上肢切断者のQOL尺度開発と電動義手のリハビリテーション手法の開発、および電動義手の適切な支給の促進に関する研究

文献情報

文献番号
201122032A
報告書区分
総括
研究課題名
上肢切断者のQOL尺度開発と電動義手のリハビリテーション手法の開発、および電動義手の適切な支給の促進に関する研究
課題番号
H21-障害・一般-002
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
飛松 好子(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所義肢装具技術研究部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
1,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
上肢切断者の生活実態調査を行い、生活の中での義手の使われ方を明らかにする。その調査を通じて上肢切断者のQOL尺度を開発する。
電動義手の効率のよい医学的リハビリテーションの手法を開発する。生活実態調査、QOL調査から電動義手の適切な適応について明らかにする。以上を目的とする。
研究方法
1)実態調査研究(1年目)
センター補装具制作部に登録された上肢切断者、および、その他の施設で義手を作っている上肢切断者100人程度を対象とし、健康関連QOL尺度であるSF36を使ったQOL調査、その他、過去において応募者が開発したPEQJ(下肢切断者のためのQOL尺度)を利用した切断者独自のQOLに関わると思われる項目の探索、FIMなどを使ったADL調査を行う。

2)電動義手の効率のよい医学的リハビリテーションの手法の開発(1ー2年目)
電動義手使用に必要な筋肉の分離収縮に早期に習熟できるような機器を使用し、分離運動学習の神経機構などを明らかにする。

3)QOL尺度の信頼性、妥当性の検証と適切な支給法の開発(2ー3年目)
実態調査の基づいた上肢切断者のQOL尺度の開発とその妥当性、信頼性を明らかにする。英語版を作製し国際尺度として国際的に提案する。開発したリハビリテーション手法の有効性について検証する。生活実態調査、QOL調査から電動義手の適切な適応について明らかにする。

結果と考察
国立障害者リハビリテーションセンターにおいて義手を製作した18歳以上の切断者 279名
139名から回答を得た。
片側切断者では自宅内においては60人中54人が使用し、両側切断者では21人中19人が使用していた。外出時にはそれぞれ57人、20人が使用していた。
使用目的としては家事、仕事に加え、趣味活動に使用しているものが多かった。
基本的ADLは片側切断の場合には義手を使用しなくても自立している項目が多かったが、両側切断者は義手によってADLをこなしていた。拡大ADLにおいては義手を使用して行うものの割合が増加した。
切断者のQOLをEQ5Dで測定した。甲斐項目では、痛み、不快によるQOLの低下があり、またQOLと関連する項目として、他人の視線、痛み、しびれ、義手の不具合による不快、などが関与していることがわかった。
結論
義手は仕事や趣味活動に活用されている。
電動義手リハビリテーション手法に関し機器開発を行った。
電導義手は、 趣味等に利用され、QOLの向上に寄与していた。
上肢切断QOLには、義手の適合や、断端、幻肢痛が関連する。


公開日・更新日

公開日
2012-08-10
更新日
-

文献情報

文献番号
201122032B
報告書区分
総合
研究課題名
上肢切断者のQOL尺度開発と電動義手のリハビリテーション手法の開発、および電動義手の適切な支給の促進に関する研究
課題番号
H21-障害・一般-002
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
飛松 好子(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所義肢装具技術研究部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
上肢切断者の生活実態調査を行い、生活の中での義手の使われ方を明らかにする。その調査を通じて上肢切断者のQOL尺度を開発する。
機能とコスメーシスの両者を満たすものとして始まった電動義手の研究的支給も利用し、切断者の協力を得て電動義手の効率のよい医学的リハビリテーションの手法を開発する。生活実態調査、QOL調査から電動義手の適切な適応について明らかにする。以上を目的とする。
研究方法
センター補装具制作部に登録された上肢切断者、および、その他の施設で義手を作っている上肢切断者100人程度を対象とし、健康関連QOL尺度であるSF36を使ったQOL調査、その他、過去において応募者が開発したPEQJ(下肢切断者のためのQOL尺度)を利用した切断者独自のQOLに関わると思われる項目の探索、FIMなどを使ったADL調査を行う。

電動義手の効率のよい医学的リハビリテーションの手法の開発(1~2年目)
センターに入院する上肢切断者やその他の上肢切断者をボランティアとして募り、電動義手使用に必要な筋肉の分離収縮に早期に習熟できるような機器を使用し、分離運動学習の神経機構などを明らかにする。

実態調査の基づいた上肢切断者のQOL尺度の開発とその妥当性、信頼性を明らかにする。
結果と考察
国立障害者リハビリテーションセンターにおいて義手を製作した18歳以上の切断者 279名
139名から回答を得た。
片側切断者では自宅内においては60人中54人が使用し、両側切断者では21人中19人が使用していた。外出時にはそれぞれ57人、20人が使用していた。
使用目的としては家事、仕事に加え、趣味活動に使用しているものが多かった。
基本的ADLは片側切断の場合には義手を使用しなくても自立している項目が多かったが、両側切断者は義手によってADLをこなしていた。拡大ADLにおいては義手を使用して行うものの割合が増加した。
切断者のQOLをEQ5Dで測定した。甲斐項目では、痛み、不快によるQOLの低下があり、またQOLと関連する項目として、他人の視線、痛み、しびれ、義手の不具合による不快、などが関与していることがわかった。
結論
義手は仕事や趣味活動に活用されている。
電動義手リハビリテーション手法に関し機器開発を行った。
電導義手は、 趣味等に利用され、QOLの向上に寄与していた。
上肢切断QOLには、義手の適合や、断端、幻肢痛が関連する。

公開日・更新日

公開日
2012-08-10
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201122032C

成果

専門的・学術的観点からの成果
上肢切断者の生活実態を明らかにした。
日本が立ち後れている伝導義手のリハビリテーション二関する知見を深め、リハビリテーション機器を開発した。
臨床的観点からの成果
上肢切断者の生活実態を明らかにした。
日本が立ち後れている伝導義手のリハビリテーション二関する知見を深め、リハビリテーション機器を開発した。
ガイドライン等の開発
特になし。
その他行政的観点からの成果
特になし。
その他のインパクト
特になし。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
5件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2015-05-20
更新日
-

収支報告書

文献番号
201122032Z