文献情報
文献番号
201129007A
報告書区分
総括
研究課題名
歯科医療における情報提供の在り方に関する研究
課題番号
H22-医療・一般-009
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
赤川 安正(広島大学 大学院医歯薬学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
- 齋藤 功(新潟大学 大学院医歯学総合研究科)
- 阿部 智(神奈川歯科大学)
- 堀口 逸子(順天堂大学 医学部)
- 阿部 泰彦(広島大学 病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
2,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
安全で安心な歯科医療の提供は歯科医師その他の医療従事者の責務であり,その第一歩は,患者・国民に対して歯科医療に関する適切な情報をわかりやすく提供することにある。患者への情報提供の主たる場は歯科医療機関であり,そこでの医療従事者とのコミュニケーションによって,患者が抱える問題や疑問が解決される。そこで,歯科医療従事者が患者・国民に対して適切な情報をわかりやすい形で提供することを支援するために,適切な情報提供の「基本的な考え方」の作成に向けて,以下の調査研究を行った。
研究方法
(1)通院中患者からみた歯科医療従事者からの情報提供の意識,(2)歯科医療機関における患者にとって必要な情報は何か-歯科医師・歯科衛生士・歯科助手を対象とした質的調査-,(3)検索エンジンを用いた用語検索でヒットするホームページから提供される歯科関連情報に関する調査,(4)歯科医療機関の選択とその情報に関する現状-Webサイトを利用した全国調査-,などの調査研究を行った。
結果と考察
調査研究の結果に基づいて, ①歯科医療従事者は,患者とのコミュニケーションをさらに図ること,②歯科医療従事者は,担当医が代わる場合には,その理由を十分説明して理解されるよう努め,安心へとつながるよう対応すること,③歯科医療従事者は,患者が知っておくべき情報をわかりやすく提供するとともに,患者の知りたい情報を把握して対応すること,④歯科医療従事者は,歯科医師,歯科衛生士,歯科助手それぞれが役割を明確にしながら連携し,情報を提供すること,⑤歯科医療従事者は,患者間でインターネット等から入手する情報が異なり,偏りのある情報を入手している場合があることを理解し対応すること,⑥歯科医療従事者は,患者の治療に関する不安等の状況や患者の希望に応じて,別の医療機関の歯科医師によるセカンドオピニオンの活用を患者に勧めること,など,歯科医療における情報提供のあり方に関する「基本的な考え方」を作成した。
結論
23年度は,情報提供の在り方の実態をより詳細に把握するため,歯科医療従事者が考える患者にとって必要な情報についての質的調査,インターネットにおいて提供される歯科関連情報についての調査,患者の歯科医療機関の選択とその情報の入手方法についてのWeb調査などを行った。これらの研究結果に基づいて,歯科医療における情報提供のあり方に関する6項目から成る「基本的な考え方」を作成し,社会に公表した。
公開日・更新日
公開日
2012-05-08
更新日
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