重症の慢性疾患児の在宅と病棟での療養・療育環境の充実に関する研究

文献情報

文献番号
201219014A
報告書区分
総括
研究課題名
重症の慢性疾患児の在宅と病棟での療養・療育環境の充実に関する研究
課題番号
H23-次世代-一般-003
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
田村 正徳(埼玉医科大学 総合医療センター小児科)
研究分担者(所属機関)
  • 田中 恭子(順天堂が医学医学部 小児科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
4,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
重症の慢性疾患児の病棟と在宅医療の療養・療育環境と家族負担には、課題が山積している。本研究ではこれらの課題を明らかにし、患児の心身の成長発達に最適で家族の負担の少ない療養・療育環境の整備方法を研究する。
研究方法
1)療養生活を送る子どもの心理社会的支援を行う子ども療養支援士養成認定コースを運営し、その成果を基に更に質の高い専門家の養成制度を開発する。
2) 地域の特性に合致した小児在宅医療支援体制モデルと全国規模の乳幼児を含む小児の在宅医療支援ネットワークと研究会を立ち上げ、その効果を検証する。
3) 在宅遠隔モニタリングシステムを開発する。
結果と考察
1) CLS、HPSの行なう専門的支援の効果につき欧米の先行研究を検証し、医学、心理、保育、教育、法曹など専門家の意見を取り入れ、わが国独自の「子ども療養支援士養成認定コース」の運営を行い6名がコースを修了した。また子ども療養支援士職場整備の課題として、役割の明瞭化、診療報酬加算を目指した介入効果の検証等を明らかにした。
2)埼玉県と大阪をモデル地域として小児在宅医療支援のためのネットワークを立ち上げ、定期的に研究会を開催して、地域における小児在宅医療支援を推進しながら小児在宅医療の問題点を洗い出す作業を進めた。毎年日本小児在宅医療支援研究会を開催し、全国から300名を超える多職種が参加し、小児在宅医療の問題点の分析と解決法を検討した。会員制ウェブサイト(http://www.happy-at home.org/)を立ち上げ臨床応用性の高い情報収集と提供体制を構築した。
3)パルスオキシメータと心電図を用いた在宅遠隔モニタリングシステムを開発し、家族の不安解消と慢性期の適切な呼吸管理に有用であることを明らかにした。
結論
1)二年度を通じては、欧米におけるCLS、HPSの養成過程をベースに、わが国でのオリジナルの同役割を担う専門家の養成を目的として「子ども療養支援士認定コース」を開発し、計8名がコースを修了した。
2)埼玉・大阪で地域ネットワークモデルを構築するとともに日本小児在宅医療支援研究会を開催し研究会参加者を中心に会員制ウェブサイト(http://www.happyat-home.org/)とメーリングリストを開設して情報の共有化が推進出来た。
3)携帯電話を活用した小児在宅医療モニタリングシステムのデータ分析方法を開発した。

公開日・更新日

公開日
2013-06-07
更新日
-

研究報告書(PDF)

収支報告書

文献番号
201219014Z