文献情報
文献番号
201118007A
報告書区分
総括
研究課題名
がん検診に有用な腫瘍マーカーの開発
課題番号
H21-3次がん・一般-007
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
山田 哲司(国立がん研究センター研究所 創薬臨床研究分野)
研究分担者(所属機関)
- 近藤 格(国立がん研究センター研究所 創薬プロテオーム研究分野)
- 関根 茂樹(国立がん研究センター研究所 分子病理分野)
- 佐藤 雄一(北里大学 医療衛生学部 臨床検査学教室)
- 菊池 正二郎(兵庫医科大学 外科学講座)
- 島原 政司(大阪医科大学 感覚器機能形態医学講座 口腔外科学教室)
- 弦間 昭彦(日本医科大学 内科学)
- 藤田 茂之(和歌山県立医科大学 口腔顎顔面外科学講座)
- 土田 明彦(東京医科大学 外科)
- 中森 正二(国立病院機構大阪医療センター)
- 井岡 達也(大阪府立成人病センター 検診部)
- 八木原 一博(埼玉県立がんセンター 歯科口腔外科)
- 西 洋孝(東京医科大学 産科婦人科学教室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 第3次対がん総合戦略研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
56,413,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
【研究の背景】
がんの治療成績の向上のためには、無症状の段階でのがんを発見し、早期に治療を開始することが最も有効であることは論を待たない。しかし現状ではがん検診の受診率は低く、多くの患者が診断時には転移が生じている。また膵がんのように検診方法自体が確立していない疾患も多い。
【研究の目的】
精密ながん検診を行うべき症例を効率良く絞る「プレスクリーニング」に使用できるような新規の血清・血漿腫瘍マーカーを開発することを目的とする。
【期待される成果】
1)簡易な血液検査の導入による、がん検診受診率の飛躍的な増加
2)がんの早期発見率と治療成績の向上
3)検診費用の削減
4)がん検診の全国均てん化
がんの治療成績の向上のためには、無症状の段階でのがんを発見し、早期に治療を開始することが最も有効であることは論を待たない。しかし現状ではがん検診の受診率は低く、多くの患者が診断時には転移が生じている。また膵がんのように検診方法自体が確立していない疾患も多い。
【研究の目的】
精密ながん検診を行うべき症例を効率良く絞る「プレスクリーニング」に使用できるような新規の血清・血漿腫瘍マーカーを開発することを目的とする。
【期待される成果】
1)簡易な血液検査の導入による、がん検診受診率の飛躍的な増加
2)がんの早期発見率と治療成績の向上
3)検診費用の削減
4)がん検診の全国均てん化
研究方法
1)タンパク質解析用に最適化した採取・保存方法による血清・血漿検体の収集
2)独自に開発したプロテオーム解析技術や抗体ライブラリーを駆使した血漿・血清タンパク質の大規模な比較定量解析
3)大規模解析に対応したインフォマティクス技術
4)高い抗体作成技術
5)がん医療の中心として多数の症例数を診療する医療機関とモノクローナル抗体作成や質量分析などのプロテオーム解析技術を持つ研究機関・グループが1つの班組織として参画
6)実用化を視野に入れた産学協同による研究開発
7)複数のマーカー組み合わせによる診断能(感度・特異度)の向上
2)独自に開発したプロテオーム解析技術や抗体ライブラリーを駆使した血漿・血清タンパク質の大規模な比較定量解析
3)大規模解析に対応したインフォマティクス技術
4)高い抗体作成技術
5)がん医療の中心として多数の症例数を診療する医療機関とモノクローナル抗体作成や質量分析などのプロテオーム解析技術を持つ研究機関・グループが1つの班組織として参画
6)実用化を視野に入れた産学協同による研究開発
7)複数のマーカー組み合わせによる診断能(感度・特異度)の向上
結果と考察
1.プロテオーム解析用に特化した大規模な血清・血漿バンクの構築
2.臨床研究に特化したプロテーム解析技術の開発
1)透析膜技術を用いた血漿・血清の前処理による微量タンパク質の濃縮
2)定量質量分析技術の開発
3)高密度血漿タンパク質マイクロアレイ
3.早期診断腫瘍マーカーの同定と大規模検証
1)プロリン水酸化α-フィブリノーゲン(国内特許成立)
2)アポリポA2蛋白ヘテロダイマー(欧州3カ国にて特許成立)
3)細胞骨格タンパク質T*由来のペプチドフラグメント(米国特許出願中)
4)遺伝子発現データより抽出した血漿タンパク質22種(米国特許出願中)
5)CXCL7 (論文発表済み)
6)Adipophilin (論文発表済み)
7)補体第9成分(論文発表済み)
8)ダーモカイン(論文発表済み)
4.研究成果の実用化
1)プロリン水酸化α-フィブリノーゲン測定キットの販売開始(2011年12月12日)
2.臨床研究に特化したプロテーム解析技術の開発
1)透析膜技術を用いた血漿・血清の前処理による微量タンパク質の濃縮
2)定量質量分析技術の開発
3)高密度血漿タンパク質マイクロアレイ
3.早期診断腫瘍マーカーの同定と大規模検証
1)プロリン水酸化α-フィブリノーゲン(国内特許成立)
2)アポリポA2蛋白ヘテロダイマー(欧州3カ国にて特許成立)
3)細胞骨格タンパク質T*由来のペプチドフラグメント(米国特許出願中)
4)遺伝子発現データより抽出した血漿タンパク質22種(米国特許出願中)
5)CXCL7 (論文発表済み)
6)Adipophilin (論文発表済み)
7)補体第9成分(論文発表済み)
8)ダーモカイン(論文発表済み)
4.研究成果の実用化
1)プロリン水酸化α-フィブリノーゲン測定キットの販売開始(2011年12月12日)
結論
診断法の実用化が目前に入っている。今後は企業との共同研究で診断薬として薬事承認をえる。
公開日・更新日
公開日
2015-05-19
更新日
-