文献情報
文献番号
201128214A
報告書区分
総括
研究課題名
自己免疫性リンパ球増殖症候群(ALPS)およびその類縁疾患の実態調査および病態病因解析
課題番号
H23-難治・一般-058
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
高木 正稔(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
- 水谷 修紀(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
- 森尾 友宏(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
- 長澤 正之(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
- 石井 榮一(愛媛大学 大学院医学系研究科)
- 金兼 弘和(富山大学 付属病院小児科)
- 滝田 順子(東京大学 無菌治療部)
- 笠原 善仁(金沢大学医薬保健研究域 保健学系医療科学専攻病態検査学)
- 杉本 昌隆(国立長寿医療研究センター 老化細胞研究プロジェクトチーム)
- 林 泰秀(群馬県立小児医療センター 小児血液腫瘍)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本邦におけるALPSおよびRALDを始めとしたALPS様疾患の全容を把握し、さらに予後や治療法が全く未確定なこれらALPS様疾患の病態解明を行うことにより、将来的に最良の医療を提供するための基盤を構築する。
研究方法
ALPSおよびRALDを始めとしたALPS様疾患の実態調査をアンケート調査により行い、ALPSおよびRALDを始めとしたALPS様疾患の標準的診断方法の標準化を確立する。また基礎的な検討からRASによる自己免疫発症機序を明らかにする。
結果と考察
本邦において20例程度のALPSが存在しまた数例のALPS類縁疾患が存在することが明らかとなった。type IIIの症例においてCD95遺伝子変異の体細胞変異が存在することが報告された。現在まで本邦においてもALPS type 0、 type Ia患者が同定してきたが、その中でdouble negative (DN)T細胞の増加やALPS臨床症状が存在するにもかかわらず、CD95、CD95L、caspase-10、-8の遺伝子異常が見いだされないtypeIIIと考えられる6症例が存在し、CD95およびシグナル下流分子のcaspase-8、-10の遺伝子変異のモザイクの存在について解析が必要と考えられた。またJMMLが自己免疫を合併することが明らかとなりRALDとオーバーラップした症例が存在することが明らかとなった。
結論
本邦におけるALPSの実態の一端が明らかとなった。また診断分類基準を策定し、診断法の標準化が行えるようになった。
公開日・更新日
公開日
2013-03-10
更新日
-