バイオテロのリスク評価、数理モデルの開発とガイドラインの整備、臨時予防接種の円滑な実施できる体制についての検討

文献情報

文献番号
201134016A
報告書区分
総括
研究課題名
バイオテロのリスク評価、数理モデルの開発とガイドラインの整備、臨時予防接種の円滑な実施できる体制についての検討
課題番号
H22-健危・一般-011
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
岡部 信彦(国立感染症研究所 感染症情報センター)
研究分担者(所属機関)
  • 大日康史(国立感染症研究所 感染症情報センター )
  • 金谷泰宏(国立保健医療科学院)
  • 近藤久禎(独立行政法人国立病院機構災害医療センター(臨床研究部))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
3,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
天然痘及びそれ以外の病原体によるバイオテロに対しての対策を進めるために、図上演習・実動演習、並びに全国民を対象としたシミュレーションの開発を行う。
研究方法
図上演習は、担当者の参加を募り、国外において天然痘テロが発生したという想定で、水際対策、国内発生段階における感染蔓延防止対策について対策の立案と専門家による評価を実施した。日本で初めとなる国民保護法に基づく天然痘の実動訓練が、佐賀県で実施された際の評価を行う。シミュレーションについては、全国民を対象として流行予測、また対策の効果を評価する。
結果と考察
図上演習は、那覇検疫所および名古屋検疫所の協力を得て、県、市の保健医療部局、医師会、感染症指定医療機関及び自衛隊の参加による図上演習を実施した。佐賀県での実動演習は日本で最初の天然痘に対する実動訓練であるために、多くの教訓が得られ、有用性の高い訓練であった反面、試行錯誤的な問題も指摘された。シミュレーションについては、生物剤と対策の組み合わせ毎に一回ずつのシミュレーションを実施した。
結論
図上演習では、発生国からの帰国者への対応措置として、外国人に対する種痘の必要性、種痘を実施した場合の副反応への検証の必要性が示唆された。佐賀県での実動演習は踏まえて、それをガイドラインに反映させることが必要であると考えられた。シミュレーションに関しては、予算不足から、高速化へのプログラム改良や、繰り返し計算のための計算能力を十分量確保できず、繰り返し計算は実施できなかった。

公開日・更新日

公開日
2012-12-25
更新日
-

収支報告書

文献番号
201134016Z