糖尿病の重症化・合併症予防に資する地域連携の多角的評価の研究

文献情報

文献番号
201120032A
報告書区分
総括
研究課題名
糖尿病の重症化・合併症予防に資する地域連携の多角的評価の研究
課題番号
H22-循環器等(生習)・一般-010
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
春日 雅人(独立行政法人 国立国際医療研究センター 研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 磯 博康(大阪大学大学院 医学研究科)
  • 野田 光彦(独立行政法人 国立国際医療研究センター)
  • 島 健二(医療法人川島会 川島病院)
  • 武田 倬(鳥取中央病院)
  • 上村 伯人(社団法人 上村医院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
5,700,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国における糖尿病の急増をうけて、様々な糖尿病対策が試みられているが、糖尿病対策において最も遅れており、かつ最も難しい課題のひとつは日本全国の各地域で地域医療連携体制を構築し、それを実効性のあるものとして各地域で機能させることである。最近では糖尿病の地域連携に関する試みがなされているが、それらの地域連携施策の実効性に関する評価はほとんどなされていない。
研究方法
そこで、本研究では、「町」(島根県隠岐郡、海士町)・「市」(島根県、安来市)・「二次医療圏」(新潟県魚沼二次医療圏)・「県」(徳島県)という4つの規模の異なる地域を取上げ、3年間の研究機関の初年度に糖尿病に関する評価を行い、2年目に地域医療連携施策を実施し、3年目に再び糖尿病に関する評価を行う。糖尿病に関する評価としては、血糖コントロール、合併症有病数、糖尿病に係わる医療費、糖尿病に対する理解度、糖尿病患者を支える取組みの質などの観点から行う。
結果と考察
本年度は、2年目にあたり各地域において地域医療連携施策を実施した。すなわち海士町では従来行ってきた各種の活動に加えて、頸動脈エコーによる動脈硬化の評価を実施した。安来市では治療中断者の追跡ならびに透析導入患者の原因調査を行った。魚沼二次医療圏では、この医療圏の全ての糖尿病患者のHbA1c(JDS)を8%以下にするという「Project8」を実施した。徳島県では、糖尿病手帳の利用率の向上を目指した医療関係者および患者への啓発活動を行うとともに、合併症評価月を設定し糖尿病合併症の早期診断・早期発見を浸透させることを目指した。これらの施策の効果を評価するために、来年度にもう一度昨年度と同様の糖尿病に関する評価を各地域にて行う。地域医療連携施策を1年間施行しただけで合併症有病数などに影響を与えるかは疑問であるが、今回このような糖尿病の評価を行っておくことは5年後10年後に役立つ指標となる可能性が高い。
結論
本年度は各地域において、独自の地域医療連携施策を実施した。

公開日・更新日

公開日
2015-10-13
更新日
-

収支報告書

文献番号
201120032Z