文献情報
文献番号
201215026A
報告書区分
総括
研究課題名
症候性脳放射線壊死に対する核医学的診断とベバシズマブの静脈内投与による治療
課題番号
H24-臨研推-一般-006
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
宮武 伸一(大阪医科大学 医学部、外科学講座、脳神経外科学教室)
研究分担者(所属機関)
- 寺坂 俊介(北海道大学 医学部、脳神経外科学教室)
- 井内 俊彦(千葉県がんセンター、脳神経外科)
- 成相 直(東京医科歯科大学 医学部、脳神経外科学教室)
- 露口 尚弘(大阪市立大学 医学部、脳神経外科学教室)
- 別府 高明(岩手医科大学 医学部、脳神経外科学教室)
- 荒川 芳輝(京都大学 医学部、脳神経外科学教室)
- 成田 善孝(独立行政法人国立がん研究センター中央病院 脳脊髄腫瘍科)
- 田部井 勇助(がん・感染症センター 都立駒込病院 脳神経外科)
- 中村 英夫(熊本大学 医学部、脳神経外科学教室)
- 坪井 康次(筑波大学、陽子線医学利用研究センター)
- 永根 基雄(杏林大学 医学部、脳神経外科学教室)
- 三輪 和弘(木沢記念病院・脳神経外科)
- 古瀬 元雅(大阪医科大学 医学部、外科学講座、脳神経外科学教室)
- 杉山 一彦(広島大学大学院医歯薬学総合研究科・がん化学療法科)
- 阿部 竜也(大分大学医学部附属病院地域医療連携センター)
- 武笠 晃丈(東京大学 医学部、脳神経外科学教室)
- 寺崎 瑞彦(久留米大学 医学部、脳神経外科学教室)
- 隈部 俊宏(東北大学 医学部、脳神経外科学教室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成24(2012)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
21,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
われわれは放射線壊死による浮腫の発生機序が脆弱な血管新生にあり、血管内皮増殖因子(VEGF)が大きく関与していることを自験例より明らかとし、抗VEGF抗体であるベバシズマブの効果が期待できることを報告してきた。これらの観察を基に実際にベバシズマブ(商品名アバスチン)を症候性脳放射線壊死に投与するという臨床研究を行ったところ、全例で著効を得た。
以上の知見をもとに、アミノ酸トレーサーによるPET診断をも含めて、「神経症状を呈する脳放射線壊死に対する核医学診断及びベバシズマブ静脈内投与療法」を平成23年1月17日に高度医療に申請し、同25日「適」の評価を得た。第3項先進医療として2011年4月1日付けの官報で公示され、最終的には薬事承認を目指した多施設臨床試験としてすでに開始している。本厚生労働科学研究費を活用し、質の高い臨床試験を行い、良好な結果を得られれば、各種学会より学会要望を提出し、治験を経ずして、公知申請により本治療の薬事承認を目指すことがこの申請の目的である。
以上の知見をもとに、アミノ酸トレーサーによるPET診断をも含めて、「神経症状を呈する脳放射線壊死に対する核医学診断及びベバシズマブ静脈内投与療法」を平成23年1月17日に高度医療に申請し、同25日「適」の評価を得た。第3項先進医療として2011年4月1日付けの官報で公示され、最終的には薬事承認を目指した多施設臨床試験としてすでに開始している。本厚生労働科学研究費を活用し、質の高い臨床試験を行い、良好な結果を得られれば、各種学会より学会要望を提出し、治験を経ずして、公知申請により本治療の薬事承認を目指すことがこの申請の目的である。
研究方法
アミノ酸PET(F-BPAもしくはC-Met)にて進行する脳浮腫の原因が放射線壊死と診断され、症候の原因として活動性の原因疾患(腫瘍再発)が否定されていることが条件である。治療は、ベバシズマブとして1回5mg/kgを2週ごとに6回投与し、主要評価項目として画像上の浮腫の改善(奏効)、副次評価項目として、安全性、ステロイドの減量、臨床症状の改善、放射線壊死の再発、画像上の造影域の縮小を検討する。
症例数は3年間で40症例の登録を目標としている(すでに2011年4月1日より開始している)。各症例は1年間の経過観察を行う。
症例数は3年間で40症例の登録を目標としている(すでに2011年4月1日より開始している)。各症例は1年間の経過観察を行う。
結果と考察
1) 臨床試験の登録数
本研究資金獲得前の平成23年度にすでに24例の登録をえており、本年度は17例の登録を行った。各年度各月別の症例数の推移はTRIよりの別添資料を参照いただきたい。
2)登録症例の臨床経過と独立モニタリング委員会への諮問事項
臨床試験の性格上、いまだ各登録症例の経過は公表することはできない
本研究資金獲得前の平成23年度にすでに24例の登録をえており、本年度は17例の登録を行った。各年度各月別の症例数の推移はTRIよりの別添資料を参照いただきたい。
2)登録症例の臨床経過と独立モニタリング委員会への諮問事項
臨床試験の性格上、いまだ各登録症例の経過は公表することはできない
結論
すでに登録予定者数の登録は完了し、来年度に結果を集計する。
公開日・更新日
公開日
2013-08-27
更新日
-