文献情報
文献番号
201128135A
報告書区分
総括
研究課題名
白斑・白皮症の本邦における診断基準及び治療指針の確立
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-難治・一般-176
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
片山 一朗(大阪大学大学院 医学系研究科皮膚科学)
研究分担者(所属機関)
- 鈴木 民夫(山形大学大学院 医学系研究科皮膚科学)
- 佐野 栄紀(高知大学大学院 医学研究科皮膚科学)
- 深井 和吉(大阪市立大学大学院 医学研究科臨床医科学専攻皮膚科学)
- 錦織 千佳子(神戸大学大学院 医学系研究科皮膚科学)
- 大磯 直毅(近畿大学大学院 医学系研究科皮膚科学)
- 金田 眞理(大阪大学大学院 医学系研究科情報統合医学皮膚科学)
- 種村 篤(大阪大学大学院 医学系研究科情報統合医学皮膚科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
白斑には後天性と先天性があり、後天性では尋常性白斑が最も頻度が高く、患者のQOLを著しく低下させると同時に治療抵抗性の難治性疾患である。一方、先天性の白斑・白皮症は生後早期より出現し生涯不変である。現時点では、多くの患者が確定診断されずに効果の低い治療法を漫然と施行されている。本研究班では白斑・白皮症の診断基準を確立し、全国的な疫学調査で各白斑・白皮症の頻度、治療効果を明らかにするとともに、各白斑の診断と治療ガイドラインを作成することを目的とした。さらに、正確な診断と治療法の科学的な評価の確立と新規治療薬の開発および臨床効果の検討を目指す。
研究方法
1)白斑の疫学調査及び診断治療のガイドラインの作成:診断基準・治療指針の作成、疫学調査
2)白斑の治療効果の検討
3)白斑の新しい病態解析と治療法の開発
2)白斑の治療効果の検討
3)白斑の新しい病態解析と治療法の開発
結果と考察
1)白斑・白皮症を先天性・後天性に分類し、合併症の診断アルゴリズムを作成した。欧米の文献、治療指針を渉猟し、研究班員によりその妥当性、推奨度を評価し、その結果を基礎資料として本邦での原疾患および合併症の治療指針案を作成した。患者数の実態調査と自然免疫系に関わる分子群遺伝子の遺伝多形解析を行っている。2)3)に関しては、個別研究としてその成果を各研究者より提示した。
今後本研究班の成果により白斑/白皮症の発症頻度や治療効果が明らかにされ,難治性疾患と認識されることにより患者の精神的苦痛が緩和されると考えられ、社会的にも大きな貢献を果たすことが出来る。さらに、遺伝性先天性の白斑に関しては、早期に確定診断がつきその結果、他の合併奇形の精査や治療を早期より開始できる。これらの複合的な効果により、無駄な治療が削減されることにより、医療経済の観点からみても有意義であると考えられる。特に遺伝性の色素異常症に外用療法が効果を示すデータが得られたことは画期的であり本研究班の大きな成果として世界に情報を発していきたい。
今後本研究班の成果により白斑/白皮症の発症頻度や治療効果が明らかにされ,難治性疾患と認識されることにより患者の精神的苦痛が緩和されると考えられ、社会的にも大きな貢献を果たすことが出来る。さらに、遺伝性先天性の白斑に関しては、早期に確定診断がつきその結果、他の合併奇形の精査や治療を早期より開始できる。これらの複合的な効果により、無駄な治療が削減されることにより、医療経済の観点からみても有意義であると考えられる。特に遺伝性の色素異常症に外用療法が効果を示すデータが得られたことは画期的であり本研究班の大きな成果として世界に情報を発していきたい。
結論
本研究により疾患の正しい分類および治療の選択・提供が可能となる。さらに新しい治療法の確立と新規治療薬が開発されれば、医学的社会的利益は多大である。また疾患感受性遺伝子の解析、世界の研究者との共同研究の推進、患者会との情報交換が確立できれば、我が国の厚生労働研究にも大きな貢献ができると考える。
公開日・更新日
公開日
2013-03-10
更新日
-