重症の慢性疾患児の在宅と病棟での療養・療育環境の充実に関する研究

文献情報

文献番号
201117019A
報告書区分
総括
研究課題名
重症の慢性疾患児の在宅と病棟での療養・療育環境の充実に関する研究
課題番号
H23-次世代・一般-003
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
田村 正徳(埼玉医科大学 総合医療センター 小児科)
研究分担者(所属機関)
  • 田中 恭子(順天堂大学 医学部 周産期新生児学・発達小児科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
重症の慢性疾患児の病棟と在宅医療の療養・療育環境と家族負担には、課題が山積している。本研究ではこれらの課題を明らかにし、患児の心身の成長発達に最適で家族にとって負担の少ない療養・療育環境の整備方法を研究する。
研究方法
1)療養生活を送る子どもの心理社会的支援を行う子ども療養支援士養成認定コースを運営し、その成果を基に更に質の高い専門家の養成制度を開発する。
2)全国規模の乳幼児を含む小児の在宅医療支援ネットワークと研究会を立ち上げる。
3)地域の特性に合致した小児在宅医療支援体制モデルを提示する。
結果と考察
田中恭子は、療養生活を送る子どもや家族に対する情緒的支援サービスがもたらす効果についての欧米の先行研究を検証した上で、わが国でのオリジナルの「子ども療養支援士養成認定コース」の運営を行い、2名がコースを修了し、コース運営を行う上での課題と子ども療養支援士の資格を授与した後の職場整備の課題を明らかにした。
田村等は、埼玉県と大阪をモデル地域として小児在宅医療支援のためのネットワークを立ち上げ、定期的に研究会を開催して、地域における小児在宅医療支援を推進するとともに現在の小児在宅医療の問題点を洗い出す作業を進めた。23年10月29日には第一回日本小児在宅医療支援研究会を開催し、全国から357名が参加し、小児在宅医療の問題点の分析と解決法を検討した。会員制ウェブサイト(http://www.happy-at-home.org/)を立ち上げ臨床応用性の高い情報収集と提供体制を構築した。パルスオキシメータとPHSを用いた在宅モニタリングシステムを開発し、家族の不安解消と慢性期の適切な呼吸管理に有用であることを明らかにした。
結論
1) 病棟:平成23年度は、欧米におけるCLS、HPSの養成過程をベースに、わが国でのオリジナルの同役割を担う専門家の養成を目的として「子ども療養支援士認定コース」を開発し、2名がコースを修了した。
2) 在宅医療:埼玉・大阪で地域ネットワークを構築するとともに第一回日本小児在宅医療支援研究会を開催し研究会参加者を中心に会員制ウェブサイト(http://www.happy-at-home.org/)とメーリングリストを開設して情報の共有化が推進出来た。更に携帯電話を活用した小児在宅医療モニタリングシステムのデータ分析方法を開発した。

公開日・更新日

公開日
2012-12-28
更新日
-

収支報告書

文献番号
201117019Z