循環器疾患等の救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に関する研究

文献情報

文献番号
201120017A
報告書区分
総括
研究課題名
循環器疾患等の救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に関する研究
課題番号
H21-心筋・一般-001
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
丸川 征四郎(医療法人医誠会 医誠会病院)
研究分担者(所属機関)
  • 長谷 敦子(長崎大学病院)
  • 横田 裕行(日本医科大学)
  • 石見 拓(京都大学健康科学センター)
  • 小菅 宇之(横浜市立大学附属市民総合医療センター)
  • 高山 守正(榊原記念病院)
  • 清水 直樹(東京都立小児総合医療センター)
  • 坂本 照夫(久留米大学医学部)
  • 畑中 哲生(救急救命九州研修所)
  • 坂本 哲也(帝京大学医学部)
  • 近藤 久禎(国立病院機構災害医療センター)
  • 田邉 晴山(救急救命東京研修所)
  • 谷川 攻一(広島大学医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
20,320,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、救急蘇生法の普及啓発と救命率の向上に貢献することを目的とした。先行研究(平成18年度から20年度)の成果を継承し、さらに完成度を向上させるとともに、解決すべき新たな課題を加えて推進している。
研究方法
研究目的を達成するために研究分担者として我が国の救急蘇生のエキスパート12名を指名し、下記を研究課題とした。市民による救急蘇生の普及啓発の領域では、市民教育ツールと教育研修プログラムの開発、心肺蘇生手技を単純化した「押すだけ」の心肺蘇生法(CPR)の普及と有効性の疫学的検証、市民のCPR施行率改善に有効な蘇生教育の国際的調査に基づく提案、CPRの開始・中止基準の再考、救急処置に関わった市民への専門的な「こころのケア」システムの試用と必要性の調査、救急救命士等の救急業務のG2010に基づく改訂、AEDの効果的利用の領域ではAEDの設置情報の消防通信指令の活用効果、AED内部データの活用システム、AED不具合調査、AED音声メッセージの標準化、小児蘇生領域では、心停止救命率向上のために小児心停止事例と心電図の集積、突然死の疫学調査、除細動環境の整備など、心肺蘇生関連ディバイス領域では、救急現場に医療機器を導入する手順の検討、ドクターヘリ内での蘇生医療機器の安全性の検討を課題とした。
結果と考察
本年度は最終年度となったが、我が国の心肺蘇生ガイドライン(G2010)、救急蘇生法の指針の執筆と東日本大震災被災対応に多くの研究者が手を取られ、一部では研究が停滞した。平成23年末で我が国のAEDが約38万台との調査結果を報告した。G2010に沿った救急救命士等の業務手順見直し、AED音声ガイドの標準化は関係者に直接に活用され得る。また、AED不具合調査も多くの改善点を提言した。「押すだけ」の心肺蘇生法(CPR)教育の有効性の実証には、息の長い研究が必要であるが、AEDの有効性を報じることは市民は蘇生行為への恐れが薄れ、こころのケアの必要性が減少しつつある。
結論
心肺停止などの救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に向けて、着実に研究が進められた。さらに、継続すべき研究課題が多く残っている。

公開日・更新日

公開日
2015-10-07
更新日
-

文献情報

文献番号
201120017B
報告書区分
総合
研究課題名
循環器疾患等の救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に関する研究
課題番号
H21-心筋・一般-001
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
丸川 征四郎(医療法人医誠会 医誠会病院)
研究分担者(所属機関)
  • 長谷 敦子(長崎大学病院)
  • 横田 裕行(日本医科大学)
  • 石見 拓(京都大学健康科学センター)
  • 小菅 宇之(横浜市立大学附属市民総合医療センター)
  • 高山 守正(榊原記念病院)
  • 清水 直樹(東京都立小児総合医療センター)
  • 坂本 照夫(久留米大学)
  • 畑中 哲生(救急救命九州研修所)
  • 坂本 哲也(帝京大学)
  • 近藤 久禎(国立病院機構災害医療センター)
  • 田邉 晴山(救急救命東京研修所)
  • 谷川 攻一(広島大学医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、救急蘇生法の普及啓発と救命率の向上に貢献することを目的とした。先行研究(平成18年度から20年度)の成果を継承し、さらに完成度を向上させるとともに、解決すべき新たな課題を加えて研究を進めた。
研究方法
研究分担者には救急蘇生領域に精通する12名を指名し、関連領域の専門家を随時、研究協力者とした。分担者は相互に協力者となって情報交換と助言を行い、班研究全体を牽引した。特に、蘇生ガイドライン(G2010)の策定に重要な役割を担い、本研究との連携を深めた。救急蘇生法の普及啓発に関わる領域では、市民教育ツールと教育研修プログラムの開発、「押すだけ」の心肺蘇生法(CPR)の普及と有効性の疫学的検証、市民のCPR施行率を改善策と開始・中止基準の国際的調査、救急処置に関わった市民への「こころのケア」と意識調査、公共の場での緊急医療要請の医師対応と法的課題、救急救命士等の救急業務改善、AEDの効果的利用の領域ではAEDの設置情報・内部データの活用、AEDの不具合調査、音声メッセージの標準化、リスク家庭への配備教育、小児蘇生領域では、小児心停止事例と心電図の集積、胸骨圧迫の深さの確定、突然死の疫学調査など、心肺蘇生関連ディバイス領域では、救急現場への医療機器導入評価、 ドクターヘリ搭載での作動検証、などを各研究班の独創的アイディアで研究し、全体会議でピュアーレビューした。
結果と考察
G2010作成と東日本大震災被災対応に手を取られ、一部の研究が停滞する時期もあった。AED設置数分析、G2010に沿った救急救命士等の救急業務改正、AEDの不具合調査・音声メッセージ標準化などは社会に直接発信する成果である。学問的にもAHAのReSSでYoung Investigator Award賞、ERC学会でBest of the Best賞を獲得し、小児の胸骨圧迫ではG2010策定で国際的な影響を与えるなど幾つかの顕著な成果を上げ、「押すだけ」の大規模市民教育は新たな潮流を作った。
結論
心肺停止などの救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に幾つかの成果あげたが、なおも継続すべき研究も少なくない。

公開日・更新日

公開日
2015-10-08
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201120017C

成果

専門的・学術的観点からの成果
本研究は平成24年度より「循環器疾患等の救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に関する研究(H24-心筋-一般-001)研究代表者:坂本哲也」研究班において継続し、新たな解析法を導入して行われており、具体的な成果は次年度以降となる予定である。
臨床的観点からの成果
本研究は平成24年度より「循環器疾患等の救命率向上に資する効果的な救急蘇生法の普及啓発に関する研究(H24-心筋-一般-001)研究代表者:坂本哲也」研究班において継続し、新たな解析法を導入して行われており、具体的な成果は次年度以降となる予定である。
ガイドライン等の開発
特になし
その他行政的観点からの成果
特になし
その他のインパクト
特になし

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
2件
学会発表(国際学会等)
3件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2015-10-08
更新日
-

収支報告書

文献番号
201120017Z