進行性腎障害に関する調査研究

文献情報

文献番号
201128189A
報告書区分
総括
研究課題名
進行性腎障害に関する調査研究
課題番号
H23-難治・一般-033
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
松尾 清一(名古屋大学 大学院医学系研究科 腎臓内科学)
研究分担者(所属機関)
  • 川村 哲也(東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科)
  • 鈴木 祐介(順天堂大学 医学部 腎臓内科)
  • 城 謙輔(仙台社会保険病院 病理部)
  • 山縣 邦弘(筑波大学 医学医療系臨床医学域 腎臓内科学)
  • 杉山 斉(岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科 慢性腎臓病対策腎不全治療学)
  • 今井 圓裕(名古屋大学 大学院医学系研究科 腎臓内科学)
  • 南学 正臣(東京大学 医学部附属病院 腎臓内分泌内科)
  • 堀江 重郎(帝京大学 医学部 泌尿器科)
  • 奴田原 紀久雄(杏林大学 医学部 泌尿器科)
  • 横山 仁(金沢医科大学 医学部 腎臓内科)
  • 渡辺 毅(福島県立医科大学 腎臓高血圧・糖尿病内分泌代謝内科学)
  • 長田 道夫(筑波大学 大学院人間総合科学研究科 生命システム医学専攻分子病理学分野形態検査)
  • 安藤 昌彦(京都大学 環境安全保健機構附属 健康科学センター)
  • 木村 健二郎(聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科)
  • 湯澤 由紀夫(藤田保健衛生大学 医学部 腎内科学)
  • 有村 義宏(杏林大学 医学部 第一内科)
  • 西 慎一(神戸大学 大学院医学研究科腎臓内科 腎・血液浄化センター)
  • 成田 一衛(新潟大学 大学院医歯学総合研究科 内部環境医学講座)
  • 猪阪 善隆(大阪大学 大学院医学系研究科 老年・腎臓内科学)
  • 丸山 彰一(名古屋大学 大学院医学系研究科 腎臓内科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
56,154,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国の透析医療費は1兆数千億円に達する。最大の原因は進行性腎障害であり、中でも糖尿病性腎症と本研究課題が対象とする4疾患(IgA腎症、急速進行性糸球体腎炎、難治性ネフローゼ症候群、多発性嚢胞腎)が重要である。この4疾患の標準的な治療法を確立し、それを普及させることが喫緊の課題である。本研究は、次に述べる目標を達成するために効率的な研究組織を構築して研究を進め、その成果を政策提言や双方向的な情報発信を行い、その成果を社会に還元しようとする、我が国では極めて独創性の高い特色ある研究である。
研究方法
対象4疾患について、①年度毎の疫学データ把握とウエブ疾患登録によるデータベースを利用した臨床研究の推進、②Mindsの作成手順に則った形での診療ガイドラインの改訂(完成は平成25年度)、③コンセンサスが確立されてない課題に関する臨床介入研究の推進、④病因・病態の解明に関する研究の推進、⑤生体試料の収集と有効利用の促進、を行うとともに、⑥情報や研究成果を社会・患者と双方向的に共有するための活動を行う。
結果と考察
現在までに、腎臓病総合レジストリー(Japan Kidney Disease Registry, J-KDR)の登録患者数は15,000例となっている。本年度は、特にこのレジストリーを基にした前向き観察研究(二次研究)が大きく進展した。さらに、IgA腎症、急速進行性糸球体腎炎、膜性腎症においては介入研究も進行している。また、診療ガイドラインの改訂に向けて多分野の専門家を交えた形での作成体制を整え、作成方針に関してはMindsに沿って進めるというコンセンサスが形成された。現在日本腎臓学会で作成が進んでいるCKDガイドラインの作成委員会と協力する形で、対象4疾患のガイドラインの作成が始まっている。
結論
本研究により、対象とする4疾患(IgA腎症、急速進行性糸球体腎炎、難治性ネフローゼ症候群、多発性嚢胞腎)に関する診断法・治療法が確立され、その普及が図られることが期待される。

公開日・更新日

公開日
2013-03-12
更新日
-

収支報告書

文献番号
201128189Z