価をフィードバックさせる仕組みを構築し、社会とのインタラクションによる内容の充実を図っていく必要があると考えられた。ウェブサイト「小児医療の広場」は、これまで「周産期医療の広場」の構築と運営を通じて培ってきたノウハウを生かして、小児医療領域での情報提供システムの構築を目指して立ち上げられた。「周産期医療」と比較すると「小児医療」の領域は、遙かに幅が広く、ステークホルダーが数多く存在している。10ヶ月間の検討と調整を経て、ようやく、試験運用を開始した段階であり、今後、内容の充実をはかり、社会の評価を勝ち取るための努力が必要と考えられる。産婦人科医療の構造指標に関する情報の収集について、関係学会等の理解を得やすい状況にあり,今後も、迅速に質の高い情報を収集、提供していくことが可能と考えられる。また、高次周産期医療施設に関連した過程指標及び結果指標については、全国周産期医療(MFICU)連絡協議会の全面的協力を期待できることから、今後も最新のデータ収集が可能である。平成25年度に実施する予定の、周産期センターの医療の質に関する系統的調査によって、わが国の周産期医療の地域間の違い等に関する検討が可能になると期待できる。
結論
「周産期医療の広場」「小児医療の広場」を構築し、その内容の向上を図ってきたことにより、信頼できる周産期医療情報、小児医療情報を迅速に社会に開示することのできる体制を整備することができた。産婦人科領域においては、地域における分娩取扱医療機関、医師数、研修体制等の情報を社会に提供できる体制が整備された。現在提供可能な情報は、構造指標に限定されているが,今後は、過程指標、結果指標の収集を行い、整備が必要な領域を抽出し、その充実のための政策の提言を行っていくとともに、それらの情報を迅速に社会に提供できる体制を整備していく必要がある。
公開日・更新日
公開日
2013-06-26
更新日
-