文献情報
文献番号
201122107A
報告書区分
総括
研究課題名
医療依存度の高い小児及び若年成人の重度心身障がい者への在宅医療における訪問看護師、理学療法士、訪問介護員の標準的支援技術の確立とその育成プログラムの作成のための研究
課題番号
H23-身体・知的・一般-010
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
前田 浩利(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 発生発達病態学分野)
研究分担者(所属機関)
- 田村 正徳(埼玉医科大学総合医療センター 小児科 新生児学)
- 永山 淳(財団法人ライフ・プランニング・センター ピースクリニック中井 小児科学・緩和医療・在宅医療)
- 吉野 浩之(群馬大学 教育学部 障害児医学)
- 荒木 聡(東京都立駒込病院小児科 小児神経)
- 奈良間 美保(名古屋大学 医学部 小児看護学)
- 梶原 厚子(あおぞら診療所新松戸(訪問看護ステーションほのか))
- 西海 真理(国立成育医療研究センター 看護部 小児看護)
- 福田 裕子(あおぞら診療所新松戸(まちのナースステーション 八千代))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
8,591,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
医療依存度の高い小児及び若年の重度心身障がい者の在宅医療における看護師、理学療法士、訪問介護員の標準的支援技術の確立とその育成プログラムの作成を行うことである。
研究方法
研究班全体での会議を年に3-4回行いながら、医師、看護師、理学・作業療法士、訪問介護員のワーキンググループ(WG)を作って検討を行う。個々のWGの会議において、必要に応じそれぞれの分野において適切な方を講師として招聘し、そのレクチャーを受け、各職能の標準的支援技術を完成度の高いものにしていく。初年度の後半において、明らかになった標準的支援技術を獲得するための教育プログラムを作成する。この教育プログラムは、仕事をしながら教育を受けることを前提にして作成し、教育を受ける看護師、理学療法士、作業療法士、その他のコ・メディカル、訪問介護員の様々なニーズに柔軟に対応できるものを目指す。その期間も1日から1週間、1カ月、3カ月、6カ月と多様性に富んだプログラムを作成する。
結果と考察
医療の援助者の育成には以下の点が重要であることが検討、議論を通して明らかになった。
1)医療と福祉の協働によって、生活の場での医療ケアを実施できること
2)24時間、365日の支援が必要であること
3)退院調整、入院調整、短期入所、学校など地域連携が重要であり、その柱になるのが相談支援であること
4)患者のライフステージに応じた支援を行う必要があること(就学前、就学後、卒業後など)
5)患者の病態に応じた支援計画を立てそれを各職種が共有して実施すること である。
これを土台にし、各職種がそれぞれに応じた教育プログラムを作成したが、その過程において、地域ごとに異なる社会資源を有効に活用できるようになるため、研修自体も地域に密着したものになる必要があることがわかった。
1)医療と福祉の協働によって、生活の場での医療ケアを実施できること
2)24時間、365日の支援が必要であること
3)退院調整、入院調整、短期入所、学校など地域連携が重要であり、その柱になるのが相談支援であること
4)患者のライフステージに応じた支援を行う必要があること(就学前、就学後、卒業後など)
5)患者の病態に応じた支援計画を立てそれを各職種が共有して実施すること である。
これを土台にし、各職種がそれぞれに応じた教育プログラムを作成したが、その過程において、地域ごとに異なる社会資源を有効に活用できるようになるため、研修自体も地域に密着したものになる必要があることがわかった。
結論
医療依存度の高い重症児者を在宅で支えることのできる体制を地域に構築し、循環型の医療体制を構築することによって、小児科病床の満床問題はクリアーされるだろうと思われる。そのために、地域の中で、在宅支援を行う医師、看護師、リハビリセラピスト、ヘルパーさんを育成し、その連携のネットワークを構築するために、本研究の成果を積極的に活用したい。
公開日・更新日
公開日
2012-08-10
更新日
-