病院情報システム端末からの安全なインターネット直接接続に関する研究

文献情報

文献番号
201129029A
報告書区分
総括
研究課題名
病院情報システム端末からの安全なインターネット直接接続に関する研究
課題番号
H22-医療・一般-031
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
大山 永昭(国立大学法人東京工業大学 像情報工学研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 喜多 紘一(保健医療福祉情報安全管理適合性評価協会)
  • 土屋 文人(国際医療福祉大学 薬学部)
  • 八幡 勝也(産業医科大学 産業生態科学研究所 作業関連疾患予防学研究室 )
  • 秋山 昌範(国立大学法人東京大学 政策ビジョン研究センター)
  • 安藤 裕(独立行政法人放射線医学総合研究所 重粒子医科学センター病院 )
  • 山本 隆一(国立大学法人東京大学 情報学環)
  • 小尾 高史(国立大学法人東京工業大学 総合理工学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
10,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
近年の保健医療分野における情報基盤整備に伴い、医療機関外部にある最新のEBM情報などを医療機関内に設置された情報端末を利用して参照することが強く望まれている。しかしながら、医療機関内部からインターネット等を利用して外部に接続するためには、病院内に保存されている個人情報などが漏洩しないための対策をとることが極めて重要である。そこで本研究では、情報端末を認証する仕組み等を導入することで、適切な利用者・端末からのみ病院内の情報に対するインターネット経由での外部接続を可能とするシステムの開発を行う。
研究方法
今年度は、前年度の研究成果である機能要件、システム要件を一部見直し、病院間の情報交換にオンデマンドVPNを利用する際に付加すべき機能を再定義した。この要件整理に基づき、病院内から安全なインターネット接続を行うためのプロトタイプシステムの設計及び構築を行った。これらの実験結果及び医療機関におけるインターネットの運用状況についての調査結果から、医療機関などが連携して安全な保健医療情報サービスを利用するための技術的指針を策定した。
結果と考察
再整理した要件の検討に基づきプロトタイプシステムの設計及び構築を行い、システムが正しく動作することを確認した。また、提案する方式について技術的、経済的側面から比較検討し、オンデマンドVPNに基づいた仕組みである本方式は、高い安全性を有する仕組みであると同時に、小規模の医療機関でも導入しやすいシステムであることを示した。今後の課題としては、OpenFlowと呼ばれる標準化されたネットワーク管理技術に対応した次世代のオンデマンドVPNの開発や、近年重要性が高まっている在宅医療や介護にも対応したシステムの検討が挙げられる。
結論
本研究では、オンデマンドVPNを利用することで、病院内部の医療情報をインターネット経由で外部接続可能な仕組みを提案し、システムの要件や技術的な実現方法を明らかにした。本研究の成果は、単なる医療情報の参照だけでなく、医療情報連携などにも適用可能であり、電子的な医療情報の流通促進に大いに寄与することになると期待される。よって今後は、これら研究成果を医療情報システムの安全管理に関するガイドラインに反映させ、我が国の方策として実現されるよう推進活動を行っていく予定である。

公開日・更新日

公開日
2012-06-18
更新日
-

文献情報

文献番号
201129029B
報告書区分
総合
研究課題名
病院情報システム端末からの安全なインターネット直接接続に関する研究
課題番号
H22-医療・一般-031
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
大山 永昭(国立大学法人東京工業大学 像情報工学研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 喜多 紘一(保健医療福祉情報安全管理適合性評価協会)
  • 土屋 文人(国際医療福祉大学 薬学部)
  • 八幡 勝也(産業医科大学 産業生態科学研究所 作業関連疾患予防学研究室 )
  • 秋山 昌範(国立大学法人東京大学 政策ビジョン研究センター)
  • 安藤 裕(独立行政法人放射線医学総合研究所 重粒子医科学センター病院)
  • 山本 隆一(国立大学法人東京大学 情報学環)
  • 小尾 高史(国立大学法人東京工業大学 総合理工学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
近年の保健医療分野における情報基盤整備に伴い、医療機関外部にある最新のEBM情報などを医療機関内に設置された情報端末を利用して参照することが強く望まれている。しかしながら、医療機関内部からインターネット等を利用して外部に接続するためには、病院内に保存されている個人情報などが漏洩しないための対策をとることが極めて重要である。そこで本研究では、情報端末を認証する仕組み等を導入することで、適切な利用者・端末からのみ病院内の情報に対するインターネット経由での外部接続を可能とするシステムの開発を行う。
研究方法
まず、保健医療の各分野における外部医療情報をインターネット経由で参照し、利用する場面を整理し、現状の課題を抽出した。これらの課題に対して、インターネット経由での安全な外部接続を実現するための要件を整理し、それら要件を満たすための仕組みとして、オンデマンドVPNを利用した実現方法について検討した。この要件整理に基づき、病院内から安全なインターネット接続を行うためのプロトタイプシステムの設計及び構築を行った。これらの実験結果及び医療機関におけるインターネットの運用状況についての調査結果から、医療機関などが連携して安全な保健医療情報サービスを利用するための技術的指針を策定した。
結果と考察
医療機関からの外部情報参照の必要性と課題の抽出として、病院や診療所等における現状のインターネット接続状況を調査し、これら機関から抽出された課題に基づき、オンデマンドVPNを利用した新たなシステム構成を提案した。また、このシステムに必要となる技術的要件を整理した上で、プロトタイプシステムの設計及び構築を行い、システムが正しく動作することを確認した。さらに、提案する方式について技術的、経済的側面から比較検討し、オンデマンドVPNに基づいた仕組みである本方式は、高い安全性を有する仕組みであると同時に、小規模の医療機関でも導入しやすいシステムであることを示した。
結論
本研究では、オンデマンドVPNを利用することで、病院内部の医療情報をインターネット経由で外部接続可能な仕組みを提案し、システムの要件や技術的な実現方法を明らかにした。本研究の成果は、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインに反映させ、我が国の方策として実現されるよう推進活動を行っていく予定である。

公開日・更新日

公開日
2012-06-18
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201129029C

収支報告書

文献番号
201129029Z