神経芽腫における標準治療の確立と新規治療の開発に関する研究

文献情報

文献番号
201119064A
報告書区分
総括
研究課題名
神経芽腫における標準治療の確立と新規治療の開発に関する研究
課題番号
H22-がん臨床・一般-041
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
池田 均(獨協医科大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 中川原 章(千葉県がんセンター)
  • 麦島 秀雄(日本大学 医学部)
  • 正木 英一(国立成育医療研究センター)
  • 菊田 敦(福島県立医科大学 医学部)
  • 檜山 英三(広島大学 医学部)
  • 瀧本 哲也(国立成育医療研究センター)
  • 中澤 温子(中川 温子)(国立成育医療研究センター)
  • 菊地 陽(帝京大学 医学部)
  • 米田 光宏(大阪府立母子保健総合医療センター)
  • 小川 淳(新潟県立がんセンター)
  • 福島 敬(筑波大学 医学部)
  • 松本 公一(名古屋第一赤十字病院)
  • 田尻 達郎(九州大学 医学部)
  • 七野 浩之(日本大学 医学部)
  • 家原 知子(京都府立医科大学 医学部)
  • 上條 岳彦(千葉県がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
19,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
神経芽腫患者の予後を向上させるべく、有効かつ安全な治療法を開発する。
研究方法
1) 高リスク群の治療開発
①「標準的治療法の第II相試験」の追跡調査・解析
②「高リスク神経芽腫に対する遅延局所療法第II相臨床試験」(以下、「遅延局所療法第II相臨床試験」の実施
③新規パイロット試験「ICE療法を組み入れた寛解導入療法とブスルファン/メルファランによる大量化学療法のパイロット試験」の計画
④「再発神経芽腫の予後に関する臨床的要因を検討する後方視的調査研究」の実施
2) 低・中間リスク群の標準治療の確立
①「IDRF (Image Defined Risk Factors) に基づき手術時期の決定を行う神経芽腫低リスク群の観察研究」(以下、低リスク研究)の実施
②「IDRF(Image Defined Risk Factors)に基づく手術適応時期の決定と、段階的に強度を高める化学療法による、神経芽腫中間リスク群に対する第II相臨床試験」(以下、中間リスク試験)の実施
3) 新規リスク判定と新規リスク分類
結果と考察
1) 高リスク群に対する「標準的治療法の第II相試験」の追跡調査を継続した。2011年9月現在、生存34例(うち無増悪生存17例、増悪あり生存17例)、死亡16例である。「遅延局所療法第II相臨床試験」は症例登録を開始し、2012年1月現在、登録施設数28、登録症例数10例である。また、新規パイロット試験の研究計画書を作成し、再発神経芽腫の後方視的調査研究については86施設(74.8%)より回答を得た。
2) 低リスク群研究は2012年1月現在、登録施設数57施設、登録症例数12例で、中間リスク試験は同、登録施設数52施設、登録症例数3例である。
結論
JNBSGを研究基盤とした本研究により効果的かつ安全な標準治療が確立し、特に難治の高リスク例や再発例に対する新たな治療技術が開発されれば、神経芽腫患者の予後とQOLの改善に大きく貢献すると同時に、小児がん医療の集約化を含めた小児がんの治療・研究体制の整備にも貢献し得るものである。

公開日・更新日

公開日
2015-05-22
更新日
-

収支報告書

文献番号
201119064Z