進行期難治性B細胞リンパ腫に対する治癒を目指した自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
201119052A
報告書区分
総括
研究課題名
進行期難治性B細胞リンパ腫に対する治癒を目指した自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法の確立に関する研究
課題番号
H22-がん臨床・一般-029
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
山本 一仁(愛知県がんセンター中央病院 臨床試験部/血液・細胞療法部)
研究分担者(所属機関)
  • 福島 卓也(長崎大学病院 血液内科)
  • 鵜池 直邦(独立行政法人国立病院機構九州がんセンター 血液内科)
  • 小椋 美知則(名古屋第二赤十字病院 血液腫瘍内科)
  • 中田 匡信(社会医療法人北楡会 札幌北楡病院 内科)
  • 渡辺 隆(独立行政法人国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科)
  • 横山 雅大(公益財団法人がん研究会有明病院 血液腫瘍科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
17,213,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
悪性リンパ腫(ML)の中でマントル細胞リンパ腫(MCL)とハイリスク群びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の患者数は少なく、いずれの疾患も従来の化学療法での治癒率は満足すべきものではない。これらの稀少かつ予後不良な65歳以下のML患者を対象に導入化学療法と自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を一体化した第Ⅱ相試験とランダム化第Ⅱ相試験の2試験を実施し、稀少難治性MLに対して安全で高率な治癒が望める治療法を確立することが目的である。
研究方法
日本臨床腫瘍研究グループリンパ腫グループ(JCOG-LSG)で以下の2試験を実施する。
1.未治療マントル細胞リンパ腫(MCL)に対するrituximab併用導入療法(R-high-CHOP/CHASER)+自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法(LEED療法)の第Ⅱ相試験:JCOG0406試験
2.初発進行期かつ国際予後指標(IPI)高リスク群びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対するrituximab併用導入化学療法+自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法(LEED療法)のランダム化第Ⅱ相試験:JCOG0908試験
結果と考察
1.JCOG0406試験
平成24年3月31日までに、42例が登録され、予定症例集積ペースで臨床試験が進捗している。
2.JCOG0908試験
症例集積が予定を下回っているため症例登録の推進目的等のため、プロコール改訂をおこない、Ver1.1を発効した。平成24年3月31日までに、27例が登録されている。
結論
悪性リンパ腫の中で頻度が少なく、かつ、予後の不良なマントル細胞リンパ腫(MCL)とハイリスクのびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)の初回治療症例を対して、治療強度を強めた導入化学療法と自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を標準治療として確立することを目的として、2つの臨床試験(JCOG0406試験とJCOG0908試験)を実施している。これらの試験を通じて治癒率の向上と標準療法となりうる効果的で安全な治療法の確立を目指している。

公開日・更新日

公開日
2015-05-21
更新日
-

収支報告書

文献番号
201119052Z