精神病初回発症例の疫学研究および早期支援・早期治療法の開発と効果確認に関する臨床研究

文献情報

文献番号
201122080A
報告書区分
総括
研究課題名
精神病初回発症例の疫学研究および早期支援・早期治療法の開発と効果確認に関する臨床研究
課題番号
H22-精神・一般-015
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
岡崎 祐士(東京都立松沢病院)
研究分担者(所属機関)
  • 西田淳志(東京都医学総合研究所)
  • 分島 徹(東京都立松沢病院 )
  • 針間博彦(東京都立松沢病院 )
  • 笠井清登(東京大学)
  • 原田雅典(三重県立こころの医療センター)
  • 藤田 泉(居仁会笹川通り心身クリニック)
  • 宮田雄吾(横浜カメリア病院)
  • 中根秀之(長崎大学)
  • 今村 明(長崎大学)
  • 下寺信次(高知大学)
  • 伊勢田堯(東京都立松沢病院 )
  • 野中 猛(日本福祉大学)
  • 竹島 正(国立精神・神経医療研究センター)
  • 横山和仁(順天堂大学)
  • 佐々木司(東京大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
24,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
精神病発症後なるべく早期に治療を開始する(つまり発症後から治療開始までの期間DUPを短縮する)と、その後の入院回数、入院期間、陰性症状、あるいは生活機能水準の改善に繋がることが知られてきた。本研究は、1.精神病初回発症例の疫学調査、2.精神病初回発症例早期支援の効果検証研究 (J-CAP Study)、3.未治療期間短縮のための啓発戦略の検討、4.早期支援技術と研修のプログラム開発、5.早期介入サービスの政策的・医療経済分析を行うものである。
研究方法
1.対象地域の全精神科医療機関の協力を得て、初診患者を発見する方法で実施。
2.多施設共同の対照・ランダム化・単盲検・並行群間比較・検証的臨床試験(RCT)法によって実施する。
3.本人、親、兄弟姉妹、をれを取り巻く学校、地域のすべての人々向けの啓発資材を開発。
4.諸外国の経験の導入とわが国の実情に合った修正と追加により開発。
5.早期支援サービスのの経済学的分析は、具体的症例の原価計算法を試行し、RCT症例の2群患者を分析予定。
結果と考察
1.長崎市と周辺、高知市と周辺の全精神科医療機関の協力を得て開始、121例の報告があり、平成24年2月初までの27例の面接を行った。
2.震災の影響もあり実質開始が遅れたが平成24年2月現在、30人を登録した。
3.「本人と親のための」に続いて『初回エピソード精神病の子どもを見守るきょうだいのために』を作成し、中学生向け『14歳からの精神医学――こころの病気ってなんだろう?』を出版。
4.早期支援にはアスピレーション実現を基調にすることとケースマネージメント、認知行動療法、家族心理教育、就労・就学の技術画必要であることを解明した。
5.医療経済学的分析の技術的準備が完了。
結論
RCTの対象者が、予定よりも半数と少ない他は、5つの課題共に順調に進捗している。

公開日・更新日

公開日
2012-08-10
更新日
-

収支報告書

文献番号
201122080Z