低線量らせんCTを用いた革新的な肺がん検診手法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
201118035A
報告書区分
総括
研究課題名
低線量らせんCTを用いた革新的な肺がん検診手法の確立に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-3次がん・一般-020
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
中山 富雄(地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪府立成人病センター がん予防情報センター疫学予防課)
研究分担者(所属機関)
  • 長尾 啓一(国立大学法人 千葉大学総合安全衛生管理機構)
  • 新妻 伸二(新潟労働衛生協会プラーカ健康増進センター)
  • 吉村 明修(日本医科大学 呼吸器・感染・腫瘍内科)
  • 中川 徹((株)日立製作所 日立健康管理センタ)
  • 西井 研治(岡山県健康づくり財団付属病院)
  • 岡本 直幸(神奈川県立がんセンター 臨床研究所 がん予防・情報研究部門)
  • 佐藤 雅美(鹿児島大学医学部大学院医歯学総合研究科 先進治療科学専攻循環器・呼吸器病学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 第3次対がん総合戦略研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
14,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国では、胸部単純X線と喀痰細胞診を用いた肺がん検診が広く行われてきたが、効果の大きさは他のがん検診に比べれば必ずしも十分ではない。肺末梢発生肺がんを主な標的として、低線量CTを従来の単純X線の代わりに用いた肺がん検診に、受診者集団の肺癌死亡を減少させる効果を示すことを目的とする。
研究方法
CT検診群47,185名、通常検診群84,496名を平成20年12月31日まで異動情報を把握した。解析は対象を喫煙者(過去喫煙者含む)と非喫煙者に分けて、通常検診群の死亡率を基準としたCT検診群の死亡ハザード比をPoisson regressionで求めた。喫煙者については、性・登録時年齢・喫煙指数・地域をモデルに加えて調整し、非喫煙者については、性・年齢・地域を調整した。分析は全登録者(単回受診者を含む)と二回以上連続受診者の二通りについて行った。またCT検診の持続効果を見るために追跡期間を0-5.9年、6-7.9年、8年以上に分けて解析した。
結果と考察
喫煙者で、全受診者でみると、肺癌死亡ハザードの低下は、全死因ハザードの低下とほぼ同じであり、セルフセレクションバイアスによるものと考えられたが。2回以上連続受診者に限ると全死因死亡ハザードは1のままで、肺がん死亡ハザードは0.75であった。
非喫煙者については、肺癌死亡ハザード比が0.34と大幅に低下していたが、追跡期間を延長するとハザード比は8年未満で0.45、8年以上で0.63と徐々に増大した。一方2回以上連続受診者に限った解析では、6年以上8年未満の追跡期間でも肺癌死亡ハザード比は0.41(95%信頼区間0.12-0.90)と有意に低下していた。8年以上に追跡期間を延長するとハザード比は0.33と低下したものの有意差は消失した。CT検診の効果は単回受診者を多く含む集団だと8年以上は継続しない可能性が示唆された。
結論
CT肺がん検診の有効性を評価するコホート研究の解析では、喫煙者では2回以上連続受診者に限ると追跡期間6年以上でハザード比が低下する傾向が見られた。非喫煙者では追跡期間が8年以上でハザード比が上昇し、効果が8年以上遷延しない可能性が示唆された。

公開日・更新日

公開日
2015-05-19
更新日
-

収支報告書

文献番号
201118035Z