筋ジストロフィー診療における医療の質の向上ための多職種協働研究

文献情報

文献番号
201122097A
報告書区分
総括
研究課題名
筋ジストロフィー診療における医療の質の向上ための多職種協働研究
課題番号
H23-神経・筋・一般-004
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
松尾 秀徳(独立行政法人国立病院機構 長崎川棚医療センター(臨床研究部) 医歯(薬)学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 川井 充(独立行政法人国立病院機構 東埼玉病院)
  • 三方 崇嗣(独立行政法人国立病院機構 下志津病院)
  • 吉岡 恭一(独立行政法人国立病院機構 松江医療センター)
  • 中山 可奈(谷田部 可奈)(独立行政法人国立病院機構 東埼玉病院)
  • 小西 哲郎(独立行政法人国立病院機構 宇多野病院)
  • 駒井 清暢(独立行政法人国立病院機構 医王病院)
  • 吉岡 勝(独立行政法人国立病院機構 西多賀病院)
  • 島崎 里恵(独立行政法人国立病院機構 西別府病院)
  • 渡邊 宏雄(独立行政法人国立病院機構 長良医療センター)
  • 藤村 晴俊(独立行政法人国立病院機構 刀根山病院)
  • 斉田 和子(独立行政法人国立病院機構 宮崎東病院)
  • 小森 哲夫(独立行政法人国立病院機構 箱根病院)
  • 中島 孝(独立行政法人国立病院機構 新潟病院)
  • 田中 義人(独立行政法人国立病院機構 南岡山医療センター)
  • 荒畑 創(独立行政法人国立病院機構 大牟田病院)
  • 丸田 恭子(独立行政法人国立病院機構 南九州病院)
  • 石川 悠加(独立行政法人国立病院機構 八雲病院)
  • 今 清覚(独立行政法人国立病院機構 青森病院)
  • 松村 隆介(独立行政法人国立病院機構 奈良医療センター)
  • 福留 隆泰(独立行政法人国立病院機構 長崎川棚医療センター)
  • 三谷 真紀(独立行政法人国立病院機構兵庫中央病院)
  • 和田 千鶴(独立行政法人国立病院機構あきた病院)
  • 大矢 寧(独立行政法人国立精神神経治療研究センター)
  • 多田羅 勝義(徳島文理大学)
  • 小長谷 正明(独立行政法人国立病院機構鈴鹿病院)
  • 福田 清貴(独立行政法人国立病院機構広島西医療センター)
  • 今村 重洋(独立行政法人国立病院機構熊本再春荘病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
筋ジストロフィー診療に関わるいろいろな職種が,筋ジストロフィー患者や家族の高年齢化に対応できる診療体制を構築・検討し,長期療養における「医療の質」の確保および在宅療養での患者・家族の「生活の質」を向上させる方策を開発する.
研究方法
研究課題として1)インターネット・ITを活用した療養支援法の開発と利用,2)教育入院を利用した在宅療養支援法の開発,3)呼吸管理と呼吸器使用に関連したリスク管理,4)筋ジストロフィー患者への就学・就業支援,5)筋ジストロフィー診療における患者や家族の生活の質に関する評価法の開発,6)筋ジストロフィー患者に関する種々のデータベース構築,の6課題を中心に研究を進める.
結果と考察
1)インターネット・ITを活用した療養支援法の開発と利用として,既存の筋ジストロフィー研究班のホームページにリンクする形で,本研究班で得られた成果を掲載した.また,「長期人工呼吸用器機トラブル対応ネットワークシステム」を構築し全国的に医療機器の安全情報などを提供することができた.2)教育入院を利用した在宅療養支援法の開発として,東日本大震災を受けて在宅療養をしている筋ジストロフィー患者の停電・災害時の対処法,患者や家族への心理支援などを検討が行われた.3)呼吸管理と呼吸器使用に関連したリスク管理では,人工呼吸器を長期間使用する患者では加温加湿器使用より人工鼻フィルターを使用する方が呼吸器回路の衛生状態が改善されること,人工呼吸器の機種により換気量の表示値と実測値に差があり機種変更の際には注意が必要なことが指摘された.4)筋ジストロフィー患者への就学・就業支援については,音楽活動や地域と関わりを取り入れた支援の方法,ポートサービスが検討された.5)筋ジストロフィー診療における患者や家族の生活の質に関する評価法の開発として,SEIQoL-DWを用いる試みが取り入れられた.6)筋ジストロフィー患者に関する種々のデータベース構築として,筋ジストロフィー病棟データベースを継続し,総入院数,DMD,筋強直性ジストロフィーおよび筋萎縮性側索硬化症の入院総数とその経年変化,人工呼吸器装着率,入院患者の平均年齢,経口摂取率,死亡合計例数,死亡原因などの追跡調査結果が示された.
結論
のべ500人以上の多職種にわたる研究者が研究および班会議に参加し情報を共有することで筋ジストロフィー医療の質の向上につながった.

公開日・更新日

公開日
2012-08-10
更新日
-

収支報告書

文献番号
201122097Z