難治がんの創薬バイオマーカー探索研究

文献情報

文献番号
201207004A
報告書区分
総括
研究課題名
難治がんの創薬バイオマーカー探索研究
課題番号
H20-バイオ-一般-012
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
山田 哲司(国立がん研究センター研究所 創薬臨床研究分野)
研究分担者(所属機関)
  • 金井 弥栄(国立がん研究センター研究所 分子病理分野)
  • 近藤 格(国立がん研究センター研究所 創薬プロテオーム研究分野)
  • 中山 敬一(九州大学生体防御医学研究所)
  • 本田 一文(国立がん研究センター研究所 創薬臨床研究分野)
  • 柴田 龍弘(国立がん研究センター研究所 がんゲノミクス研究分野)
  • 浅村 尚生(国立がん研究センター中央病院 呼吸器腫瘍科)
  • 小菅 智男(国立がん研究センター中央病院 肝胆膵腫瘍科)
  • 黒光 貞夫(アステラス製薬株式会社 研究本部 薬理研究所)
  • 鞍馬 岳吏(アステラス製薬株式会社 研究本部 薬理研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 創薬基盤推進研究(創薬バイオマーカー探索研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
肝細胞がん、肺がん、胃スキルスがん、膵がんなどの難治がんの新規治療標的分子、再発や転移、患者の予後や病態を診断するバイオマーカーを見出すことを目的にゲノム、エピゲノム、、トランスクリプトーム、プロテオームの手法を用いた多層オミックス解析を行った。
研究方法
大規模解析に耐える質と量を備え、疾患や病態の多様性に応じて十分数が確保され、説明と同意に基づく倫理性が担保され、質の高い病理情報が付随した臨床試料を収集した。現在までにエクソンアレイを用いた低発現量遺伝子のプロファイル解析、蛍光二次元電気泳動を用いたプロテオーム解析、次世代シーケンサーを用いたキナーゼ遺伝子の全エクソンのシーケンス、逆相マイクロアレイ法、さらにsiRNAライブラリーを用いた網羅的な機能解析などのゲノム、エピゲノム、トランスクリプトーム、プロテオームの所謂統合オミックス解析を行ってきた。
結果と考察
肝細胞がん50例のエキソンアレイデータより、治療候補となる分泌因子を抽出した。スキスル胃がん7株のRNAシーケンスより新規の融合遺伝子を同定した。肝細胞がんのソラフェニブ感受性との間の相関解析により、ソラフェニブの奏効性を予測するマーカー候補を見出し、実際の臨床例で有用性を検証した。ゲノム網羅的DNAメチル化解析による胃がんの予後診断マーカー、肝細胞がんで発現が亢進するタンパク質、および門脈侵襲と相関するタンパク質を同定した。また核酸配列からは推定されない分子量で存在するタンパク質が肝細胞癌の腫瘍組織で多く認められることを見出した。さらには24年度には電気泳動法と質量分析法を用いて全長タンパク質の情報を保持したまま超高感度にタンパク質を定量的に比較解析する手法(PROTOMAP法)やPhospho-mTRAQ法を補完する方法論としてノンターゲット定量アプローチであるSWATH法を利用したPhospho-SWATH法を確立した。
結論
スキルス胃癌細胞株において新規の非キナーゼ融合変異遺伝子候補Xを見出した。治療標的候補として更に全長のクローニング、腫瘍特異的な発現、癌化能の有無について検討を進める。

公開日・更新日

公開日
2013-08-13
更新日
-

研究報告書(PDF)

文献情報

文献番号
201207004B
報告書区分
総合
研究課題名
難治がんの創薬バイオマーカー探索研究
課題番号
H20-バイオ-一般-012
研究年度
平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関)
山田 哲司(国立がん研究センター研究所 創薬臨床研究分野)
研究分担者(所属機関)
  • 金井 弥栄(国立がん研究センター研究所 分子病理分野)
  • 近藤 格(国立がん研究センター研究所 創薬プロテオーム研究分野)
  • 中山 敬一(九州大学生体防御医学研究所)
  • 本田 一文(国立がん研究センター研究所 創薬臨床研究分野 )
  • 柴田 龍弘(国立がん研究センター研究所 がんゲノミクス研究分野)
  • 淺村 尚生(国立がん研究センター中央病院 呼吸器腫瘍科)
  • 小菅 智男(国立がん研究センター中央病院 肝胆膵腫瘍科)
  • 黒光 貞夫(アステラス製薬株式会社 研究本部 薬理研究所)
  • 鞍馬 岳吏(アステラス製薬株式会社 研究本部 薬理研究所)
  • 工藤 雅文(アステラス製薬株式会社 創薬研究本部 薬理研究所)
  • 竹内 雅博(アステラス製薬株式会社 創薬研究本部 薬理研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 創薬基盤推進研究(創薬バイオマーカー探索研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
肝細胞がん、肺がん、胃スキルスがんなどの難治がんの新規治療標的分子と再発や転移、患者の予後やがんの病態を診断するバイオマーカーを同定することを目的として、質の高い臨床情報が付随した患者検体と培養細胞の統合的な所謂オミックス解析を行った。
研究方法
次世代シーケンサーを用いた遺伝子変異解析、ビーズアレイを用いた網羅的DNAメチル化解析、エクソンアレイを用いた低発現遺伝子のトランスクリプトーム解析、蛍光二次元電気泳動を用いたプロテオーム解析、逆相タンパク質マイクロアレイ法と定量質量分析を用いたリン酸化タンパク質の網羅的な発現解析を行った。有望な候補分子に対しては培養細胞を用いた機能解析を行い、治療標的として評価した。
結果と考察
肝細胞がんとスキルス胃がんで全エクソンとRNAシーケンス解析を行い、新規の変異や融合遺伝子を同定した。

エクソンアレイを用いた網羅的な発現解析で肝細胞がんの治療標的候補分子としてAKR1B10、HCAP-G、RRM2、TPX2の4遺伝子を同定した。これらの遺伝子の発現は肝細胞がんに特異性が高く、肝細胞がん細胞の増殖に必須であり、治療候補分子として有望であると考えられた。

逆相タンパク質マイクロアレイ法を用いたリン酸化タンパク質プロファイルにてソラフェニブへの非感受性を予測するバイオマーカーとしてp-S6RPを見出した。p-S6RPはmTORパスウエイの活性化によってもたらされ、ソラフェニブ抵抗性肝細胞がんはmTOR阻害薬に感受性を示すことを見出した。
結論
ソラフェニブ抵抗性肝細胞がんに対するmTOR阻害薬の臨床試験の結果が期待される。スキルス胃がん細胞株において発見された新規の非キナーゼ融合変異遺伝子X(遺伝子名非公開)はアステラス製薬株式会社にて引き続き治療標的分子としての評価を行うとの合意文書を交わした。

公開日・更新日

公開日
2013-08-13
更新日
-

研究報告書(PDF)

行政効果報告

文献番号
201207004C

収支報告書

文献番号
201207004Z