院内製造PET薬剤の合成装置を用いた核医学診断技術に係る規制体系、臨床応用に関する諸外国の状況調査に関する研究

文献情報

文献番号
201132077A
報告書区分
総括
研究課題名
院内製造PET薬剤の合成装置を用いた核医学診断技術に係る規制体系、臨床応用に関する諸外国の状況調査に関する研究
課題番号
H23-医薬・指定-027
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
井上 登美夫(横浜市立大学大学院医学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 本田 憲業(埼玉医科大学総合医療センター )
  • 伊藤 健吾(独)国立長寿医療研究センター)
  • 千田 道雄(財団法人先端医療振興財団先端医療センター)
  • 久下 裕司(北海道大学アイソトープ総合センター)
  • 藤林 康久(放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター)
  • 木村 裕一(放射線医学総合研究所・分子イメージング研究センター)
  • 脇 厚生(放射線医学総合研究所・分子イメージング研究センター)
  • 齊尾 千絵子(放射線医学総合研究所・分子イメージング研究センター)
  • 栗原 宏明(国立がん研究センター中央病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
3,847,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
PET薬剤合成装置を用いた核医学診断技術の規制体系や臨床応用について国内外広く状況を調査した上で、保険診療としてのPET薬剤を臨床現場に迅速かつ安全に導入するために薬事法上考慮すべき点等について洗い出し、今後の円滑な導入に資すること、PET薬剤を用いたマイクロドーズ試験や探索的臨床試験の活性化に資するようPET薬剤の特性を考慮した日本版PET薬剤製造基準(日本版cGMP)を作成すること、該当する学会と連携して日本版cGMPの教育プログラム充実や日本版cGMP監査、認定制度の導入など、我が国におけるPET薬剤製造の技術水準を向上させるために有効な制度の提案をすることを目的とする。
研究方法
PET薬剤の合成装置を中心としたPET薬剤に関する規制やイメージング技術を含めたPET検査の臨床応用に関する欧米における政策の最近の動向を調査し、日本における規制・取り扱いとの相違点や薬事法上考慮すべき点を洗い出した上で論点を整理し、調査結果を取りまとめて報告した。
米国cGMPを参考としてPET薬剤製造基準案を作成し、PET薬剤の特性を考慮した非臨床安全性基準を作成し、PET薬剤の特性を考慮した臨床評価基準を作成し、それらを関連する学会のホームページに公表して学会員の意見を集約した。撮像技術等の品質管理と標準化のための科学的・技術的方法論を検討した。
結果と考察
わが国と外国にて行われているPET撮像標準化の試みを調査した結果、がんの全身FDG-PET検査は日本、欧州、米国それぞれにて学術団体による検査法や撮像法の標準化の動きがあり、11C-メチオニンによるPET検査はこれまでに標準化の試みは無かった。
現行の自動合成装置の薬事承認の仕組みを踏まえた迅速化を考えた場合、高度医療(第3項先進医療)を申請し治験に準じた臨床研究を実施し、臨床的有用性に関するデータが蓄積した段階で公知申請を行う方式が現実的と考えられた。
PET診断技術の規制体系や臨床応用について広く国内外の状況調査を行い、関連する学会の学会員の意見を反映した「分子イメージング臨床研究に用いるPET薬剤についての基準」を作成した。
結論
本研究の過程でPET薬剤や検査に関する基準を制定し普及させることの必要性や、日本版cGMPの教育プログラムや日本版cGMP監査、認定制度などPET検査技術水準を向上させるための制度の導入が必要であることがわかった。

公開日・更新日

公開日
2015-07-10
更新日
-

収支報告書

文献番号
201132077Z