文献情報
文献番号
201122103A
報告書区分
総括
研究課題名
障害者のQOL評価に基づくケアマネジメント手法開発の研究
課題番号
H23-身体・知的・一般-006
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
白澤 政和(桜美林大学 自然科学系)
研究分担者(所属機関)
- 小澤 温(筑波大学大学院 人間総合科学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
3,092,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、障害者のQOLを高めるという観点から、障害者ケアマネジメントの手法を開発し、同時に、そうしたケアマネジメント従事者の評価基準を提示することを目的とする。
平成23年度は障害者ケアマネジメントの実践に関わりの深い相談支援専門員(障害者自立支援法における相談支援事業者)に対して、インタビューガイドを用いた面接調査を実施し、実際に対応した事例に関して、事例を支援する中で、着目したQOLの側面について調査結果を分析することにより明らかにすることを目的とした。
平成23年度は障害者ケアマネジメントの実践に関わりの深い相談支援専門員(障害者自立支援法における相談支援事業者)に対して、インタビューガイドを用いた面接調査を実施し、実際に対応した事例に関して、事例を支援する中で、着目したQOLの側面について調査結果を分析することにより明らかにすることを目的とした。
研究方法
平成23年度は障害者ケアマネジメントの実践に経験豊富な相談支援専門員(神奈川県および大阪府)を対象に、担当した20事例に関して、相談支援専門員の着目点、支援経過などに焦点をあてた面接調査を実施した。調査期間は、平成23年11月から平成24年1月までの間に実施し、面接調査担当者(2名1組)が、障害者相談支援事業所へ訪問し、相談支援専門員に面接調査を行った。相談支援専門員1名から、担当事例1または2事例を提示してもらい、インタビューレコードをもとに整理を行った。
結果と考察
調査の結果、ケアマネジメント実践において相談支援専門員は、利用者の「心理・精神面」に着目
し、それに関係する要因として「人間関係・社会関係」、「家族関係」に着目していた。さらに、「身体的機能」、「健康管理」、「経済生活・経済環境」および「移動・交通・住宅環境」といったQOL関連要素は、先にあげた要素よりも着目のレベルは低かった。
もっとも重視されていた「心理・精神面」には、「利用者自身の生きがい・希望・好きなこと」と「精神面の安定」が含まれていた。
次に、重視されていた「人間関係・社会関係」では、「人との関わりをもつ日中活動」と「利用者を支援する人の存在」の意味が含まれていた。これらの所見をふまえて、障害者のQOLの諸側面とケアマネジメントによる支援の在り方に関して整理を行った。
し、それに関係する要因として「人間関係・社会関係」、「家族関係」に着目していた。さらに、「身体的機能」、「健康管理」、「経済生活・経済環境」および「移動・交通・住宅環境」といったQOL関連要素は、先にあげた要素よりも着目のレベルは低かった。
もっとも重視されていた「心理・精神面」には、「利用者自身の生きがい・希望・好きなこと」と「精神面の安定」が含まれていた。
次に、重視されていた「人間関係・社会関係」では、「人との関わりをもつ日中活動」と「利用者を支援する人の存在」の意味が含まれていた。これらの所見をふまえて、障害者のQOLの諸側面とケアマネジメントによる支援の在り方に関して整理を行った。
結論
相談支援専門員の利用者支援の実態においては、心理面や家族を含めた人間関係に着目した支援をしており、身体機能面、経済面、社会環境面への着目した支援は弱かった。ただ、支援の要素としては、身体機能面、精神心理面、家族を含めた人間関係面、経済面、社会環境面があることが分かった。今後の研究課題として、これらの側面と利用者のQOL支援との関係についての調査研究が求められる。
公開日・更新日
公開日
2012-08-10
更新日
-