難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究

文献情報

文献番号
201128181A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究
課題番号
H23-難治・一般-025
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
坪内 博仁(鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 中沼 安二(金沢大学大学院医学系研究科 形態機能病理学)
  • 恩地 森一(愛媛大学大学院医学系研究科 先端病態制御内科学)
  • 石橋 大海(国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター)
  • 國土 典宏(東京大学大学院医学系研究科 臓器病態外科学)
  • 持田 智(埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科)
  • 廣石 和正(昭和大学医学部内科学講座 消化器内科学部門)
  • 笹川 綾子(昭和大学医学部内科学講座 消化器内科学部門)
  • 銭谷 幹男(東京慈恵会医科大学大学院医学研究科 器官病態・治療学消化器内科学)
  • 滝川 一(帝京大学医学部内科)
  • 上本 伸二(京都大学大学院医学研究科外科学講座 肝胆膵・移植外科)
  • 井戸 章雄(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
60,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
自己免疫性肝炎(AIH)・原発性胆汁性肝硬変(PBC)・原発性硬化性胆管炎(PSC)などの肝内胆管障害・劇症肝炎(FH)・肝内結石症に関する全国調査と臨床試験成績をもとに、診断基準および治療指針の作成および改訂を行う。難治例に対する基礎研究および臨床研究により、新規治療法の開発を進める。
研究方法
①全国調査を実施し、最新の実態を把握する。調査結果に基づき診療ガイドラインを検証し、改訂する。急性型, 重症型, 治療抵抗例, 小児例, 肝移植例などに対する診療ガイドラインを作成する。②ゲノムワイド関連解析, microRNA解析などにより難治例の病態を解析する。基礎研究および臨床応用研究を推進する。③有用性が期待できる治療法および新規治療薬の臨床試験を行う。
結果と考察
AIH:原発性肝癌を含めた長期予後調査を開始した。AIH診断基準の見直しを進めた。PSL, AZP, UDCAの使用指針を示した。個別研究では、肝硬変進展例、原発性肝癌合併例の臨床背景を明らかにした。PBC:フラクタールカインがPBCの治療効果マーカーおよび治療標的の候補分子であることを示した。PSC・硬化性胆管炎について2つの臨床研究計画を立案した。昨年度完成したPBCの診療ガイドライン2011を難病情報センターホームページ上に公開した。個別研究では、PBCの疫学と移植例の実態と予後を明らかにした。FH:全国調査を行い、新しい診断基準に基づく急性肝不全の実態を明らかにした。急性肝不全における成因分類の診断基準の見直しを検討した。HBVキャリアの急性増悪に対する早期免疫抑制療法の有用性を評価するretrospective研究を開始した。急性肝不全に対する人工肝補助療法の現状を報告した。肝内結石症:診療録ベースの全国調査を計画した。WFA-MY.1E12(レクチン-抗体)による簡易サンドイッチアッセイ系を確立し、胆管癌診断マーカーとしての有用性を示した。個別研究では、BilINの診断補助マーカーとしてのS100ファミリータンパク質の有用性を報告した。
結論
各分科会のWG研究により、①実態調査、②診断基準, 治療指針, 診療ガイドラインの作成および改訂を行った。

公開日・更新日

公開日
2013-03-28
更新日
-

収支報告書

文献番号
201128181Z