文献情報
文献番号
201128274A
報告書区分
総括
研究課題名
ミトコンドリア脳筋症に合併する高乳酸血症に対するピルビン酸ナトリウムの治療法開発-試薬からの希少疾病治療薬開発の試み-
研究課題名(英字)
-
課題番号
H23-難治・一般-119
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
古賀 靖敏(久留米大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 森 雅人(自治医科大学 医学部)
- 石崎 義人(九州大学 医学部)
- 齋藤 伸治(名古屋市立大学 医学部)
- 大竹 明(埼玉医科大学 医学部)
- 藤井 克則(千葉大学 医学部)
- 但馬 剛(広島大学 医学部)
- 佐伯 武頼(熊本大学 生命資源研究・支援センター)
- 角間 辰之(久留米大学 バイオ統計センター)
- 村山 圭(千葉県こども病院 代謝科)
- 藤井 達哉(滋賀県立小児保健医療センター 神経科)
- 田中 雅嗣(東京都健康長寿医療センター 生化学)
- 山口 清次(島根大学 医学部)
- 新田 淳美(富山大学 薬学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
高乳酸血症の病態を踏まえた治療薬は今だ世界に存在しない。我々は、ミトコンドリア病に合併する高乳酸血症の治療薬として、ピルビン酸ナトリウム(PA)を用いた試薬からの医薬品開発研究を計画した。
研究方法
非臨床試験データとして有用な情報を収集するために、PA 研究に関する論文をPubMed で網羅的に検索し、科学的論理的な論文を洗い出しまとめた。また、PA の概念実証としての根拠、および現在までのあらゆる臨床研究データを集大成し、治験薬概要書(案)として作成した。治療効果判定を行うために、最も感度および特異度の高いバイオマーカーを探索した。第1、2相試験計画を計画した。日本におけるミトコンドリア臨床研究拠点を中心に13 か所の治験協力施設(候補)を抽出し、平成24 年からの治験研究分担研究者として日本における治験システムを構築した。PAは、試験薬GMP により製造され、CMOへの製造技術移転が完了するまでに原薬および最終製剤の暫定規格、規格設定のための試験方法の確立並びに安定性試験を行う事とし、東レ・ファインケミカル(株)、ノーベルファーマ社と共同し進めている。
結果と考察
平成23 年8 月1 日に採択を受けて、10 月6日にPMDA の薬事戦略前相談を行った。その指導により、ヒトに使用するための必須の非臨床試験データを確定した。安全性及び忍容性の推測および薬物動態を確認するために、治験計画を作成した。また、日本を代表するミトコンドリア病臨床研究拠点をまとめ、患者数の予備調査を行った。
結論
平成23 年8 月1 日の難治疾患研究事業の採択から、実質5 か月間の研究を通して、我々が得られた結論は、PA の高乳酸血症に対する臨床的効果は、過去の臨床研究および我々の基礎的臨床的研究により充分科学的妥当性があり、今後、難治疾患研究事業の重点研究ステップ1に申請可能と考えられた。
公開日・更新日
公開日
2013-03-12
更新日
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