テロ対策等の自然災害以外の健康危機管理時の医療体制に関する研究

文献情報

文献番号
201134015A
報告書区分
総括
研究課題名
テロ対策等の自然災害以外の健康危機管理時の医療体制に関する研究
課題番号
H22-健危・一般-010
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
大友 康裕(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 小井土 雄一(独立行政法人国立病院機構災害医療センター 臨床研究部・救命救急センター)
  • 明石 真言(独立行政法人放射線医学総合研究所 緊急被ばく医療研究センター)
  • 岡部 信彦(国立感染症研究所 感染症情報センター)
  • 黒木 由美子(財団法人日本中毒情報センターつくば中毒110番)
  • 郡山 一明(財団法人救急振興財団救命救急九州研修所)
  • 井上 潤一(独立行政法人国立病院機構災害医療センター 救命救急センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
3,231,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究班は,わが国において発生の蓋然性は決して低くないCBRNE(Chemical Biological Radiological Nuclear Explosive)テロ/災害に対する急性期医療に関して実効性ある体制整備に寄与することを目的とする。
研究方法
研究計画は以下の通り。
(1)除染設備などの資機材が十分に整っていない医療機関におけるCBRNE対応について、研究開発を進める。
(2)テロ現場に出動して現場から医療を開始するためのCBRNE-DMATの体制整備(研修・装備・出動基準・医療従事者の補償等)とそれに伴う必要に応じた法的整備について検討する。
(3)内閣官房、消防、警察、自衛隊、地方公共団体等、関係機関への提言と連携強化を図る。
(4)爆発物によるテロ(Eテロ)に対する医療のあり方について、諸外国の対応計画を参考にわが国の体制整備について研究する。
(5)緊急被ばく医療体制と災害・救急医療体制の連携および感染症医療体制と災害・救急医療体制の連携のあり方について検討し、具体的な問題点を整理し、改善策を検討する。
(6)医療のみならず消防・警察・自衛隊・行政のCBRNE各分野における専門家間の情報共有等を行う関係構築を目的とした「専門家ネットワーク」を構築、諸懸案課題に対する革新的な解決策(素案)の発信源とする。
等々の研究活動を実施する。それによりCBRNEテロに対する急性期医療の課題と解決案を提示し、国民保護訓練、「NBCテロ・災害対応研修会」、各地方における訓練、DMATに対する研修等で試行する。その結果の評価を行い、政策提言を行っていく。
結果と考察
平成23年の研究成果として、「CBRNE-DMATの現場活動マニュアル(案)(平成22年度策定)」に基づき、福島第一原子力発電所事故対応の待機DMATの事前訓練を実施し、活動要領を策定した。また「爆発物によるテロ災害(Eテロ)に対する医療活動マニュアル(案)」および「除染体制や専用の個人防護装備がない一般病院用対応マニュアル(案)」を作成した。
結論
平成24年度は、消防等現場で連携する機関と協議を進め、 DMATに対する訓練を試行し、「CBRNE-DMATの現場活動マニュアル(含爆傷対応)」を完成・出版する。さらに「一般病院用のCBRNEテロ/災害対応マニュアル」も、関係機関と協議をすすめ、完成・出版する予定である。

公開日・更新日

公開日
2012-12-25
更新日
-

収支報告書

文献番号
201134015Z