母子コホート研究による成育疾患等の病態解明に関する研究

文献情報

文献番号
201117013A
報告書区分
総括
研究課題名
母子コホート研究による成育疾患等の病態解明に関する研究
課題番号
H22-次世代・一般-008
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
加藤 達夫(独立行政法人国立成育医療研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 堀川 玲子(独立行政法人国立成育医療研究センター内分泌代謝科)
  • 久保田 雅也(独立行政法人国立成育医療研究センター神経内科)
  • 渡辺 典芳(独立行政法人国立成育医療研究センター産科)
  • 荒田 尚子(独立行政法人国立成育医療研究センター母性内科)
  • 橋本 圭司(独立行政法人国立成育医療研究センターリハビリテーション科)
  • 松本 健治(独立行政法人国立成育医療研究センター研究所免疫アレルギー研究部)
  • 坂本 なほ子(独立行政法人国立成育医療研究センター研究所成育疫学研究室)
  • 秦 健一郎(独立行政法人国立成育医療研究センター研究所周産期病態研究部)
  • 藤原 武男(独立行政法人国立成育医療研究センター研究所成育社会医学研究部)
  • 田中 守(慶應義塾大学医学部産婦人科)
  • 田嶋 敦(徳島大学ヘルスバイオサイエンス研究部)
  • 柳原 格(地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター)
  • 齋藤 滋(国立大学法人富山大学大学院医学薬学研究部)
  • 和氣 徳夫(国立大学法人九州大学医学部)
  • 小川 佳宏(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科)
  • 檜山 英三(広島大学自然科学研究支援開発センター)
  • 伊藤 裕司(独立行政法人国立成育医療研究センター新生児科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
30,903,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
妊婦とその児を対象として、妊娠期から(胎児期から)の母児の追跡調査(質問紙調査・身体測定・面接等),および早産・SGAやハイリスク妊娠より出生した児をケースとしたネステッド・ケースコントロール、ケースコホート研究を行い、児の成長成熟予後・代謝予後に関連する胎生期・世代間因子、母体の代謝予後関連因子を明らかにすることを目的とする。
研究方法
1) 母子コホート研究:母子を対象として、妊娠期から(胎児期から)の母児の追跡調査(質問紙調査・身体測定・面接・検体検査等)を実施。
コホート内で、早産・SGAやハイリスク妊娠等の母と児をケースとしたネステッド・ケースコントロール・ケースコホート研究を実施。
2) 妊婦とその母親の養育歴・生活習慣・疾病背景等に関する後方視的調査研究として、データを収集、関連解析を行った。
3) 環境(胎内・新生児期)によるDNAメチル化とエピゲノム因子に関する基礎研究:出生時のエピゲノム異常を解析する基盤を整備し、特異症例のエピゲノム異常検出を施行。胎盤収集と保存の基盤を確立し、胎盤からmRNA 抽出を行った。また、実験動物を用いて肝臓におけるエピゲノム異常との関連性を解明。
4) 神経芽細胞腫スクリーニングについて、6ヶ月スクリーニング休止後の動向の解析と18ヶ月スクリーニングの有効性の検証、新たな検査法としてタンデムマスを用いた予後不良例特異的診断法を確立した。
結果と考察
収集データより、低出生体重児にエピゲノム異常を認める症例を発見した他、胎児成長と母体体格、成長因子やアディポサイトカインが正の相関を示すこと、父母の心理要因と胎児成長との有意な関連を見いだした。児の神経学的発達予後評価方を確立し、子宮内発育状態との関連を検討している。生後早期の成長と甲状腺ホルモンとの関連、母体ヨード曝露の母児への影響にデータ収集中。これらより、健全な妊娠と出産、児の成長発達障害の予防につながると考える。
低出生体重児は、成長発達障害や成人期における冠動脈疾患等のハイリスク群となるだけでなく、生後早期の代謝も影響を受けることから、胎内環境改善対策は重要である。
結論
大規模母子コホート研究を、倫理委員会の承認を得て推進した。基礎研究の基盤整備、先行研究に引き続いた研究の進展も見られ、連携が確立した。 
本研究により、小児生活習慣病や成長・成熟の異常(低身長症や思春期早発など)の、疾患形成メカニズムの解明が進むことが期待される。

公開日・更新日

公開日
2012-12-28
更新日
-

収支報告書

文献番号
201117013Z