院内がん登録の標準化と普及に関する研究

文献情報

文献番号
201118055A
報告書区分
総括
研究課題名
院内がん登録の標準化と普及に関する研究
課題番号
H22-3次がん・一般-040
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
西本 寛(独立行政法人国立がん研究センター がん対策情報センターがん統計研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 山城 勝重(独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター)
  • 海崎 泰治(福井県立病院)
  • 津熊 秀明(大阪府立成人病センター)
  • 固武 健二郎(栃木県立がんセンター)
  • 猿木 信裕(群馬県立がんセンター)
  • 岡村 信一(医薬品医療機器総合機構)
  • 東 尚弘(東京大学医学系研究科)
  • 柴田 亜希子(独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センターがん統計研究部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 第3次対がん総合戦略研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
18,413,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
わが国の院内がん登録の登録様式・手順の標準化を進め、標準的な手法で登録される院内がん登録を多くの医療機関に普及する。
研究方法
1)登録様式に関する検討
登録項目の定義やコーディングルールの検討を継続して行い、必要な変換表を検討する。
Collaborative Staging Version2(CSV2)のSubset版を構築して、導入方法を検討する。
2)運用体制・手順の標準化についての検討
UICC第7版に対応した教材作成とともに、第7版採用の影響を評価する。
ネットワーク型品質管理ツールを新エラーロジックを実装して運用する。
3)登録支援ソフトウェアの開発・改善
病院情報システムとのリンク機能やUICC第7版に対応したHos-CanR Plusを旧システムをベースに開発・改善し、診療科データベースとの連携機能の検討も合わせて行う。
4)がん診療連携拠点病院全国集計結果の分析・利用と公表手法の検討
がん診療連携拠点病院全国集計情報から詳細な分析あるいは追加的な調査研究を行い、これらのデータの研究利用の方法についても検討・策定する。
結果と考察
1)標準登録様式改定案を策定し、UICC第7版から一意的に変換可能な新「進展度」変換表を策定・公開した。CSV2のSubset版を作成し、沖縄県の4病院の協力を得て、中央サーバーに集約する形で実際の入力作業を開始した。
2)新「進展度」の変換では主要5部位では肺・肝において10%未満の進展度移行が見られ、影響は小さいと考えられた。ネットワーク型品質管理システムを開発し、新しいエラーロジックを検討・実装して拠点病院全国集計において運用した。その利用は拠点病院全体の約6割に当たる228施設に及んだ。
3)病院情報システムとのリンク機能を持ち、UICC第7版に対応したHos-CanR Plusを開発・公表した。ネットワーク型集計システムと合わせ、今後のネットワークを介した登録を介した新しい登録の方法論の検討・試験運用が今後必要になると考えられた。
4)がん診療連携拠点病院全国集計をもとに解析を行った、いくつかの指標の年次経過等から、指標により改善傾向が異なり、施設間の差異が存在することを確認された。継続的に全国集計データの解析を臨床家からの示唆も受けながら進めることが望まれる。また、登録情報の利活用を促進する意味で、データの研究利用の方法の規程を策定した。
結論
今年度は、各課題共に現況把握をもとに、実証的な、あるいは実用的なレベルの検討・実施を行なった。

公開日・更新日

公開日
2015-05-20
更新日
-

収支報告書

文献番号
201118055Z