HTLV-1キャリア・ATL患者に対する相談機能の強化と正しい知識の普及の促進

文献情報

文献番号
201119086A
報告書区分
総括
研究課題名
HTLV-1キャリア・ATL患者に対する相談機能の強化と正しい知識の普及の促進
課題番号
H23-がん臨床・一般-020
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
内丸 薫(東京大学医科学研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 山野嘉久(聖マリアンナ医科大学・医学系研究科)
  • 渡邉俊樹(東京大学 大学院新領域創成科学研究科)
  • 塚崎邦弘(長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科)
  • 鵜池直邦((独)国立病院機構九州がんセンター)
  • 宇都宮 與((公財)慈愛会 今村病院分院)
  • 岡山昭彦(宮崎大学 医学部)
  • 石塚賢治(福岡大学 医学部)
  • 岩月啓氏(岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科)
  • 戸倉新樹(浜松医科大学 医学部)
  • 齋藤 滋(富山大学 大学院医学薬学研究部)
  • 森内浩幸(長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科)
  • 渡邊清高((独)国立がんセンター がん対策情報センター)
  • 高 起良(西日本旅客鉄道株式会社 大阪鉄道病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
13,187,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究ではATL患者、HTLV-1キャリアの相談機能強化のため必要な体制、提供すべき情報などを検討するとともに、一般市民への啓発活動について患者会などとの連携のもとに実施し、その有用性を評価する。これらの研究を通じて総合的な対策を提言する。
研究方法
1)相談対応医療従事者への教育ツールの検討のため、これまで厚労科研研究班で作成されたHTLV-1指導者の手引、各種マニュアルからminimum requirementを抽出する。
2)「HTLV-1情報サービス」ウェブサイトの運営を引き継ぎ、ウェブにより提供されるべき情報や新規機能追加の必要性を検討するためモニター調査を施行する。
3)適切な相談体制の構築の検討のために、がん拠点病院相談支援センター、全国保健所、都道府県部局の実態調査を行う。
4)医療講演会・シンポジウムを全国各地で開催し、講演会、シンポジウムに求められる内容と役割についての検討を行う。

結果と考察
厚労科研究HTLV-1関連研究班により作成された各種パンフレット、HTLV-1情報サービスウェブサイトの運営を引き継ぎ、相談支援、情報提供ツールに必要な要素の検討を行った。HTLV-1・ATLに関するより専門的な情報が求められていること、対応医療機関のより詳細な情報が求められていること、臨床試験情報の充実などが求められていることが明らかになり、今後これらの情報を充実させて再評価することが必要である。上記コンテンツ以外に患者会との連携のもと医療講演会・シンポジウムを開催して情報の普及に努めた。これらの方策の有用性について今後検討する必要がある。関連各科連携のもと、相談対応にあたる施設として医療機関、保健所、がん拠点病院相談支援センターなどの適切な連携体制を検討するために今年度は保健所の実態調査を行い、現状の問題点を検討した。保健所における相談対応の実績は少なく、医療機関との連携が取れていないことが問題点の一つであることが明らかになり、来年度以降、がん拠点病院相談支援センターも含めた連携体制の構築が相談対応活性化のために必要と考えられた。
結論
HTLV-1キャリア、ATL患者に対する相談体制の整備、強化のため、関連各科、がん拠点病院、保健所の連携体制を検討することが必要であり、情報提供のツールの整備を合わせて進める必要がある。

公開日・更新日

公開日
2015-06-02
更新日
-

収支報告書

文献番号
201119086Z